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ちょっとした小話風

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小話的な話をまとめます
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#エッセイ

「覚悟しな」と口元が動いた、気がした。

やばい。 採られた。 指紋。 油断した。俺としたことが全然注意をしていなかった。まさかこ…

Ren Yano
3年前
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夏の暑い日だったが、紺色のスーツを着て、きちんとネクタイを締めた。

その日俺は仕事の面接に出掛けた。 夏の暑い日だったが、紺色のスーツを着て、きちんとネクタ…

Ren Yano
4年前
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バットとか武器になるものがないかと思って辺りを探すのだけれど、バットがあったとこ…

ビルの廊下で大海亀くらいの大きさのゴキブリとはちあった。 距離は20mくらいあったかもしれな…

Ren Yano
4年前
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月曜の朝、トイレ(個室)に入ったオレは、ズドッをいう擬音を纏ったヤツを発見。一言…

世の中には一際群を抜いて秀でた者がいる。 彼らは、強い者、と書いて「ツワモノ」と呼ばれる…

Ren Yano
4年前
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そんな感傷的な思いを脳から消すために チャツウッドの街にでた。

ナイキのオーダーメイドのシューズをなくした。 ジムに置き忘れたのを誰かが持って行ってしま…

Ren Yano
4年前
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眩しくてよく見えはしなかったが、きっと太陽もニヤついていたに違いない。

 三つあるレジの一つが空きそうだったので、ぱっとそこに並んだ。そこは地元の産物の直売所で…

Ren Yano
4年前
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分かっていてやったんだったら議論の余地なく悪いのは俺という結論になる

熱くなる出来事があった。 銀行へ行った帰りにちょうど通りかかったので肉屋に寄った。お隣の国の方が経営してる肉屋だ。ここ何年もそこには行ってなかったし、出かけるときはその予定もなかったが、ふと間が差したのだ。ん?気が向いたのだ、と表現するのか。 ショウケースに並んでいる何種類もの肉たちは適当な塊に切り分けられていて、どうか私を買ってくれとこっちを向いている。 俺はそのなかの一種を選び、店主と思われる男に必要な重さとともにそれを告げた。 男はその群れの中から適当なものを選

金田一くんに頼むべきか、コナン君の方がいいのか、それとも浅見光彦に聞くのがいいの…

大して沢山物を持っているというわけでもないのに 最近靴下の片一方が行方不明になる事件が多…

Ren Yano
4年前
4

彼の鳴らすブオーンという音に紛らせて「いいこともあると思うよ」とできるだけ優しく…

腹は立てないのがいいに決まっているが人間そうもいかない。 そもそも人と関わるから腹が立つ…

Ren Yano
4年前
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ネタがのっていない酢飯

あくまでも個人的な見解としての恐らく、ではあるが、 例えば握り寿司を1人前注文したとして…

Ren Yano
4年前
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余所者

どいつもこいつもドイツ人もでおなじみのオーストラリアだが、チャツウッドのフィットネスファ…

Ren Yano
4年前
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心の中で祈りながらタクシーの後ろ姿を見送る。神様、病気のときはこんなの不要です。

風邪だ。 どうしても教室に歩いていくのがきつかったのでタクシーを使う。 日本在住ではご存…

Ren Yano
4年前
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小峠の…

どうしていいか瞬時に分からず、無になって流れに身を任せることって、まあ、あるよな。ある。…

Ren Yano
4年前
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