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疑惑

今日もいい天気のシドニー。春の盛りと言ってもいいのか。
窓から見える街路樹の青い葉がつくのの早いこと。

で、毎月コラムを書かせていただいている日豪プレスさんからメールが届いた。
『とある読者から、「9月号のれん様の作品『熊野筆まつり』が素晴らしくて毎日眺めて楽しんでいます」との反響がありました。』『この御方からはご丁寧に直筆のファックスが届きまして、れん様の9月号の作品がいかに素晴らしかったかが綴られていました。』

自分で見てもそんな毎日眺めるようなものでもないので、俺を元気づけようと編集室の方がちょっと盛ってくれているんだろうが、読者の方の声というのはあまり聞けないのでありがたい。

いつも聞くのは「漢字が多くて小難しそうで読んでません。へへへ」とか「あるな、とは思うんだけどね。ははは」的なものばかり。苦笑いしながら心の中で思う。「おい、正直が過ぎるぞ。」

いや、俺に近づいてもこれない、ましてや「いつも読んでます」なんて言えない超はずかしがりのキュートな人が多いのか。多すぎるのか。

それとも俺のを読んでるということ自体を恥ずかしいと思っているのか。そうなのか?

折角窓の外にはブルーの空が広がってすがすがしいのに、心の中は疑惑の真っ黒い雲が渦を巻き始めてしまったぞ…

え、何? 俺の自作自演じゃないかって? 俺が自分でペンで書いて、ほんでファックスで流して? いやいやいや、ないないない。 どこまで多角的な疑惑だよ、おい。

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