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7月23日の仕事と「はな」の話|れんの仕事日記⑩

「にんげんこわい」というドラマを見て、落語への興味が再燃している。もともと好きなのだが、なかなか最近は聞く機会がなかった。「にんげんこわい」は改変も(だいぶ)多く、ちょっともやもやする。現代の漫画をここまで改変してしまったらそこそこ炎上しそう。ただし、落語というジャンルを考えると、興味を持ってもらう入り口としては悪くないのかもしれない。そこまで改変する必要性がないというか、改変しなくてもテーマに合っている話を選んだらよかったのでは、とは思うが。

7月23日のお仕事

7月23日は、いろいろと仕事が盛りだくさんであった。執筆がトータルで5000文字前後とリライト2本。調べものが多い日だった。検収待ちの記事もあるので、ちょっとどきどきしている。何年経っても、検収待ちのあいだは居心地が悪い感じ。

はなの話

画像はイメージです

義実家には「はな」という黒猫がいた。木の上から降りられなくなっていた猫を保護したのだったか、その猫の子だったか。詳細はもう忘れてしまった。なにせ19年も前のことだ。

結婚する前から義実家には常時猫がいた。子猫が生まれて7匹くらいいたこともある。動物好きな私は楽しかったが、強い猫アレルギーによって長居できない。義実家に行って、くしゃみや鼻水が出たら帰る……という生活を24年続けている。猫アレルギーがすごすぎて、義実家には一度も泊まったことはない。

かつてころころと太っていたはなだったが、年を取って痩せた。食事をしなくなって病院にいったところ、内臓が悪くなっていたらしい。積極的に治療をする年齢でもないということになって、そのまま余生を過ごしていた。

そのはなが亡くなってしまい、なんともいえない寂しさを感じている。

一緒に暮らしていたわけでもないし、強い猫アレルギーのせいで積極的に遊ぶことはできなかった。それでも可愛くて大人しくてきれいで、大好きだった。

はなは、義父と二人暮らし。義父にだっこされているか、足元で寝ているかのどちらか。そんな義父が数年前に大病を患って、入院することになった。不在中の世話をしてくれたのが、旦那と義兄だ。あるとき、入院中の義父に変わって食事を与えに行ったのだが、はながいない、という事件が起こった。義父が不在で猫しかいないので、玄関のドアは開けていない。そのため、絶対に家のなかにいるはずだった。しかし呼んでも返事はなく、どうしても見つからない。

……はなは、義父のベッドのなかに潜り込んで寝ていた。

単に暖かったのか、それとも寂しかったのか。はなの気持ちはわからないが、人間たちはぐっときたものだった。動物ってすごい。すばらしい。可愛い。そしてその愛情深さが、ちょっと切ない。

たびたび義父が入院して、はなはひとりになる。かわいそうだが、たとえば見知らぬ我が家に連れてきたとしても、はなはイヤだろう。犬は人につくというが、猫は家につくとも聞くし。何もできなくて、義父にもはなにも申し訳ない日々だった。

今ごろ猫好きだった義母と一緒にいるだろうか。死後の世界なんてわからないけれど、できれば一緒にいてほしいなと願っている。

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