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「テイラーメードのキャリア」を探す

「フリーエージェント社会の到来 『雇われない生き方』は何を変えるか」
(ダイヤモンド社)
著:ダニエル・ピンク
解説:玄田 有史
訳:池村 千秋

 上記の本を読みました。「フリーエージェント」とは、組織に雇われず自分の能力や知識を頼りに働く形態を指します。
 私のキャリア観に、「フリーエージェント」という選択肢が存在感を増しました。

大半のフリーエージェントにとって、必ずしも「大きいことはいいこと」ではない。自分にとっていいことこそ、いいことなのだ。出世や金など「共通サイズの服」の基準で成功を目指す時代はもう終わった。自由、自分らしさ、名誉、やり甲斐など、「自分サイズの服」の基準で成功を目指す時代になったのだ。
 こうした「テイラーメード主義」のアプローチを取ることによって、フリーエージェントの人たちは仕事に高い満足感を得ている。

本書p.91より

 組織に属するもフリーエージェントも、ピンとくるかというとまだまだですが、上の一節には「おぉ、分かりやすい。」と思いました。ただ、実際に自分の将来を俎上に載せてみると、難しい。何が難しいかというと、組織の庇護を受けずに働くという純粋な不安です。でも本書にもある通り、いくら大企業だろうと永劫安泰なんて保証はない・・・。
 ひとまず、個人にとっては働き方の形態 ●●が先行しているわけではないのだなと思いました。

 自分にとっての目標や成功は何なのか。メインの一つは、「地方が元気な姿を見たい」「自分が地域の一員として混ざり込んで貢献してみたい」です。その上で大切にしたい基準に、やりがい、自分らしさ、成長などを選びます。そして、それらをブレンド(本書解説内では、「バランス」ではなく「ブレンド」という言葉が使われていました。)して、テイラーで仕立てた結果 ●●としてフリーエージェントが魅力的な位置にあるってことか、と考えました。

 もちろん先のことは分からないので、もしかするとフリーエージェントとはまた違う働き方が自分にジャストフィットしていくかもしれません。それでも、出世・高収入一辺倒の就活からは抜け出せそうだし、「自分だってフリーエージェントの端くれくらいになる未来があるかもしれない?」と割とワクワク感じてもいる・・・。(今まで、色々な人のユニークな経歴のお話を聞いたおかげ。)
 20年前の本なのに・・・もう一度しっかり読んでおかないとと思います。惰性で既存ルートに乗っかるのではなく、地道に「テイラーメードのキャリア」を探していこうと前向きにも思わせてくれるし、尻を叩くようでもある本でした。

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