めぐりあわせ
なんとしんどいことか。
明確に「悪者がいて、虐げられる弱者がいて〜」みたいな構図ならまだ良い、多くの物語がそうであるように。うん、戦闘アクションを主としない映画にもヒール役はいる、それを打倒するという導線によって物語は進む。勧善懲悪、素晴らしい、王道だ。
だが現実はそうではない。我々が生きる舞台は、全日本プロレスのような王道マットではないのだ。たくましい闘士たちが力一杯ぶつかり合い、高めあう世界ではない。弱者同士が助け合おうとしてすれ違い、互いに苦しむ。はあ、救えない。
また加害者になっちまったよ。
クレーム対応に訪問する日程を見間違えた。電話とメモ書きまで残されていたのに勘違いした。あぁ、悪気はないのに、バカすぎる。
住宅業界とは、施主⇆メーカーの構図の、” ⇆”の部分に数多ものちっちゃい企業が挟まることで成り立っている。問屋だったり、工事店だったり、建材店だったり、配送やだったりね。そいつらが電話とファックスで伝言ゲームを往復されて受注がなされる。あ、ネットなんかないからね。いまだにパソコンない会社も多いし。
伝言ゲームを小学校のレクリエーションでやったことある人はわかると思うが、まあ伝わらない笑
絶対どこかでこじれるし、漏れたりいらんものが足されたりする。
私は、これが難しいことを重々承知しているので、慎重にやっているつもりだったのになぁ。やっちまったよ。
私のミスでまた明後日誰かが骨を折ることになるのだろう。はぁ。
そもそも話、こんなシステムがなければ良いのだが。やりとりが可視化できるようなシステムがあればうまくいくのだが、それをやるには、あまりに構造がこみ入りすぎているのだ。
ジョブズに憧れたような格好したITコンサルタントがやってきて一発解決!みたいな話にはならないんだ。自社だけだったらまぁ最適化されるのかもしれない。ただ、どうやって人差し指一本でかな入力をするおっさんに適応させる? IT技術でどうやってファックスと帳簿で全てを管理する平均年齢70の会社を改革する?
終わってんのよ。始まらないのよ。
結局、世代が入れ替わるまで、全員がすり減るまでこの伝言ゲームという綱渡りをやり続けるしかないのだ。
昔は良かった。すり減ったら部品を新しいものに代えればよかったのだから。
だが、今は2023年だ。もう部品は限られている。
はぁ。
早くいち抜けた!したいぜ。
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