見出し画像

「投資家の思考法」を育て、磨くための、NISAの使い方 NISA2024、僕はこう使う

割引あり

農林中金バリューインベストメンツ #NVIC の奥野一成さんのポストです。

このポストで、役人にも政治家にも必要と主張されているのが「投資家の思考法」です。投資家の思考法ですから、その思考法が「投資家」には必要なものであることは容易に想像できるかと思います。

では「投資家」の範囲あるいは定義を、どうお考えになりますか。

投資家=お金持ち ですか? この固定観念は捨てた方が良いと思います。

投「資」家の「資」とは、資本です。お金、現金だけが資本とは限りません。

時間はもちろん、自分の持つスキル、能力、想いや情熱。これらも資本だと捉えてみてください。時間をどのように使うのか、自分の持てる力を何に注ぐのか、それを自分の意思で自由に決めることができるのであれば「投資家」です。

この定義によれば、今の日本に住む成人のほとんど、いやそこに限定されません。中学生、高校生も「投資家」になります。どの科目の勉強にどう時間を使うのか、部活や自分の鍛錬のために時間をつくるのか、それらを決めるのも「投資」になります。

持てる資本をどのように割り当てるか、そして、どのような材料を元にしてその割り当てを判断するのか、そのプロセスに必要となるのが「投資家の思考法」です。

株式投資を実践することで「投資家の思考法」を育て、磨くことができる。僕はそう考えています。そこでこの記事では、「投資家の思考法」を育て、磨くために、株式投資は極めて有効です。「投資家の思考法」を育て、磨くための、NISAの使い方を考えてみます。


株式投資とは、どういう行為ですか

株式投資でお金は増えません、減ります!

株式投資とは、株式を買うことですね。現金・お金と交換に株式を取得します。株式を手に入れる際、お金は減ります。何が言いたいか、お分かりになりますか。

この交換によって、あなたが手に入れたのは株式という権利であってお金ではない、ということです。ここを勘違いしている人が非常に多いように感じます。証券口座の残高は”円”で表示されていると思いますが、あそこ(口座のページ)に表示されているのは、あなたが持っている権利を今現金に換えたらいくらくらいになるか、という数値に過ぎません。

上場している株式の価格は、市場が開いていれば刻々と変化します。目まぐるしく動いたりするかもしれません。でも、それが意味を持つのは、売ったり、買ったりする人たちにとって、です。一度買った株式で得た事業に参加する権利。それを手放すつもりでなければ、あるいは、現金が必要な事情が無ければ、気にする必要のない数値とさえ言えるかもしれません。

投資している会社の事業に関心を向ける。関心が無いのに投資できますか?投資を続けられますか?

株式投資を通じて株式を取得すると、僕たちは株主・オーナーになります。つまり、その会社の事業に参加する、関わることになります。オーナーになった会社、関わることになった事業が、その商品やサービスが、社会の問題、課題を解決し、誰かの笑顔をつくる、幸せを実現する。

こうした価値が生まれつづけると、その会社はどうなるでしょうか。儲かりますよね、利益が増えますよね。そうやって儲かる会社の事業に参加したい人、オーナーになりたい人も増えるはず。結果として、その会社の参加権である株式の評価、市場で交換する際の対価、つまり株価が上昇することになります。

持続的に価値を実現する会社。そんな会社を見つけ出してオーナーになれば、その価値増大を享受できる。その資産価値が増えることになるのです。

最も大事なことは、オーナーになるのはあなた自身だということです。自分ゴト、当事者意識を持つようにしましょう。この意識の有無が「投資家の思考法」を育て、磨くためには必須だと思います。

「投資家の思考法」とは、持続的に価値を増大させることができる会社を探し出して評価するための思考法です。

この思考法は、さまざまな分野に応用することが可能です。

たとえば、普段の仕事で予算や計画を作成する場合。精緻な計画をつくる際に、どのような要素に分解するのが良いのか、重要と考えられる要素にどれだけの時間と人員を投入するべきなのか、を検討する際にきっと役立つはずです。

顧客との関係をつくり、その関係を維持するためにどんな違いをつくるべきか、何に違いを感じてもらえるか、そうしたヒントを「投資家の思考法」は、もたらしてくれます。

投資先の事業、その特徴、強みに、「自分ゴト」として好奇心を抱き、深く知ろうとする。これが「投資家の思考法」のエッセンスです。

そして、もう一つ大切なこと。それは投資先の会社、そこで働く人たちへのリスペクト、敬意です。事業を通じて価値を創造し、実現しているのは、会社で働く人たちです。僕たち投資家はその過程に関わらせてもらっている。価値創造の主体である会社、働く人たちへのリスペクト、敬意を持つこと。これもとても、とても大切です。

時価総額を基準にしてその大きさの順番に何百、何千という会社の株式をまとめて買ってしまう手法が、人気を集めているようです。この方法で「投資家の思考法」は育てられるでしょうか、磨かれるでしょうか。

何百、何千の会社のことを、一社一社深く知ろうとすることができますか。そうした行為無しに投資先の会社、そこで働く人たちへのリスペクト、敬意が育つでしょうか。

「投資家の思考法」を、投資信託で育てる、磨く

投資先の事業、その特徴、強みに好奇心を持って深く知ろうとする。これは独力でも可能ですが、投資信託の手を借りるのも一つの方法です。

NISAの「つみたて投資枠」部分は、投資信託に限定されていますから、ここは投資信託の力を借りるしかありません。

投資信託の力を借りて「投資家の思考法」を育て、磨きたい場合、その投資信託に求める条件は次のようなものになると僕は考えています。

ここから先は

4,402字 / 11画像 / 1ファイル
この記事のみ ¥ 799〜
期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

サポート頂いた際は、TableforKidsへの寄付に使わせていただきます。 https://note.com/renny/n/n944cba12dcf5