「伝えよう」そのチャレンジに踏み出すなら、「伝わる」ためのデザインもあったらいいな
「なぜこの値段なのか」という理由を理解してもらうことがこれからは大事なのではないでしょうか。
そしてその付加価値がとてもわかりやすくユーザーに認知されていて、「価格に見合う製品」になっているからこそ20万円近い冷蔵庫が売れるわけです。
つまり、「伝える力」がこれからの飲食店にはかなり強くなっていくわけです。
この江六前一郎さんの記事は、レストランを対象にしていますが、自分たちがつくりだしている「価値」を伝えること、それはあらゆる業界で益々求められることになっていると思います。
私の場合、どうしても、投資信託方面に行ってしまうわけですが笑
この他にもいろんな「伝える」、伝えようとする試みが沢山増えていると感じます。非常に素晴らしいことだと思います。投資信託で投信会社ほかその運営に係る関係者に対して投資家が支払う「フィー」。色んなことが言われます。そりゃ安いに越したことがないでしょう。だから、その納得感を高めてもらう必要があります。しっかりときちんと丁寧に、自分たちの仕事を、つくりだしている価値を「伝えよう」とすること、それ自体が、全ての投資信託に求められる必須の行動だと考えます。
しかし、コミュニケーションというのは非常に難しいものであるのも事実。送り手が「伝え」たつもりであっても、受け手に「伝わっていない」ということも起こり得ます。この「伝わっていない」にも色々あって、場合によっては、180度、意味が変わって伝わってしまうことさえあります。
もう一つは、内容はその場では「伝わった」けれど、ハートに刺さっていなかったということです。「そう言えば、昨日、何を聞いたのだっけ?」って次の日には記憶が色褪せていることも十分にあり得ます。
投資信託業界では「伝える」というのはそもそもまだまだ全然な訳ですが、その試みが確かに根付くためにも、どうやったら、「伝わるか」、ハートに刺さるか、ということにも、配慮する必要があるのではないか、ということです。というのも、試みを多数重ねても手応えがなければ、萎えますものね。
発信で最も大事なのは「What」でしょう。しかし、それをどう演出するか、どう届くか、を考えると、それ以外の要素「Who」「How」「When」「Where」「Why」をトータルで設計する必要があるでしょう。この設計を考え抜いた、デザインされた発信を重ねることが、ハートを射抜く「伝わる」メッセージになると思うのです。
もう一つ、とても大事だと思うのは、コール&レスポンス。
この曲の冒頭、フレディーとオーディエンスのコール&レスポンスが、その場の熱狂をつくりだしているのがよく分かります。送り手の受け手への「一緒にこの場を楽しもうぜ、ステキな1日にしようぜ」というホスピタリティというか、何だろう、そういうものが、思いっきり「伝わる」という状態をつくりだす、というのでしょうか。ここまでとは言わずとも、「ちゃんと、聞いてくれていますか」「私の伝えたいこと、理解してもらえてますか」と、こまめに問いかける、そんなホスピタリティ。そのちょっとしたホスピタリティがハートに突き刺すことになることだってある、そう妄想したりします。
そんなことも含めて「投資信託事情」最新号に寄稿しました。
まとめ
1. 「伝える」力はあらゆる業界で益々必要に。
2. 投信業界では「伝える」が徐々に増えてきていて、いろんな試みが増えている。素晴らしい!
3. 「伝える」にしっかり取り組むのなら、「伝わる」、ハートに刺さるよう、メッセージを考え抜いてデザインすべきでは。じゃないと、手応えが感じられず、試みが続かなくなるかも。
4. 「ちゃんと聞こえていますか、ここまで大丈夫ですか」というちょっとしたホスピタリティが、もしかしたら、とても大事かもしれない。
この記事で伝えたいことが「伝わる」ことを願って、最後にまとめてみました。
投信業界の皆さんにおかれては、「投資信託事情」をぜひご覧くださいませ!