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スパークス『厳選投資』ウオッチ #107 (2024年4月末)

アクティブファンド『厳選投資』を毎月買付けています。

『厳選投資』は、スパークス・新・国際優良日本株ファンド

の愛称です。

毎月、定点観測を続けています。コツコツと追加取得していきます。

このファンドの定点観測、バックナンバーは以下からご覧ください。

ちなみに、第1回の記事はこちらです。2015年7月末から定点観測しています。

なお『メガトレンド』は既に全て解約済みです。

こちらの動画。ファンドの特徴が詳しく説明されています。



月次レポート

運用コメントの位置が変わりました。

月末時点の数字、数値はこれまでと同じくpdfです。

https://www.sparx.co.jp/mutual/gen_202404.pdf

今回の運用コメントも中身が濃いです。

当ファンドではマクロ経済のデータや見通しのみを投資判断の材料とはしません。あくまで個別企業のビジネスが株主にとって魅力的であるかを見極めて投資をします。しかし日本の大型株を中心に投資する以上、経済の見通しに対して何らかの見解を持って運用にあたることは大切だと考えます。

ということでマクロのお話がたっぷり。このファンドの月次レポートでは極めて珍しいことです。見出しはこんな感じです。

  • 2022年以降のキーワードは、「インフレの常態化」と「金利の正常化」

  • 日銀の今年3月の利上げにもかかわらず円安に拍車がかかった

  • 当ファンドでは円安が続く可能性があると考えている

  • 日本の金利とインフレは今後どうなる?

  • 日銀の財務内容悪化に過度な懸念は必要ない

  • 今後の運用方針

「円安に拍車」の箇所で以下の指摘、印象的です。

いわゆるオルカン投信などを中心に2024年1~3月累計で2兆円以上の買い付けが行われているため、勢いが落ちなければ年換算で10兆円近い円が海外に流出する可能性があります。これは国際収支統計上の「金融収支」に計上されています。日本の家計金融資産は2,000兆円を超えていますが、大半が利息は無いに等しい国内銀行預金です。ほんの僅か海外投資に回るだけでも円の需給に与えるインパクトは大きくなると考えます。Stealth capital flight(capital flight:資本がある国から別の国に逃避すること)とも言えるかもしれません。

Stealth capital flight” と評されています。

このファンドの月次レポート、『月次レポート研究所のポッドキャスト』でも取り上げました。過去のレポートに、逸品、秀作がたくさんあります。

数字・データを定点観測

純資産総額・受益権総口数

『厳選投資』は2008年3月に設定されていますが、あまり昔を振り返っても仕方ないので、起点を2014年6月とします。

4月は前月末比で1.5億口増加2ヶ月連続の増加です。3月は分配金再投資のアシストで増加になったものと推測されますが、4月は純然たる資金純流入と見られます。

上表の通り、数ヶ月(大きな)増加が続いた後に、数ヶ月連続で減少=ファンドからの資金純流出ということが何度も見られる現象です。

次回がどうなるのか、注目されます。

ポートフォリオ、上位5社の顔ぶれ

月次レポート からです。

2024年4月末

前月末です。

2024年3月末

投資先は増減なし、22社です。

トップ5のメンバー、順位に変動ありません。

業種別の推移です。


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