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書道x段

世の中にはその言葉の意味するところを間違って受け取ると無礼に当たってしまうことがたくさんある。

その一つが「書道x段」という言葉である。

「書道x段」と聞くとその数が大きいほど「この人は字が上手いのか」と考えがちである。しかし、それは大きな大きな間違いである。無礼であろう。

「書道x段」を自慢している人というのは、決して字の上手さを自慢しているのではない。

書道や習字は、所属する団体から級位や段位をもらう。
その団体が提示する字体で書かれた手本を見ながら作品を書き、毎月せっせと提出し、審査を仰ぐのである。

そうやって得られた級位や段位は、その団体が提示する字体で書かれた手本をどれくらい上手くコピーできるかという能力に対するレベル評価であって、本人が自力でその字を美しく書くことができるという能力の証明では全くない。これっぽっちもない。

状況を客観的に見たら誰にでもわかることである。

履歴書の「資格欄」にも持っている級位や段位をかくことはできない(「特技」欄には書ける)。

「書道5段」を自慢している人は、特技のコピー能力を大いに自慢しておられるのである。

聞く方はゆめゆめお間違えの無いように。

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