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スパークス・ジャパン・スモール・キャップ・ファンド(愛称:ライジング・サン) ーアクティブファンドを眺めてみよう #28
アクティブファンドを眺めてみて、そのファンドから
「企業価値を探究しているか?」
そんなオーラが感じられるかをメンバーの皆さんにお尋ねするシリーズの第28回です。
前回はこちらです。
今回、眺めてみるのは
スパークス・ジャパン・スモール・キャップ・ファンド(愛称:ライジング・サン)
です。ジャパン、スモールキャップと銘打っているので、日本の時価総額が小さい小型の会社を主たる投資対象にしているファンドがイメージできるかと思います。
交付目論見書にも明記されています。
IT化、新技術開発、経営革新を進めている成長企業と日本社会の構造変化 への適応力の高い企業に注目した、小型株式中心に投資するファンドです。
大型、中型、小型はどこで区切るのか。この問いに対して交付目論見書で次のように説明されています。
![](https://assets.st-note.com/img/1688865893168-oP9fL4gxxK.png?width=800)
ご覧の通り、大型、中型、小型、超小型は時価総額のパーセンタイルをベースにしているようです。
TOPIX にもこのような時価総額別の区分けがあります。
![](https://assets.st-note.com/img/1688866156794-acnG7LUmKn.png?width=800)
TOPIXの上位100社=「大型」、上位101〜500位=「中型」、501位以降=「小型」というのが東証の区分けとなっています。こちらの方が分かりやすいと思うので独断でTOPIXの501位以降を「小型」を前提にこの記事を進めていきます。
このファンドを眺めてみようと感じたのは、たとえば4月末基準の月次レポート。上位10社を眺めてみたところ、こんな具合でした。
![](https://assets.st-note.com/img/1688866447768-MOgQeFmB3v.png?width=800)
上位10社のうち、1社を除いて全て「プライム」上場の会社です。この中にどれだけ「小型」の会社が入っているんだろうか、という問いが生まれたからです。もう一つはこのファンドにはベンチマークがあり、それが「東証グロース市場指数」になっています。ベンチマークは「グロース」なのに上位10社に「グロース」上場は1社のみ。という点にもちょっぴり???を持ちました。
投資先の前に、まず受益権総口数から眺めてみましょう。
受益権総口数の推移
受益権総口数の推移が「企業価値を探究しているか」否かとの関係は直接ありません(個人の考えです)が、ファンドへの受益者の支持を窺うことができるものと考えています。また、コンスタントに口数が増加しているファンドの方が市況にかかわらず「良い会社に投資できる」可能性が高いものと推測しています(個人の考えです)。
「企業価値を探究している」それがしっかり感じられるファンド、そうしたファンドがしっかりとした受益者の支持を得ていれば、相乗効果があるのではないでしょうか。
2017年12月末以降の月末時点の数値の推移です。
![](https://assets.st-note.com/img/1688866831652-gYKQjs9BpR.png)
2023年6月末で8.3億口。2018年、2019年には11億口の時期もありましたのでそこから減っています。足元も6ヶ月連続で前月末から口数が減少、ファンドからの資金純流出となっています。ファンド受益者の支持をしっかりと掴んでいるとは言い難いのが現状のようです。
月次レポート
![](https://assets.st-note.com/img/1688867058483-M2znODxaF0.png?width=800)
2023年5月末基準の月次レポートのスナップショットです。投資先の1社を取り上げて具体的に説明しています。株価ではなく会社の業績や事業内容や取り巻く環境について説明されているのも印象的です。
パフォーマンス
このファンドの設定は2000年10月設定と20年以上の実績を持っています。
ローリングリターン を10年で、2つのファンドと比較してみました。
比較対象としたのは
TOPIXに連動することを目指して運営されているETFですね。
もう一つがこちらです。
同じくスパークスさんが運営されているファンドです。このファンドは「小型」ではなく「中小型」の会社が主な投資対象となっています。ファンドの愛称は「華咲く中小型」です。
![](https://assets.st-note.com/img/1688867481204-ZmPzCPs4Kp.png?width=800)
見づらいグラフで申し訳ありません。青の棒グラフがTOPIX ETFとの優劣を、黄色の棒グラフが「華咲く中小型」との優劣を示しています。
TOPIX ETFと比較できる期間数は144ありますが、ライジング・サンの全勝です。一方「華咲く中小型」と比較できる期間数78あるのですが、こちらはライジング・サンの全敗となっています。
![](https://assets.st-note.com/img/1688867720438-V5MpeYfVOd.png)
5年、15年、20年の比較は有料読者限定のパートで共有する「データ集」でご確認してみてください。
投資先の推移
第22期末(2022年10月)
![](https://assets.st-note.com/img/1688868015736-E2bLaOD5HD.png?width=800)
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