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瞑想のことを短く

さっきまで、瞑想をしていた。
表題の写真にある「ヴィパッサナー瞑想」というわけではない。
もっと簡単、自己流に近いもの。
たった5分程度。最初は短い時間から慣らして、いずれ30分くらい続けられるように続ける。しかし、たった5分とはいえ、私のようなおしゃべりは頭についつい言葉が浮かんでしまう。

先日、訪ねた治療院の先生に教わった瞑想の上手なやり方は、目を閉じて、身体の感覚に集中するというもの。例えば手を叩くと、手のひらがジーンとしてる感覚が残るが、その感覚の残響に心を集中させ、頭を空っぽにする。

最初の1分くらいはできるのだが、その先になるとどうしても時々、言葉が浮かぶ。今日は「このあと焼きそば作ろ」という言葉が浮かんだ。
ガンも末期と言われながら、この食欲は喜ばしい限りだが、なにも瞑想中に浮かんでこなくてもいいのに・・。

すぐかき消して、また身体の感覚に集中する。
一昨日、アーユルヴェーダとレイキをミックスしたヒーリングを受け、そのときハートチャクラ(胸の真ん中あたりです)に手を当ててあげてと言われていたので、ハートチャクラのあたりに意識を集中させ、その後は心臓に血液が流れ込み拍動するのをイメージした。すでにある痛みなどの身体感覚に集中するのとは違うが、身体を意識するのは同じだからいいかと思って、そうした。

この瞑想法を教えてくれた先生のところに行った時に、血中酸素濃度を測ったのだが、酸素濃度は正常なものの、脈拍が異常に速かった。その時は90を超えていた。それから毎日測っているが、ほぼ80〜90くらい。かつては70台前半くらいだったから、確実に脈が速くなっている。これはあまり良いことではない。瞑想の途中、その脈のことを思い出し、心臓がゆっくり拍動するのをイメージするようにしてみた。うち30秒くらいは、心臓に血液が流れ込んでは出てゆくゆったりとした動きをイメージできていたが、最初の頃は、まるで心臓の辺りに何も感じない。心臓の部分が空洞、もしくは何か動かないもので埋まってるような感覚だった。そのイメージはなんだったのか??

でもまあ、そういうイメージが浮かぶのは良し。
しかし、私の場合、それを後で、こうしてnoteなどに記録しておこうと思うもんだから、ついついそこで、その感覚を言語化してしまう。

「血液がゆっくりと循環していくイメージ」
そう言語化した途端に、自分の中で漠然と存在していた身体感覚が、「ゆっくり」「血が心臓に入り、また流れ出し、循環する」という「一つの」映像に収斂されてしまう。多分、言葉にする前に身体が感じているのはもっと複雑な感覚やイメージであり、「ゆっくり血が循環する」というだけではないはずだ。

言語化するということは、とりあえず記録したり、人に伝えるために、最もわかりやすい最大公約数的表現を選び出すことにほかならない。つまり、本来感じているものからいろんな要素がこぼれ落ちた骨格だけ。

人に伝える場合はそうせざるを得ないかもしれないが、言語化した時点で感じている情報量は格段に減っている。

無になるとか、言葉を浮かべないで、体の感覚だけを感じろというのは、自分の身体の全ての情報を感じ取れということなのだろう。多分、私たちは常に全ての情報を感じ取ってはいるのだが、それを言葉にすることに慣れすぎて、言葉にならなかった背後の情報を蔑ろにしている。

それらすべてを感じること。実際本当に全てを感じているのかどうかは自分にはわからないが、とりあえず、言語化せず、「何かを感じる」ことだけに集中すると、より多くのものを身体で理解することにつながるのかもしれない。

20代の頃だったか、職場の先輩に、「ゆりちゃんってそんなにいつも頭の中で何か考えてるの?」と不思議な顔をされたことがあった。私にとっては、言葉が浮かんでない状態の方が不思議で、1秒の間も無く、言葉は常に頭の中にあったからだ。人間、起きている時、また意識的に瞑想でもしようとしてない時に、言葉が頭に浮かばない瞬間があるものなのか?
みなさんどうでしょう。

でも、考えすぎが身体に毒だというのは、こうして病気になって身をもって知ったこと。言葉は大切ではあるが、言葉にしないことも大切。これからはそっちの大切さを学ばねばならない。

さて、焼きそば作るかな。

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乳がん再発の日々から考えるいろんなことを書こうと思っていますが、闘病記ではありません。また、治療法については本当にひとそれぞれで、私のやる方法が他の人にいいかどうかはわからず、基本的に、自分が集めた情報の中から自分の身体と相談して自分で決めるものだと思っていますので、治療法を勧めるものでもありません。むしろ、真似はしないで下さい。がんを治すための日々は自分を見つめ直し、また世の中をも見つめ直す日々でもあるなあってことだけ感じております。

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