投資信託ならではの「体験価値」
#投資信託事情 2020年10月号に
投資信託ならではの「体験価値」、提供できていますか?
と題して寄稿しました。
#noteフェス のこのセッションを視聴して、投資信託ならでは、投資信託だからこその「体験価値」について考えたことを、業界の人が読んでくださるという想定で書いてみたのが、投資信託事情への寄稿です。
投資信託ならでは、投資信託だからこその「体験」。
儲かった、損した、騰がった、下がった、その種の体験は、他でも可能だと思っています。競馬等のギャンブルでも。
競馬でも、そこにしか関心が無い人がいるのは確かですが、競馬ファンには馬券以外にも色んな楽しみ、体験を得ることができます。
目の前でサラブレッドが疾走する光景、美しく輝くような緑のターフ、スタートのファンファーレでの胸の高鳴り、ゴール寸前の激しいデッドヒートでの声に出さずにいられない「差せ」「そのまま」という歓声(絶叫?)の数々、、、競馬でしかできない体験はめちゃくちゃ沢山あります。それ以外にも馬産地巡り等、血統の浪漫に浸るといった体験もあります。
投資信託に話を戻すと、投資信託ならでは、投資信託だからこその「体験」ってあるかな?
ありますよ!
何百、何千という株式を持って、どの会社に投資するか、それぞれの会社にいくら投資するのか、を市場に任せきりにしてしまうインデックスファンドは横に置いときますね。インデックスファンドだから得られる「体験」もあるでしょうけど。
どの会社に投資するか、投資しないのか、それぞれの会社にいくら投資するのかその配分を、プロフェッショナルに託すアクティブファンドであれば、投資信託ならではの「体験」を提供できると私は思います。
先日、 #鎌倉投信 さんが主催されたイベントに参加しました。イベントは、鎌倉投信さんが運営するファンド #結い2101 に投資している投資家(受益者)限定のもので、投資先の会社 #ツムラ の社長 加藤照和さんのご講演、と鎌倉投信の皆さんとのトークがメイン。
加藤さんのご講演、トークを通じて、ツムラさんの事業について、漢方薬の可能性について、これまで知らなかった、気づけなかった、というより全く意識していなかったこと、と出会う、知る、認識する機会を得ることが出来ました。鎌倉投信の皆さんがなぜツムラさんを投資先として選んだのか、どんな点から「いい会社」と評価したのか、も改めて説明されました。
こうした体験を得ることで、新しい視点、関心を持つことができると思うのです。時には全く知らなかった会社を知ることもあります、また、よく知っているつもりの会社の気づかなかった一面(しかも、実はそれが非常に重要だったりする!)に触れることもあります。あるいは、ファンドマネジャーや投信会社の見方、洞察に深く頷かされることもあります。昨日の記事でご紹介した #ベイリーギフォード さんのレポートがそうですね。あのレポートは、まさに投資信託ならではの「体験」でした。
投資先がどんな会社か理解を深めてもらう、どういう調査、分析を経て投資判断に至ったのかを丁寧に伝える。投資信託の投資家にそれを「体験」してもらう機会を提供することは、投資信託にしか出来ないことです。これに真正面から取り組んでいる投信会社があまりに少ないのは何故なのでしょう。
冒頭に挙げた #noteフェス のセッションで鳥羽周作さんが仰った「スタンス」の問題なのでしょうね。
先日、鎌倉投信の鎌田さんはメルマガでこんな風にコメントされていました。
「不易」とは、自らの存在価値であり、存在意義だと私は感じています。それは、時代を超えて変わることのない価値であり、その価値を自ら見出す力と、その価値を心から信じることが事業に対する信念となります。
鳥羽さんの「スタンス」、鎌田さんの「不易」に通じるものが感じられました。
鎌倉投信さんのイベントに参加していつも感じることがあります。鎌倉投信さんにどこの会社に投資するかを託してはいるけれど、投資の果実をもたらしてくれる一番の貢献者は投資先の会社の皆さんだということです。投資先の会社の皆さんが価値をつくり出し、それが市場に評価されること。それが無いと、金銭的、経済的なリターンは実現しないのだ、ということを感じるのです。間近に迫った受益者総会が楽しみです。
投資信託ならでは、投資信託だからこその「体験」の提供に、真摯に取り組む投信会社、ファンドが増えるといいなあ。
#NVIC さんの年次総会も楽しみに待っています。
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