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【TR】500円で「遠隔型赤外線センサー」をDIYしてスマホにリアルタイム通知!

※ この記事は「遠隔型赤外センサー」を15分でDIYして Androidアプリ「トリレコ -TriggeRecord」と連携して使えるようにする方法を記載しています。

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トリレコ -TriggeRecord」とは電源やWIFI環境がなくても なるべく長い時間、監視・モニターを行うためのAndroidアプリ。必要に応じて録画・録音し、データをクラウドにアップしたり、カメラ映像のAI解析や各種センサー値を記録します。格安SIMなどの低速なネット回線でも極力リアルタイム性を損なわず運用できるよう設計されています。

https://play.google.com/store/apps/details?id=com.Renkul.TriggeRecord

クマったことになっています。(イラストはAI画伯作)

以前に市販の防犯カメラの「動体検知」機能(トリレコにも内蔵)を使って撮影 → AI画像解析にかけて害獣かどうかを判別・通知ってシステムを作ってみたけど、現状ではAIのサーバのランニングコストがかかりすぎて塩漬けに。スマホ単体でのAI解析(現在「顔」のAI解析のみ対応)を模索中していたところ、いつのまにか クマがクローズアップされていました。

温暖化や社会環境の変化などが原因なので根本的な対応が難しそう。のため対処療法として 何かできないかと ゆるく思いつきで今回のガジェットを試してみる。うん なかなか使えそう! ってことで アプリをBT連携させて迅速な通知・警告を行えるようにする。クマだけ! イノシシだけ! とかはできず、野ネコ・地域ネコ問わず反応してしまうけど、コスト面から今回は現実路線で。

目的

  • 安価で入手しやすい部材でサクっと「遠隔型赤外線センサー」をDIY

  • スマホ・アプリと連携させて撮影や迅速な通知を行う

当初 アプリを開発しなくてもDIYしたセンサーとAndroidの既存のアプリ「MacroDroid」でOK! と軽く考えていたけど、そう単純ではなかった… MacroDroidではセンサーをトリガーにしてデフォルト・カメラで静止画を撮影できるものの 設置値を細かく調整できず 静止画容量が やたらデカくなり、格安SIM(低速回線)では写真1枚送るにも相当時間がかかってしまう… というか途中でエラーにもなることも。SNSにアップするような画質はもとめてないのです…  あわせて「動画」は撮影できないので、状況把握や証拠能力としては弱い、センサー反応時のBT接続も一度失敗すると立て続けに失敗を繰り返すといった課題(端末にも依存するみたい)もあり、やはり低容量・高圧縮の動画をさくっと送れる仕組みが必要でしょ、ということで専用アプリを作ることに。あわせて思いつくセンサーとトリガー機能を いろいろと機能を付け加えると、想定以上に時間がかかってしまう… もう クマ冬眠しちゃったかも。(もちろんクマ以外でも不審者対策や環境モニターでも使えます)

準備物

センサーライト(明暗+人感センサ) ダイソーで330円
    ※ Masawo Yamazaki氏の記事がとても参考なりました
リモートシャッター(Bluetooth) ダイソーで220円
・センサーライト用の電池(単四3本)、±ドライバテープ
Android スマホ + 月額無料のPovo(SIM)でもOK のネット環境
⚠️ DIY・改造は自己責任です! 感電するほどの電流は流れないですが、機器を壊すことはあるので慎重に。

Androidスマホのススメ「普段使い」ではなく、今回のようなセンサーをフルで使ったアプリや、他アプリとのデータ連携ではAndroid OSがオススメ。安い中古品を購入をご検討の場合は、「バッテリの持ち(へたり少ない)」「Povo回線(AU)」に対応しているか(ネットがない環境で低ランニングコスト)、今回の紹介するBT接続機能を活用するには「Bluetooth 5.2以上」、日よけ・雨よけ(必須)がある屋外で設置するケースでは「防水機能」があると心強いです。

