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【年間ベスト】2022年 年間ベストアルバム10選

2022年個人的ベストアルバム10選です。

Twitterにも上げたんですが、自分用の備忘録も兼ねてこちらでもまとめることにしました。

かなり主観的な感想文ですが、各ストリーミングサービスをまとめたリンク&オススメ動画も貼っておくので、気になったら聴いてみてね〜。

ちなみに、順不同です。


『Being Funny In A Foreign Language』 The 1975

人類が発明したあらゆる音楽の美しい意匠を、現代のポップミュージックに蘇らせたアルバム。

この夏、サマーソニックで初めてThe 1975のパフォーマンスを体験しました。モノクロに統一されたステージ演出、マシューのムービースターのような振る舞い、キラキラしたバンドアンサンブル…


も〜〜〜〜〜恋に落ちましたね…🥰


その余韻に浸ったまま届けてくれた新作はホント至福の音楽で。室内楽のように上質な音が近くで鳴ってると思ったら、ダンスフロアを沸かせるようなアッパーな曲もあり。多重だけど決して過剰にはならない、そんな繊細なバランスにウットリしちゃいます。
このアルバムを聴いてる間、ずっと🥰←こんな顔になります。

あと、The 1975の曲ってキャッチーなメロディが多いと思うんですが、個人的にキュンポイントがありまして…

『Happiness』の
I would (↓) go (↑) blind (↓)

この上がって下がる音階。これがなんだか人懐っこくて、めちゃくちゃキュンとくるんですよね。

他にも

『Me & You Together Song』の
My (↓) whole (↑) life (↓)

とか、

『If You're Too Shy』の
I see (↓) her (↑) online (↓)

とかもそうです。思わず口ずさみたくなります。
可愛い。キュンです。



『The Car』 Arctic Monkeys

実はずっと『Brianstorm』の初期衝動に囚われてたキッズでしたが、『Body Paint』を聴いてやっと大人になることができました。
時代を遡ってビートルズに再会し、現代のアークティックに帰ってくる。継承と昇華の音楽に弱いですね、最近。

前作の路線を引き継いでる感じはあるけど、断然こっちの方が好きです。このオーケストラ効果が自分にハマったんだと思います。相変わらず重低音は響くのに、柔らかい印象になっていて。少ない音ながらもよりバンドが引き立って聴こえます。

将来老人ホームに持って行きたいアルバムです。



『FOREVERANDEVERNOMORE』 Brian Eno

ブライアン・イーノ、17年ぶりのヴォーカル入りアルバム。気候変動をテーマにしているそうです。

ブライアン・イーノは睡眠導入音楽として聴いてるので、最初は「ヴォーカル邪魔だなぁ。。。」と思ってなかなか聴く気にならなかったんですが、出張先のホテル(10連勤中でめっちゃ疲れてる)で部屋の明かりを消し、足元の照明だけを残した環境で聴いてみたら、す〜〜〜んごい癒されたんですよね…
バスルームにもスピーカーを持って入って聴いてました。

イーノの歌はまるでお経を読んでるかのようで、不穏さもあるんですが、音響効果も相まって精神に語りかけてくる神秘と荘厳さがあります。このアルバムを聴けば、神社を参拝するのと同じような浄化作用をもたらします。



『Burn The Empire』 The Snuts

スコットランド出身のバンド、The Snutsの2ndアルバム。推し枠です!

私が初期Arctic Monkeysから解放されたの、The Snutsが登場したからってもの大きいんですよね。あの初期衝動をThe Snutsがやってくれています。

で、1stからソングライティングの幅の広さを感じていたんですが、今作ではバンドの幅がめちゃくちゃ広がってます!ガレージロックを主軸に、エレクトロもダンスもポップも吸収してて、ただの後追いじゃなくて今っぽいロックをやってるように思います。

The Snuts、サマソニのマリンステージで見たいです。



『C’MON YOU KNOW』 Liam Gallagher

リアム・ギャラガーが”ロックンロールの父に成った”瞬間であり、”今が全盛期”だとも見せつけた作品。

王道ロックンロールやサイケデリックといったリアムの音楽ルーツに立ち戻る作品であると同時に、讃美歌やチェンバーロックなど「こんな歌まで歌えるの!?」っていう新しい境地にも挑戦しています。そして、それが全部自分のものとして支配できているところが凄い。

今までのソロアルバムってどうしても”oasisとしてのリアム”を引きずってるところがあったんですが、やっと過去の栄光から脱却しましたね。
oasisじゃなくて、今はリアム・ギャラガーの時代です。本当に現在進行形でかっこいいですよね。永遠にロックンロールスター🥰



『EGO APARTMENT』 ego apartment

日本のバンド、ego apartmentの1stアルバム。
サイパン島出身リーダー・Dyna(Laptop / Ba.)、大阪府出身の活Peggy Doll(Gt. / Vo.)、シドニー出身のZen(Gt. / Vo.)という、3人組バンドです。

出身地も違えば音楽ルーツも異なってるようで、ヒップホップ、ソウル、エレクトロニカなど、様々なジャンルをミックスしたグルーヴが日本離れしています。英語と日本語を織り交ぜたスタイルもクール。

このバンドを知ったきっかけがWILD BUNCH FEST.(山口県で開催される夏フェス。毎回行ってます)の出演ラインナップにいたからなんですが、残念なことにエゴアパ出演日に台風が来て開催中止になってしまったんですよね。

…と思ったら、なんと結びの夢番地(広島で12月に開催される屋内ライブイベント)に、しかも無料ステージへの出演が決まって、早くもエゴアパを見る機会に恵まれました!

