見出し画像

【自炊】手ごねで食パンを焼く

子どもの頃、粘土遊びが大好きだった。
絵心が無かったからか、頭の中を2Dで描くよりも「現物」として具現化できる粘土に夢中。もっぱら作っていたのはモスラ(幼虫)ばかりだったけれど...

昔から「手でこねる」作業が好きだったのは間違いない。

最近では食パンのレシピを検索すると「材料をHBにぶち込んで終了!」とするものが多い。レシピというよりかは材料の組み合わせや配合率の参考といった具合。

僕の家にはホームベーカリーはおろか、炊飯器すらない。あるのは熱の偏りが異常な8年目のオーブンレンジ。毎日ヘビロテなのに完了のピーが聞こえない以外、絶好調の古株家電。

ボウルで捏ねるのは疲れるし、型が必要だし、焼き方にも工夫が必要。手間しかかからないけれど、完全無添加の自家製パンの美味しさは言葉にならない。焼いてバターを塗るだけで味も香りもご馳走そのもの。


高校2年生の頃「黄金伝説」を見て、村上知子が小麦粉レシピを繰り広げるのに衝撃を受けて「食パンを焼いてみたい」から始まった僕の料理人生。使っているパン型はその頃の少ない収入で買ったもの。18年も使っている。

強力粉を使うレシピがほとんどだけど、薄力粉の方が臨機応変に使えるし、何より安い!
うちの近所のスーパーは1kg120円ほどなので、2斤分焼いても100円するかしないかな破格のプライス(時は金なり、と考えると少し高いような気もする)

■薄力粉食パン
薄力粉 400-450g
砂糖   大さじ2
塩    小さじ1.5
ドライイースト大さじ1
ぬるま湯 240〜270ml
バターかマーガリン大さじ2

薄力粉をボウルに開け、砂糖、ドライイースト、塩を入れる。砂糖はイースト菌の餌になるのでお隣に、塩は反対方向に(結局ぐちゃぐちゃに混ぜるのだけど、まぁ気分的に)

ぬるま湯はお風呂くらいの温度が良い。
まず3/4程度入れて、菜箸でぐるぐる混ぜる。ここで粉っぽさが無くなるけどベチャつかない程度まで残りのぬるま湯を入れて都度混ぜる。ベチャっとしたら粉足して調整。
なんとなくひとまとまりになったら、バターかマーガリンを入れて、全てを握りつぶすように生地とバターを馴染ませていく。かなり下品な音がするけど、指の隙間からぶにゅりと生地が出てくるとちょっと楽しい。

ここからは力と持久力の勝負。結果的に生地としてこねあげれば良いので、台の上でひたすら手のひらの付け根で捏ねても良いし、拳でぐにぐにしても良い。大きい袋に入れて踏んづけてまとめて踏んづけてを繰り返しても良い。

なんでも良いから7.8分は捏ねる。
結構な重労働。ここで15分くらい捏ねて生地がツヤっとしてくればきめ細かなパン、7.8分で止めるとバターが染み込むザクっとした食パンに仕上がる。

手にバターを擦り合わせて油谷さん状態にして、その手生地を丸めてボウルにいれる。ラップをして暖かいところで45分寝かせる。夏ならベランダ、冬ならお湯を入れたペットボトルと一緒にベッドの中に入れておけば良い。

2.3倍に膨らむので、ガスを抜いてまた丸めておき、バターかマーガリンを塗った型にいれる。バターかマーガリンを多めに塗るのは、ここで薄く塗ると後で地獄を見るから。焼き上がりで型から剥がれずボロボロになると心もパン粉みたいになる...。

型にラップをして、型の高さの8分目程度に膨らむまで暖かいところで寝かせる。ラップがうまくつかない場合は輪ゴムをかけると良い。

膨らんだら170度のオーブンで35分。
うちのオーブンの場合は上からの熱が異常で焦げるので、3分したら上にホイルを被せる。

焼けたらフチにナイフをぐるりと通して型から外す。うちのオーブンはここでもやはり追加焼きが必要。全体的に白っぽいので、全ての面が焼けるように倒したりひっくりかえして各面2分半ずつ追加で焼く。

これで全体が良い色に仕上がる。

冷めてから大体10枚に切り、一枚ずつラップに包み、冷凍。2.3週は美味しく食べられる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?