この高性能センサーを330円で買えるのはありがたい。検知幅が4m角度100度とあるが 周辺環境や電池状況、防水加工(ラップで包む)有無にもよっては 1.5~2倍くらいの距離は検知できそう。
⚠️ この機器には赤外線センサーを採用されています。効率よく人・動物を検知できるスグレモノですが、窓ガラス越しに 通過する人・動物は検知できません。ただし「遠隔」通知はできるので ガラス外側に設置し、内側に置いたスマホで検知することはできます
裏面)単四電池3本で、ネット情報によると通常利用であれば1か月くらい持つとのこと。防犯や野生動物相手で1か月も持てれば助かる。モバイルバッテリ5vから給電させると スマホへの給電とあわせて より長期間使えそう。(機会あれば別途ご紹介)
ひと昔前はBluetooth 4.0で330円が いまやBT5.2で220円。省エネ・安定性を考慮すれば必ずBT5.2(220円)を買うべし。ところで通信距離は 実測した方によると直接距離&新品電池でせいぜい12mくらい。障害物があると短くなるので、壁や窓越しだと半分くらいでみておく必要がありあそう。中には数百メートルも届くBTデバイスが存在するのでみつけたら試してみたい。(複数設置すれば畑に結界を張れそう)
話はかわるが、アプリでは複数のBTシャッターを識別できるで このボタンをテーブルに設置すればファミレスの呼び鈴が作れることに気づく。(しないけど)

では 15分間 DIYスタート!

赤丸が「明暗センサー」で、その下が「赤外線センサー」。当然 「ライト」なので、「暗くなる」 + 「人など熱源が通る」という2つ条件がそろって点灯する仕組み。
今回の用途は防犯+野生動物検知なので 「明るさ」はなくてもいい。 不要な場合は右側の写真のように暗い色のテープなどで明暗センサーをふさいで日中でも反応するか機器のテストもしてみよう

カバーを開ける。

中を開く。説明書には裏面にネジがある設計だけど、仕様変更があったのか ネジがなかったので、慎重に側面にマイナスドライバーを入れて、場所変えながら少しづつ浮かせていく。力はいらないけど 中を傷付けないよう 慎重に浮かせていくと 最後は軽い力で開けられるようになる
中は想像以上シンプルな仕組み。右側の黄色い部品がLEDライト
今回 さわるのは 水色の配線。赤外線センサーが反応すると ここに電気が流れて、LEDが点灯する仕組。 今回は この配線とBTシャッターの電池入れ内の端子にダイレクトでつないで起動させる
LED点灯が不要であれば 話がはやく、この赤青の2本を根本から切断する。

もし同時にLEDも点灯させたい場合
、新たに同様の線を1本用意する必要あり。また直列に配列するので赤だけ外してBTシャッターの+端子に接続して かつ -端子から配線を新たにつなぎ、さっき外した赤端子のほうにつなぎ直す。やってないため うまくBTシャッターを機能させられるかは未知数。あわせて電池消費量も多くなるため、なんでもいいから ライトをつけたいだけであれば アプリの設定でスマホ側のLEDを点灯させるという手も検討を。または もう1つ改造しないセンサーライトを用意するのもありかも。

LEDの配線を切断する。

では LEDを切り外す。慎重に指で引っ張っても外せたけど、力の具合がわからない場合は、✂で根本から切ろう。また外したLED(黄色)は原状復帰できるように 捨てないで保管しておこう
※ LED点灯も同時使用する場合は赤だけ外すこと。

BTシャッターを入れる準備。

次にBTシャッターをセンサーに図のように内蔵させよう…と思ったものの、BTシャッターが微妙な大きさで、これではフタがしまらない。浮かしてテープで貼るのもイケテナイし、ここに時間を費やしてしまう…
やむを得ず、本体側のLEDの「支え」を1か所を切断することに。極力 現状復帰できることを目標にしてたけど、まぁ見えないところだし、LEDは軽いのでテープ貼って支えれば現状復帰にも支障なさそうってことで切断する(✂でOK)。最初にBTシャッター側のフタは外しておかないと収まらない。※ 絵ヅラがキタナイですが 完成品では見えないところなのでご了承を。

