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本社の私が現場ともっと仲良くなった話

現場と本社は対立しがち

うちの会社は、保育園やデイサービスなんかを運営している。
私は普段はエージェントとか採用支援の仕事もしつつ、施設運営の担当としても定期的に施設に顔をだすことがある。とはいえ、1ヶ月に1.2回の頻度。

いままでの社会人人生では、ほぼ、「本社」と「現場」のある会社で働いてきた。で、思うのは、なぜか本社と現場ってどこでも対立構造を生みやすい。

前職も200施設を運営してて、そこの採用に一手にかかわってた。
その中で「現場VS本社」みたいなのは、死ぬほどみてきた。

現場は勝手ばかりいう!
本社はわかってない!

みたいな対立構造。うーん、どうにかならないかと頭を悩ますことも多かった。

私自身去年は転職1年目。
さほど余裕もないため、既存事業の施設運営については、あらかた現場に任せていた。
うちの会社の施設はありがたいことに、人もよく比較的安定している。だからこそ、施設に顔を出さなくても、頻繁に連絡しなくてもなんとかまわってたからだ。

で、それで大きく問題はなかったけど、一部施設の売上は伸び悩んでいた。
で、なんとなく施設に行ってもお客様感というか、なんとなくのよそよそしさ。若干のアウェイ感。


身近な人たちを笑顔に出来てるだろうか?

そんな感じで一年過ごしてきたけど、ふと思った。

大きな問題は起きてないけどなんとなく一体感ないままでいいのかな?
自社の施設のポテンシャルを最大化できてるだろうか?

なんとなく、足元というか、身近な人達がもって笑顔になってないと、その先の顧客満足は最大化できないだろうなとおもった。
この会社も、より遠くに行けないよなと。

まあ何度も言うように、大きな問題はなかったけど。

なので初心に帰って施設に通うことにした

で、4ヶ月前くらいから、意識的に施設に顔を出すようにした。

それでも行けて1ヶ月に一度か二度。ただ、自分の意識を身近な人である自社の施設の人たちにむけたことで変化を感じるように。

まず驚いたことに、スタッフの人達が、行くと喜んでくれるということだ。
もちろん最初からそう感じられてたわけではない。少しずつ、少しずつね。

意識的に施設に通いながら、私がこの数ヶ月していたことは、シンプルだ。

・行ったらスタッフ一人一人に必ず声をかける
・彼らが取り組んでることを興味を持って聞き、感想を伝える
・まるでその施設の一員かのようにふるまう(変に気を使ったり遠慮しない)
・彼らを頼る(あくまで施設運営において彼らが主役であり、そこを一緒によくしていくサポーターであるという立ち位置)
・彼らが大事だと思うことは最優先で対応する
・本社としての立ち位置や考えははっきり伝える
・社長の想いを代わりに伝える(これは私が実質のNo.2であるのもある)

「手法」より大事なこと

で、数ヶ月経ってみてなんとなく施設の人たちが変化している。
やる気になってきたり、一部施設では低迷していた売上もあがりつつある。

そしてなんとなく「あれ、行くの喜んでくれてる?」と思うように。別に本社から私がいったとて、さほど嬉しくないだろうと思ってたけど、そんなことはなかった。

決めつけているのは私だけだったかもしれない。

施設に行ったら正社員はもちろんパートさん達も話しかけてくれたり、こちら(本社)がやってることに関心もってくれたり、逆に彼らが一生懸命取り組んでることを話してくれたりする。

保育園では給食の先生が子どもたちに出しているおやつを私にも毎回出してくれたり(そしてそれが特別においしい)、パートさんがディズニーランドに行ったお土産を私の分まで用意しておいてくれたり。
ちなみにお土産を買ってきてくれたパートさんは、週1しかきてないし、会ったことは数回しかないから、余計にその心がうれしい。

そういう素敵な心を持った人たちだということにも、あらためて気づけた。


人も辞めてないし、新しく人も採用できたし、売り上げもあがってきてる。
わ、なんとなくいい感じ。

組織の課題に悩む会社は多いけども

人事として採用担当として、10年以上組織の課題に直面し向き合ってきた。
その都度、組織を良くするためのいろんな理論やいろんな手法について議論がなされてきた。
どれもただしいとは思う。

けど実際、結局、小手先の手法だけでは解決しないし人の心はうごかない。とくに私のいる福祉の世界は。

キーワードがあるとしたら「関心をもつこと」。

愛の反対派無関心とは、マザーテレサはよく言ったものだ。

まあなにより、自分がやってないことを必ず会社では誰かがやってくれてるわけで。
その感謝がベースにあると、きっとそこにいる人たちに対しても、今いる場所に対しても、見える景色はかわるはず!

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