アラカルトプロが日本一の農業専用サービスになるまで

こんにちは！瀬沼です。

前回自己紹介をさせていただいた際、弊社が提供させていただいている農業従事者向けサービス「アラカルト for プロフェッショナル」の紹介が出来ていなかったので、弊社の思いや開発者の僕の思いを綴らせていただこうかと思います。

アラカルトプロの計画から既に半年が経過し、農家さんに愛されるサービスとなるために日々改良を重ねています。

一人の農家さんの声から生まれたこのサービスは、農家さんの声によって成長していくサービスであり、農家さんの生活、仕事を支えるものとなることを目指しています。

リリースされて4か月。

劇的に利用者が増えているこのサービスがなぜ誕生したのか、改めてお話させていただきます。

1.アラカルトプロが生まれた日

アラカルトプロは、REPOCと一人の農家さんによって誕生しました。

REPOCは「好きな場所で暮らし、好きな場所で働ける社会の実現」を目指し創業された会社であり、創業時から一次産業とITの組み合わせをどうするべきか考えてきました。

本社近郊の関東で多くの農家さんのもとに通い、困りごとや現状について聞いて回っていると、本やニュースなどで目にする後継者問題と付随していまの人手不足問題。
また、耕作放棄地の問題、異常気象が続いている問題なども農家さんたちから聞くことができました。

さらに、実際に多くの農家さんにお会いしてもっとも感じたことは、当たり前だが自身の育てる作物に関する知識が凄く豊かさで、その知識の価値をもっと多くの人に知って欲しいと感じました。

そんな我々のもとに一人の農家さんからSNSサイトを通じて、1つのアイデアをいただきました。
すぐさまその農家さんのもとへと伺い詳しくお話を聞くと、自分たちが得意とするITでお役に立てるものでした。

その農家さんがREPOCにくださったアイデアとは

・栽培履歴のIT化。
・新しい土地での農業や作物を増やした際のコミュニティが欲しい。

この2つでした。

実際、栽培履歴を管理するだけのアイデアや農家さん同士が相談し合うサイトやアプリは既に日本に存在しています。しかし、そのデータを活用し、新たなものへと活用しようという試みをしているところはまだなく、日本全国の栽培履歴からデータを算出して、各地方の気温や気候にあった作物を算出し、新しい土地で作物を増やす農家さんや、これから新しい土地に転居し農業を始めようとする人に向けて作られているサービスへの挑戦は行われていませんでした。

これまで農業に従事されてきた人は、豊富な経験から播種のタイミングや土作りの仕方、適正の作物など全てを把握されているため、そういった方が残した記録は多種品目の農家さんやこれから農業に触れていく人にとっての指針になりえます。

さらにREPOCは従来のノートや日記、農業用サービスより使いやすい栽培管理をできるようにすることによって、これまでの農家さんたちの生活をより楽にすることはできないかと考えました。
これから先、農業をしている人、農業を始めた人の負担を少しでも減らすことに繋がるようにと。

こうして、サービス開発の計画自体は2021年1月に発足され、REPOCの中で4名の特命チームが編成され、このアラカルトプロを3月までに制作することが決まりました。

通常のインターネットのサービスであれば長くて一年以上、短くても半年以上の制作日数を要するのに、REPOCはより早くこのアラカルトプロを多くの農家さんに触れてもらい、少しでも助けになれることを祈り、開発プロジェクトを休日も休まずに進めました。

最初からこのアラカルトプロは、完成したら多くの農家さんにお会いして、様々なお声をいただき、より素晴らしいサービスに進化させていくことを決めていたので、
あえて未完成の物が完成するように作られていましたが、それでも苦戦は強いられました。

それは、恥ずかしながら農家さんから意見をもらって作りはじめたサービスだったので
REPOCの中で「これなら農家さんが使いやすい」「こっちの方が実用性がある」など
細かい表記や、細かい情報の部分が全く知識として持ち合わせていなかったからだと思います。

ただ、この反省を通じて、REPOCも会社全体で農業を開始することになり、今では神奈川県中郡大磯町で2反ほどの土地で農業をしています。今週（6月末）は初めての収穫を迎えるとなり、良い起因となったと感じています。

2.ナゼ無料で提供するのか

理由はただ一つ。それは、サービスは無料の時代へと変化しているから。
10年前だったらREPOCも会員費用や登録費、使用料金などを考えていたでしょう。
私たちも企業なので、サービスを提供するには利益が必要です。ただ、今の世界はサブスクリプションが全盛の時代。
Netflix、Amazon、スマホの利用料に至るまであらゆるものが月額制で浸透しています。

また、同時にGoogleやFacebookなどは無料でサービスを展開し、広告を主な収入源とすることで「企業からお金をもらい、ユーザーには無料で」を時代の基本としました。

サービスは所有する時代から利用する時代に変わりました。

私たちも農業をされているより多くの方々に、このサービスを使って欲しい。
購入してもらって使用するのではなく、サービスを無料で利用してもらうことによって、より農業の現状を日本に広く知ってもらえる。新規参入の発展や、若者の興味関心をより持ってもらうことにつながる。
私たちは、お金持ちの会社になることよりも、よりよい未来を選択したい。

無料で提供することによって、倒産の心配をしてくださる方々に一応説明をさせていただくと、REPOCはこの利用者が増えることが、アラカルトプロを知ってくれることが、そしてREPOCを知ってくれることが最大の広告になります。
テレビCMを流さなくても、新聞チラシを入れなくても、ラジオ宣伝をしなくてもREPOCを知ってくれる人が増える。知ってくれる人が増えればREPOCのサービスを使いたい人が増える。広告を出したい人が増える。売上はそうしていくうちに生まれるので、これからより素晴らしい発展に協力したいと思っている農業へは無料で提供ができる。　

これが私たちの考えた社会との向き合い方です。

3.これからのアラカルトプロ

アラカルトプロはまだまだ未完成です。
一人の農家さんの声から始まったこのサービスは、多くの農家さんの声でさらに大きくなっていきます。
実際にサービス開始からもう少しで4ヶ月目を迎えますが、多くの農家さんにお声をいただき、追加された機能、見た目、情報などが存在しており、6月に入り劇的にご利用される農家さんが増えているのでこの成長は加速しています。

これまでにも、IT会社が作った農業用サービスは存在しました。
農家さんが一人で作ったサービスも存在しました。

アラカルトプロは、IT会社が農家さんの知恵と意見の集約をし成長していくサービスなのである。作物には肥料と水と太陽の栄養が必要なように、アラカルトプロはITと農業の知識、意見を栄養として大きくなる作物なのです。

アラカルトプロは一番の農業用サービスになっていきます。

一番使いやすい栽培履歴管理。
一番農家さん同士で交流ができる。
一番新規就農時に助かる。
一番IT会社が考えて作った機能が盛り込まれている。
一番農家さんたちの意見が入った。
一番愛されているサービスになっていく。

みなさんとだから作れる最高の実りを、みなさんとだからつくりたい。
想いを、願いを、辛さや困りごと、喜びややりがいも全部、この実の中に届けてください。

アラカルトプロは、REPOCは
そんな夢を実現するために存在する企業なのですから。