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夕暮れの砂浜で、ウミガメと過去に出会う

ある日の夕暮れ。千葉の行き慣れたとある海辺へ。 風が凪いで波は柔らかく静か。夕焼けが、水面に鏡のように映っている。 空と地面の境い目が曖昧になる。「ウユニ塩湖ってこんな感じかな」と思いつつ砂浜を漂い歩いていた。 この日ここにきたのは、親戚の一周忌でお線香をあげにきたから。前の年、突然亡くなったおじいさん。一緒に歩いた数少ない記憶を思い出しながら、砂浜を歩いた。思い出している間は、故人は生き返り、死の世界は遠のく。だから私は、思い出すことがいわゆる供養なんだと思っている。

    • なんも知らん私がラリー参戦する日々の記録#1

      ある日突然、ボスから「会議室においで」と呼ばれた。モータースポーツ競技用の車両を手に入れたから、競技に参戦しなさいと。キミは競技会の運営の方ばっかりやっていて、頭でっかちになっちゃってるから、参戦もして選手たちのナマの気持ちを味わってこいと。 その必要性は、薄々自分でも感じて、内心焦ってもいた。元々このスポーツには、選手として関わりたいと思って入ってきたのだけれど、いろんな成り行きで選手になる夢は叶わずに何年間か運営のお手伝いをしてきた。 運営側にしかわからない苦労がある。

      • 振り回されない生き方を考える、その途中

        人生の間に3回ほど、無反省で自分のことしか考えないひとに振り回される、負の経験に遭遇している。 たいてい、振り回されている真っ最中はその危うさに気がつけない。 メタメタにやられたしばらく後から、振り返って『ああ、やられたんだ』と把握することになる。 鋭利な刃物で斬られて痛みを感じず、だらだらと血を流してる自分を鏡で見て、やっと斬られたことに気づく、そんな感じ。 この頃やっと成長できたのか、そんなサイコパス的な存在に、すこし早めに気がつけるようになってきた。 程度の差はあれ

      夕暮れの砂浜で、ウミガメと過去に出会う