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保育園の秘密の場所

子どもの頃、クラスという単位があまり得意ではありませんでした。
保育園に通っていたのですが、断片的な記憶を思い返すと、わりとやんちゃだった記憶があります。
年長の頃は、お昼寝をしなくて先生に怒られたりもしてました。
寝ないなら起きてきちゃいけない!と、お友達がみんな起きているのに、起こしてもらえないこともありました。
「なんで眠くないのに寝ないとならないんだろう」
子どもながらに、心で悪態をついてました。
そして、「眠たくない」という気持ちを尊重してもらえないことに、同時に悲しさを感じていました。
もう何十年も経つのに、その時の記憶は鮮明に残っています。
ちなみに今でも、納得いかないのにやりなさいとか、
こういうものだからといわれても、
割り切ってできない、生きづらいタイプです(笑)

ちいさな子どもにとっては、
自分の気持ちをうまく言語化することが難しかったりします。時間がかかる子もいます。
大人に否定されるのが怖くて、言い出せない子もいるでしょう。大人側も、子どもの気持ちに寄り添うというのは案外難しいのかもしれません。

気持ちを大切にしてもらえる空間


うちの保育園で、子ども達にとって、すてきだなぁとおもう空間をみつけました。

ここは、子ども達が、いつも過ごしているお部屋から少し離れることができる場所です。
お部屋から離れた廊下に、ひっそりとあります。

例えばお友達と喧嘩した時や、
気持ちがモヤモヤしている時や、
みんなといっしょにいたくないなと思う時。

保育士がこの場所につれてきて、
子ども達の気持ちをきくことがあります。

「カラーモンスター」という、人気の絵本からヒントを得て、作られた場所です。

うれしい、腹が立つ、悲しい、楽しい。
さまざまな感情を表現しているモンスター達。
「今どんな気持ち?」と大人がたずね、
うまく言語化できなくても、「こんな感じ」と指差して気持ちを伝えることができます。
かわいいモンスター達に囲まれているため、
子ども達も安心できそうです。
ちなみにこの葉っぱのシェードはIKEA、
フェイクグリーンは100均のものだそうです。


それから子ども達同士納得いかないことがあったときに、お友達同士で話し合うこともあります。
集団行動が苦手な子は、
少しみんなと離れて過ごす時間過ごせます。
いずれにしても、ほっと安心できる雰囲気です。

大人も子どもも、気持ちを大切にしてもらえると安心できる。

子どもだけでなく、大人も、常に誰かに合わせて行動しないとならないと、疲れてしまうこともあるでしょう。
合わせたいけど、合わせられない人もいるかもしれません。

大人だと、カフェにいったり、自分である程度行動の選択ができるかもしれませんが、
子どもにとっては、それもなかなか難しい。
気持ちが出せないと、どんどん自分の気持ちに
蓋をしていくこともあるかもしれません。

この場所は、自分が1人になりたいという気持ちを大切にしてもらえたり、
モヤモヤしてるという気持ちを大切にしてもらえたり、
とにかく、自分の感情に対して、優劣をつけられることも評価をされることもない場所です。

ありのままを受け止めて、尊重してもらえること。
どんな人やどんな場所なら安心できるのか。
根本は子どもも大人も変わらないんでしょうね。


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