見出し画像

リップって絶対に無くなるよね

誰か私に「絶対にリップを無くさない方法」を教えて欲しい。私は必ずリップを無くすのだ。
前に私の友達が「リップの使い方は性格が出る」と言っていたけれど、本当にそうだと思う。毎度お馴染み、私の雑さかげんがどうやらリップの所在にまで関わってきているらしい。
4,5本はあったはずのリップが全てどこかへ消えてしまい、いよいよこりゃあまずぞ、となっている。

ふだん私は自分でリップを買うということを滅多にしない。
毎度お馴染みの「めんどくさい」が買ってしまい、しかもたかだかルージュで数千円も払うのがばかばかしいや、(特にコロナ時代は)と思ってなかなか口紅を買うことが阻まれてしまうのだ。かわりに友人からもらったものや、母親が使わなくなったものをお下がりとして譲ってもらって使っている。
なので人からの貰い物を、私は堂々となくしているというわけだ。

胸が痛まないわけがない。

リップはあればあるほど嬉しい。どれも私の肌や髪型によく似合う、とてもお気に入りのものだったし、思い出もたくさんある。においもすべて違う。

いつも使いまわしていたのははっきりとした明るいレッド、紫の混じったバーガンディ、チリという品名のオレンジレッドの3色だった。
その日の気分や顔(毎日顔つきが微妙に変わる)、洋服に合わせて、これらを使い分けることが、私にとって「女性」というものを感じさせるほぼ最後の砦だったのだ。しかもブランドはMAC,Shu Uemuraをはじめとするそこそこデパコス級のもの。かつての勝負所で押さえてきた私の即戦力リップが今、全て出払っている。これはマズイ。

消えたリップたちよ、君たちは一体どこへいったんだ???

リップをつけて外出する時は、洋服やコートのポケットの中に入れるようにしている。外出先の化粧直しですぐに取り出せて塗り直すことができるからだ。多分これがよくないのだろう。いろんなコートやズボンの中に分散させて忍ばせて置いた結果、見事に全て消えてなくなってしまった。一体どこへ消えたんだろう。

よく履くズボンや、冬の間によく使っていたコート、たまに使うよそ行きのバッグなども全部調べた。調べたのに、出てこない。でもどこかに置き忘れるというのも性格上ありえなくて、あるとすれば家の中の服のどこかか、カバンの中にしかない。それでも、見当たらない。

マスク時代とはいっても、会う機会も徐々に増えつつある。
そしてやっぱり、どれほどメイクをしても最後にはリップをつけないと何も始まらないよね、という認識もあって、結局リップをすることが多い。なんだか自分のスイッチも入れられるし。

全てがどこかへ消え、とうとう今日はついにリップを買うことにした。
とはいってもLOFTのメイクコーナーにあるものだけど。

こういうところでいちいち吟味して購入するのもめんどくさがりな私は、結局一番目に見えやすいコーナーのpopに展示されていたものを買うことにした。目の覚めるような真っ赤なレブロンかメイベリンかのルージュだ。擦ってもビールを飲んでも消えない。

まあLOFTで買った理由は「どうせまた無くすだろう」という諦めの気持ちもあるのだが。
本当に、今回ばかりはなくさずきちんと最後まで使い切りたくてしょうがない。

リップって、どうやったらなくさないんですか?



最後まで読んでくださりありがとうございます。 いいね、とってもとっても嬉しいです!