ドラムは打ち込みなんですが、ギターとベースを変幻自在に操っていて、高音ボーカルと低音ボーカルの掛け合いもいろんな表情を引き出していました。まるでセッションライブ。踊れるしチル感もあるし、生で聴くとさらに気持ちよかったです。
次こそは夏フェスで聴きたいです!



『Love Sux』 Avril Lavigne

実は今年になって初めてアヴリルをちゃんと聴きました。

アヴリルは10代の頃に流行っていて“初めて聴く洋楽”としても入りやすい音楽だったと思うんですが、当時の私にはあまり刺さらなかったんですよね。(この頃からUKのジメッとした音楽が好きだったので…)

で、YUNGBLUD、Machine Gun Kellyを経て今年やっとアヴリルに辿り着いたんですが、いやこれ、1stでやるような初期衝動じゃん!20年目にしてこんなエネルギー出せる?!私にとってのアヴリル1st、これよ!!ってなるくらい圧倒的にかっこよかったです!青春が遅くやってきたにも程がある…!

トラヴィス・バーカーの貢献も大きいと思うんですが、昨今のポップパンクリバイバルに張本人が登場するの、ラスボス感があって激アツですね。
ポップパンクはあまり通ってなかったので、もう少し掘っていきたいなと思います。



『The End of Yesterday』 ELLEGARDEN

エルレガーデン16年ぶりのニューアルバム!!!!

もう、それだけで2022年を象徴するトピックじゃないですか…?!
だって青春だもん…!(アヴリルは刺さらなかったのにエルレは刺さってた10代の自分)

教室の机にELLEGARDENのロゴを模写して書いてたし、体育祭にエルレのタオルを持って行ったり、体操着も腰パンして履いてましたからね(運動神経わるわる陰キャのくせに…)

あ〜〜〜俺らのエルレが帰ってきた…………

ロックって時々、”10代の頃に戻してくれる魔法”をかけてくれることがあるんだけど、このアルバムは違う。
“10代の頃の自分が今の自分に会いに来てくれた”ような、そんな感覚になりました。あの頃の懐かしい景色じゃなく、今の景色、これからの景色が見えてきます。

タイトルの『The End of Yesterday』のフレーズをいちばん最後に持ってくるのも最高にエモーショナルです。

エルレガーデンのライブに行きたい。2023年の新しい夢ができました。



『caroline』 caroline

ロンドンの8人組音楽集団、caroline(キャロライン)。

今年聴いたなかで、最も景色が見えてくる音楽だなぁと感じたのがこちらのアルバムです。 

まるで廃墟のようなガランとした空間に響き渡るアンサンブル。 吹き抜ける風、滴る水、遠くから呼ぶ声...そんな音まで聴こえてきそう。
でもただ穏やかな音像が過ぎるんじゃなく、一度破壊して、再度組み立てていく構成にもストーリーを感じられるんですよね。
日々の忙しさを忘れさせてくれるアルバムです。


*余談
carolineを聴いて 『人類遺産』という映画を思い浮かべました。

団地、オフィス、ショッピングモール、テーマパーク… かつては賑わっていた建物だけど今ではその役目を終え、雨風や埃にさらされながら静かに佇んでいる。人物は一切登場せず、音楽もナレーションも無い。定点カメラで映した廃墟をただぼーっと眺めるだけの映画なんですが(眠くなります。むしろ寝るための映画です)取り残された人工物のなかにも人々の営みを想像できる土っぽい温もりが残ってて。
音楽がないからこそ廃墟の魅力を発揮しているんですが、もしも音楽を付けるならcarolineの音楽が合いそうだなぁと思ったりしました。




『WE』 Arcade Fire

ベストアルバム10選。順不同で紹介してきましたが、第一位を選ぶならこれなんですよ…

これ、選ぶ人少ないですよね。分かります。
メンバーの音が減って以前のArcade Fireっぽさが薄れたっていう意見もあるし、何よりもウィン・バトラーのスキャンダルによって評価がガタ落ちしたと思うし。(このスキャンダルこそArcade Fireっぽさとかけ離れた出来事だったのでショックでした…)

でも、私の好きな音楽ど真ん中を鳴らしてたのがこのアルバムだったんですよね。

前半の内省的な曲たちを I (一人、不安)、後半の祝祭的な曲たちをWE(団結、希望)と表現したコンセプトが、コロナ禍で塞いでた空気感から、前に進もうとする今の時代にぴったりリンクしてて。

今年一番聴いた『The Lightning 』、ジョン・レノンやデビッド・ボウイの遺伝子を受け継いだ『End of The Empire』、「自分のソウルを信じて。ロックンロールは難しくないから」と優しい言葉をかけてくれる『Unconditional』

今聴くとどうしてもスキャンダルがチラついちゃうんですが、初めて聴いたときの感動は消えなくて。

やっぱり大好きな曲ばかりだなぁ。


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