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学生のレポートについて

 12月に入り、大学4年生である私はいよいよ最後の期末レポートに取り掛かりました。リサーチをしつつ、考えついたことがあったので今日はそれを書きます。

 考えついたこととは、学生のレポートは参照や引用をする情報によってどのような結論にも書けるということです。すなわち、真実よりも学生の意思に大きく左右されてしまうということです。そして、それが起こる原因は字数制限と提出期限にあると思います。

 学生の期末レポートは、学部や科目にもよりますが、論文ほど長くはありません。私の今回のレポートも1,500字以内で、これまでに授業で書いてきたレポートも多くても5,000字程度だったと思います。また、課題が出されてから2週間〜1ヶ月程度で提出期限となっていると思います※1。学生はあらゆる文献の中から必要な情報を抽出し、それを元に自分のロジックを組み立てレポートに仕上げます。ところが、1ヶ月以内にあらゆる説を網羅的に調査し、レポートに仕上げることは、よほど速読力があり暇な学生でない限り困難ではないでしょうか。また、できたとしても1,500字〜5,000字以内程度の字数制限の中で全ての学説やデータを踏まえて論説することは不可能ではないかと思うのです。このような状況で、学生は調べた学説やデータのうちいくつかを捨象せざるを得ないケースがあります。

 学生にも様々なタイプがいます。レポートが得意でなく、字数を埋めることに必死になっている学生もいれば、真面目にそのテーマについて研究し、自身の考えをまとめる学生もいます。彼らは、限られた字数や期間の中で最も「正解らしい」ものを引用し言及します。今回テーマにしたいのは、多くの情報を集める情報収集力がありながら真面目ではない、要領の良い学生です。彼らは、限られた時間の中で書店、インターネット、図書館などあらゆる場所から多くの情報を集め、最も「書きやすそうな」情報を抽出し引用します。もちろん、彼らのレポートは彼らの考えでも真実でもなんでもなく、最も書きやすいレポートと言うことになります。しかし、彼らがきちんとした引用をし根拠のある論説をしている限り、教授はそれを咎めることも、点数を下げることもできません。「こんな学説やデータもあるが・・」と先生が指摘したところで、学生には「その学説については、字数が足りないためやむを得ず捨象しました」と言うことができてしまうのです。

 このように考え、学生のレポートは全く信用できないと言うことになります。ただ、実社会でもこのようなことは頻繁に起きている気もしますね。現代社会では、「正しい」と思っている情報が、「作るのが楽な」あるいは「お金になる」だけの情報かもしれません。学生のレポートは多くの場合先生が読んで点数をつけて終わりでしょうが、実社会では情報をしっかりと吟味していきたいですね。

 思いつきで書いていますので、文章の質についてはご容赦ください。

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