向き注意

こうして なんとか入れてみた。ここで⚠️あり。写真のようにどっち向きに 入れ込んでも配線には問題なし。しかし左図の赤丸のところが センサが反応して通電すると光る。結構 明るく点滅、目立ってしまう。感知したことを知らせるにはうってつけだけど 何かを照らすほど明るくはない。配線後は面倒なので目的によって向きを変更しておくこと。

テープで配線する。(ハンダ付けがベターだけど)

センサーライトからの電圧が2.8V(実測とのこと)で、BTシャッターが3Vのボタン電池で駆動するので、通常 ±10%は許容範囲ということでOKとする。(数日テストして問題ないことを確認)
配線は、センサーライトからの赤線がプラス端子なので、BTシャッター側のプラス赤丸の下のほう)刺す。側面から見るとちょうど穴あいたようなっているので、慎重に横から入れよう。
同様に青線、上の赤丸のマイナス側に挟みこむ感じにする。いずれもこのままでは強度が弱いので、本来なら はんだ付けが好ましいけど、再利用することも考えて今回はテープでとめておく。念のため テープを2枚使い、プラス側・マイナス側が触れないようにしておく。経年劣化でテープが湿気を帯びたりで通電→ショートを避けたいので。

LEDも同時使用する場合は、赤線は同様で 青線がLED側にあるため 新たに電線を用意し、BTシャッターのマイナス側からLEDのプラス側(本来赤線がつながっていた箇所)に配線する。(うまくできた方、ぜひご報告ください)

配線終わったら、テストでセンサーライト側に電池をセットして、「ON」にしてみる。BTシャッター側のLEDが光っていればOK!
配線した状態で表のフタにセットしてみる。想像以上にBTシャッターのLEDが輝いて透過するので、黒テープを貼ってみる。これで 明るい場所では よく見ないと光っているのか わからないほどに。でも まったくわからないと、通電確認、電池の残量、センサーの反応、ペアリング テストが成功したかがわからないため、適度の色のテープが実験機ではこれくらい光っても問題ないと判断、テープを外して使うことに。

ちなに元のLEDを同時使用する場合は、フチぎりぎりに両面テープなどで貼って固定するしかなさそう。

フタをしめてDIY終了!

最後に、半透明のフタを挿入して完成!
右側が裏側で電池を入れるにもドライバが必要な仕様。
そしてスイッチが「AUTO」で赤外線センサーが稼働。反応した場合、30秒間だけBTシャッターに給電→自動停止→人感センサーが再びONになる仕組み。BTシャッターに通電すれば、アプリ側で電波を拾う=トリガーとして録画録音を開始したり、自動読み上げや音声で警告したり 通知や電話したりといった感じの運用ができる。
ちなみに スイッチのON側は各種センサーは働かず給電だけがONになる。本来はLEDライトを点灯させておくためのスイッチ。この状態で あえて使い処を考えると… BT検知距離(10m程度)外から範囲に入ればというトリガーはできるが…迷子猫?に持たせるには重いので そもそもDIYせずボタン電池の状態で首輪につけて運用すればよい…  ってことで結論「ON」ではテストでスマホとペアリングするくらいしか使い道がなさそう。

「アプリ」と連携する。

1)先に対象のBTシャッターをペアリングしておく。
ペアリング前は、下の「使用可能なデバイス」として表示される。

アプリを立ち上げて、上記のセンサー一覧をスクロールし  [B🔗] ボタンを押す。

検知対象のBTデバイスを1つづつ聞いてくるので、対象のデバイスのときにOKを押す

対象は複数でもOK! BTシャッターのような単機能のものを対象にするように設計されている。

最後に 対象のデバイスが表示されたら 検知準備完了!

「同じデバイス名」でも機器1つ1つにMACアドレスが割り当てされているため、個別に識別可能。ここでは「FF:FF.…」というのがMACアドレスでアプリ側では 「デバイス名」+下4桁「71:45」と記録される。

⚠️ テストで使用した端末のうちの Android 9.0(Bluetooth 4.1)は、再接続でよく失敗します。Android ver.のせいか、Bluetooth ver.のせいか、その両方か特定できませんでした。経験則ではBluetooth ver.のせいなのですが、もしどちらかで不具合があれば ぜひご報告お願いします🙇‍♀️


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