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スーパーはだいじ

今の家に引っ越してきて、1年が経つ。

バタバタと引っ越してきたこの街も、だんだんと愛着を感じられるようになった。

......スーパー以外は。

今住んでいるところのスーパーはちいさなチェーン店の2軒しかない。交差点を隔ててひとずつあるのだが、それぞれでラインナップもちがうので行き来しないといけないのが不便なポイント。

横断歩道を渡る前にあるスーパーは野菜や果物の種類が豊富だ。毎日安い野菜が入れ替わるので、通るたびにチェックしている。こっちの店の野菜はいいのだが、肉や惣菜のラインナップが貧相なのが本当にたまに傷。特に肉は稀にみる高さだ。少量しか入っていない豚バラでもなぜか400円オーバー。地方の田舎から上がってきた身として、このぼったくり度は断じて許せるものではない。もっと許せないのは冷凍食品のコーナーだ。私の推測ではおそらく、通常価格の倍の値札をつけ、その上で毎日「半額セール」という色褪せた値札表をつけている。......これ、アウトではないか?と毎回思う。
しかしこのスーパーは謎に饅頭の種類が豊富で、私の大好きな黒糖饅頭から柏餅、みたらし団子やどら焼きなど、低価格でたくさん入っている茶菓子がたくさん売られているのがとてもたすかっている。

一方、交差点の向こう側にあるスーパーは最近1000店舗を超えたというポスターで有名なあのチェーン店だ。狭いので全体的なラインナップも貧しく、私はここで肉と冷凍餃子とフルーツグラノーラしかほぼ買わない。やすいからだ。特にプライベートブランドの冷凍餃子は何度食べても飽きないほど美味しいし素晴らしい。水なし、油なしでできるあの冷凍餃子、こんなに美味しいのにお値段も税込180円でとても良心的だ。一時期、この冷凍餃子しか食べない時期もあるほど。
フルーツグラノーラはここら辺の店舗の中で一番食感がよく、ドライフルーツもゴロゴロ入っている。
何より、こちら側のスーパーの最大の特徴は、推しのレジ打ちがいるということ。特に理由はないのだが、なぜか雰囲気を推している。なので彼がレジに立っていると少しだけ嬉しくなる。

推しとか言っておきながら、私は彼と一度も目を合わせた試しがない。チキンである。というか、レジの人と目を合わせるのがあまり好きではないのだ。気まずくなってしまうから。いや、これは言い訳ではなく本当に。

推しは背が高く前髪も長い。いつも遠くをみるようなぼんやりとした目で近くを見る人だ。そのくせ声だけはなぜか明るく、「レジ袋は必要ですか〜?♪」と上げ調子で聞いてくる。しかし手捌きは丁寧で、水っぽい食材は必ずビニール袋にそっと入れてくれる。その細やかさが推しポイントだ。そして彼は金曜日と土日の夜は絶対にシフトに入らない。
見た目の印象では学生だと思われる。おそらく同じ年代だと思われるのだが、もしかしたら本当に学生かもしれなく、いつ辞められるかと内心ビクビクしている。できれば私がこの地を離れるまではやめて欲しくないのだが......。一番の懸念点はそこだ。とりあえず4月以降一度見かけたことがあるので、卒業はしていないと思われる。
彼がアルバイトを辞めるまでに、一度目を合わせて「いいえ、袋は結構です」というのが目標だ。

推しの目を見て、私は幻滅するだろうか。それとも、推しにマスクごしに満面の笑みを浮かべるだろうか。現実が壊れるのが怖くてなかなか目を合わせられない。

......チキンか?

さて地方出身ということもあり、ゴロゴロとカートを押せるくらい大きくて誠実なスーパーが私は好きだ。ワクワクする。色とりどりの食材をみるとテンションが上がってきて料理をする気になれるし、四季を感じられる。
客に対して誠実、というのも大事なポイントだ。インチキや誤魔化しをしない。「どうせ買うだろう」と思って粗悪なものをそれと知ってて売らない。売られているものを見ればわかる。誠実なスーパーが好きだ。

引っ越してきてから思った。スーパーはだいじだ
今度から、ちかくに大きくて信頼できるタイプのスーパーがあるかどうかをきちんと見て確かめたい。今住んでいるところはコロナの関係で内見も満足にできず、焦って契約したところだったのだ。

......ちょっと今日は何を書いているのかわからなくなった。まあそんなわけで、スーパーはだいじですね。

とりあえず、推しと目を合わせた暁にはちゃんとnoteに書きにきますね。

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