オレとそら #4「犬が来た」
なんやかんや自然な流れで「ミニチュアダックスフント」風のミックス犬をもらうことに決まった。
我が家に来るのは、1週間ぐらい後になるようだ。家の中でどうやって飼えばいいのだろうか。ケージは要るのか。
生後三か月とのこと。
三か月経つと自分でエサは食べられるらしいが、どんなエサが良いんだろうか。
家族みんな、ミニチュアダックスフントの飼い方を勉強した。本屋でいろいろな本を立ち読みした。そして買ってもみた。
本によると、家で飼うとしても、小屋があった方が良いとのことだった。
とりあえず、近所のホームセンターに行ってみた。
桐すのこ・・・
「これでいいんじゃないか?」
桐は柔らかくて軽いし、犬が大きくなっても改造すればいいかもしれない。
桐の匂いも悪くない。安直な考えが走った。
子供たちも小屋づくりを手伝った。
「子犬だから飛び出ない程度の高さでいいかもね?」
「上が開いている方が、おしっこシートの交換が簡単かもね?」
「リビングに置いた方が目が届くかもね?」
妻からもいろいろなアイディアが飛んできた。
今日は12月17日。あと数日で犬がやってくる。
そもそもどのぐらいの広さが良いのか分からない。少し大きすぎたかもしれないが、リビングの一角を謎の桐でできた箱が占領した。
そして、まだ主が居ない ”犬小屋" に、子供たちが100円ショップで買ってきた犬のおもちゃが先に入った。
それから数日が経った。運命の日だ。
丸くなって、まったく動かなかった。
第4話「犬が来た」
次 第5話「君の名は、そら」
https://note.com/repo5/n/na339c5fa0a80
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?