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一筋の光

前回のnoteはこちらから。


シンガポール挑戦記 -一筋の光-

6月も終わろうとしていた頃。僕は未だにあてもなくチーム探しに奔走していた。帰ってくる返事は断りの連絡ばかり。

そんなある日、GFA(日系サッカースクール)で共になでしこチームのコーチをしていた方からラオスのチームに知り合いがいると連絡をもらった。
しかもそのラオス人の知り合いはラオス代表のコーチも兼任していて、SEA GAMES (東南アジアのオリンピック)で現在シンガポールに来ているという。

急遽話をさせてもらえる場を作ってもらい、履歴書とプレー映像を持って僕は待ち合わせ場所に向かった。

そしてこの出会いが僕を新たな挑戦の舞台へと導いていく。

ラオス代表チームの宿泊するホテルのロビーで待つ。

まずやってきたのは、色んな国の選手のユニフォームを集めているという西洋人。

どこかの国の選手と勘違いしたのか、ユニフォームをくれないかと頼まれた。
代表選手ではないことを告げると、お目当ての選手を待っている間、彼はこれまで集めたユニフォームの話をしてくれた。
試合を観に行き、選手に声をかけてはユニフォームをもらう約束をとりつけていったという。もちろん何人にも断られただろうけど、まるで気にしていない。ダメなら次、とお目当ての選手にどんどんと声をかけていっていた。そしてその過程を嬉しそうに話す姿を見て、僕も彼のように楽しむぐらいの気概がないといけないなと思った。

行動力と鈍感力

もちろんそこに策は必要だろうけど、行動することで見える部分は少なからずあると僕はここ数週間を過ごして感じていた。

そうこうしているうちに、ラオス人コーチのレイさんがやってきた。
初めて見るラオス人。濃い顔つき、英語が堪能で、表情や喋り方からは優しい人だとすぐにわかった。
話をした時間は短ったけれど、チームの現状やプレースタイルなどたくさんの事を教えてくれた。
最後に映像をみせると、チームマネージャーに打診してみると言ってくれた。
この時は何度も断られた続けていたのもあってか、それほど期待はしていなかったのが正直なところだ。

数日後、テストに1週間来れないかとレイさんから連絡が来た。僕は直ぐに返事をする。

いけます

すると空港の名前と日時が送られてきて、チケットをとったら教えてくれと連絡がきた。

この急展開に、海外で活躍してきた人達にこれは騙されていないかと確認したほどであった。

飛行機を予約した日から、明確な目標が目の前にやってきた。テストに挑むまでの数日間、このチャンスをものにするための準備を整えていった。

次回最終回。

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“ it’s up to you “

Renshi

サポートは、サッカーを通じての挑戦に使わせていただきたいと思っています。