見出し画像

それを高いと思うか安いと思うか

満開の桜もハラハラと散り、地面が桜色の絨毯のようになりました。こうなると本格的な春の到来です。それはイコール、季節がこれから夏にかけて気温の上がるフェーズに入ったという事です。

どうやら人に比べて寒いのに耐性がある僕は暑さには耐性が無くて夏は苦手だったんですが6年前からサーフィンを始め、海で遊ぶようになってから夏が大好きになりました。自分が夏を気持ちよく感じることを始めた途端にそれまで苦手だった夏を好きになる。勝手なもんですが人ってそんなもんですよねww


さて、今日は『それを高いと思うか安いと思うか』について。


僕たちは何かものを買ったりサービスを受けたり旅行に行ったりした時に対価としてお金を払います。この時に気になるのはモノにしろコトにしろその質と金額ですね。僕たちはいつでもこの2つを乗せた天秤のバランスをはかっています。

これが高いか安いか。もちろん安いと判断できたらOKですし、高いと判断したらNGです。

そこでちょっと考えてみたい『高い』『安い』の判断の正体。


それはズバリ『比較』です。


誰しもそれまでの知識、経験などで何に対しても情報を持っています。今のようにスマホで何でも調べて知る事ができるのであれば尚のことその量は増えて質は上がります。

例えば 1.990円のユニクロ のシャツについて。

このシャツの情報を書き出してみましょう。

① 品質がいい

② デザインがいい

③ ユニクロという有名ブランド

④ 有名ブランドだから安心

⑤ セレクトショップの商品よりも安い

⑥ ベーシックなデザインなので着回しがききそう(活用できそう!)

他にも色々とあるでしょうが大きくはこんなところでしょうか。

さて、僕はこれを『安い』と思っています。

ではなぜ僕は1.990円のユニクロのシャツを『安い』と思っているか、そう判断したか。その仕組みを考えてみましょう。

先ほど書き出した情報には実は裏側があります。では順番に書いてみましょう。

① 品質がいい

僕は品質がいいと思っています。理由は仕事柄、色々なブランドの商品を見たり触ったり作ったりしています。そうすると生地の値段や縫製工賃などの商品原価に関わる数字が分かってきます。それから考えてもこの値段で販売されるようなシロモノではありません。

② デザインがいい

これも仕事柄、見て、着たら大体わかります。パターンと縫製は値段らしからぬレベルだと感じます。

③ ユニクロという有名ブランド

説明不要でしょう。

④ 有名ブランドだから安心

社会的にも有名なブランドとなるとその取り組みや経営姿勢など、商品以外の様々なことがニュースになり、話題になり注目されます。企業としては当然、そんな世間の目を知っているので清く正しく志を高く活動していきます。それは結果として安心感につながります。

⑤ セレクトショップの商品よりも安い

ファッション好きにとってユニクロと同じぐらい有名なショップとしてユナイテッドアローズやビームスなどのセレクトショップがあります。ユニクロのシャツと、そのシャツと同じようなセレクトショップのシャツを比較すると品質は同等(中にはユニクロの方が品質が良いものもあります。)だけど値段が4〜5倍します。

⑥ ベーシックなデザインなので着回しがききそう(活用できそう!)

良くも悪くも見慣れたデザインで安心感があり、似合うか似合わないかなど、着ることに対しての不安が少ない商品なのでコーディネートに困ることはなさそうです。

僕がユニクロのシャツを安いと感じている理由はこんな内訳になります。ここで最初の『高い』『安い』の判断の正体、『比較』を当てはめて整理してみます。要するに僕は一体、何と比較しているのかって事です。

①おそらくセレクトショップのオリジナル商品と比べている。

②これは同価格帯の他のショップで売っているシャツと比べている。

③ファッションで商売をしている他の企業と比べている。

④これも③と同じですかね。

⑤これは文章のままです。ユナイテッドアローズやビームスの商品と比べています。

⑥セレクトショップに並んでいるファッション好きに向けて作られた商品と比べている。

こうして見ると僕はどうやらファッションに関して高いか安いかを判断する時にセレクトショップの商品を基準にしている事が多いようです。昔に自分がスタッフとして働いていたこともあるし、それだけ影響を受けているってことなんでしょう。

僕の場合はこんな感じでしたが、誰しもそれまでの経験、知識から内容は違えど同じ様に基準を持っていて、それと比較して判断しているんですね。

それともう一つ、『高い』『安い』かの判断をする時に重要なものがあります。


それは『前提』です。


エルメスの10万もする様なスカーフも僕はその素材と作られ方を知っているので安いと思っている。(もちろん10万という値段だけ聞いたら高いですが、その値段に納得できるストーリーがエルメスのスカーフにはあるって事です。)こんな素材を使って熟練の職人さんがこんなに手間をかけて作ってるっていう前提があると10万を安いと判断できるんです。

わかりやすく言うと『箱根に行く』って行動について、遠いと思うか近いと思うか。

前提が『温泉旅行』だったら近いと思います。

前提が『昼食を食べる』だと遠いと思います。

この前提を見て、頭の中で連想するイメージと比較してそう判断しているわけですね。温泉旅行だったら草津とか、昼食だったら近所の定食屋とかと比べているんでしょう。


『比較』『前提』。これが『高いと思うか安いと思うか』の正体です。


皆さんも自分が好きなことや仕事など、時間と気持ちを使っているものについて判断基準を因数分解してみて下さい。

ちょっと時間はかかりますが、自分の無意識に作り上げた基準を知ると以外と偏っていることに気づくと思います。

それさえ分かれば今よりも見識を広げるためには別の基準を自分の中に作り上げればいいのでかなり見通しが立ちますよ。

目と同じで片目でものを見ると距離感が掴みにくいですが、両目で見るときっちり距離感がわかる。なので比較の基準は2つ、できれば3つある事が望ましい。

比較の基準が1つ分かればそれとは違う基準を立てればいいので、意識しながら色々と見たり調べたりしていくとそんなに難しいことではありません。

自分のことを知るのはそれなりに大変ですが知ると面白い発見もあるので是非、試してみて下さい。

それではまた!



よろしければサポートお願い致します!サポート頂いた資金は新商品や新サービスの開発費に充てさせて頂きます!