待ちぼうけ  安堂


火種、煙が流れて消える
街頭を吹く夜風に掻き消される
足元に羽虫の影が集まる
灰が舞う、居なくなる汚い蝶
踏み越える、難なく一日を終える
許されないなりに答えを見つける
秀でる国、夏の日、雨ざらしの夜
儚い夜も馬鹿馬鹿しい夜も
心配ない、どうせ変わるはずない
陸橋の上、明日も待ちぼうけ

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