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味覚と身体の関係について〜味覚障害治りましたか?

コロナの後遺症として、味覚障害になる人が続出した。私はコロナには罹患していないが、ずっと味覚障害のような状態が続いている。よく言われる「味を感じない」とか「味を薄く感じる」というのとは違うのだが、いつもより食べ物を不味く感じてしまって、すぐに食べたくなくなってしまうのが問題だ。

味覚障害になる原因には様々なものがある。
一つは「加齢」。味を感じる舌の味蕾の中には味細胞という細胞があり、甘さや塩っぱさを感じて、感知した味は味覚細胞を通じて、脳の中枢に伝えられる仕組みだが、加齢とともに、この味細胞が衰える。また、味細胞は亜鉛によって再生されるので、亜鉛不足になっても、味覚障害になりやすい。そのほかに、持病の影響、薬の副作用、ストレスなど、味覚障害というのはさまざまな原因で発症する。

はっきりした亜鉛不足は血液検査などから突き止めることもできるが、亜鉛不足ではないとなると、なかなかはっきりした原因を突き止めるのは難しい。私は今、鎮痛剤を常用しているので、薬の副作用の可能性も高いが、この薬を今やめるわけにもいかないので、原因がこれだった場合、しばらく味覚障害とお付き合いすることになるのだろうか?

私の場合はがんという持病もある。乳がんの皮膚転移を起こしているため、腫瘍部分からの滲出液や出血もあり、常に滅菌パッドをつけて尿漏れパッド(ライフリーとかですねw)で押さえているのだが、そのためか血液検査をするとやや貧血気味、アミノ酸のアルブミンの量が基準値を下回る。去年11月の緊急入院時は極度の貧血が原因だった。

この頃から少し味覚障害があったように思うが、だとすると、私の味覚障害は、この血液の状態の悪さと薬の副作用が重なったものなのだろうか、、、?
まあ、とにかく、身体のバランスが崩れているということなのだろう。

以前にも書いたと思うが、私の味覚障害は、味を感じないとか、味が薄いというものではない。逆に味を濃く感じてしまうくらいだ。それも特に甘みを強く感じる。
スイーツの甘さやフルーツの甘さなど、甘い食べ物の甘さはそんなに気にならない。気になるのは甘辛味付けの和食の甘みやソースの甘さなどだ。みりん的な甘さがお醤油と混ざった味がどうもいつもよりも強く感じて、すぐに食べるのが嫌になってしまう。以前あんなに好きだった焼きそばやお好み焼きもすぐに飽きて、こんなに甘くたいもの(これ方言?)、これ以上食べられんわって感じ。また、味のちょうど良い濃さについて、ちょうどいいと思える幅がかなり狭くなっている気がする。

全ての食べ物の味が、かつて感じていたのとは違って感じるわけだが、食べ物によってその度合いは違う。上記したように、果物などは比較的そのまま。あと、あまり変わらぬ美味しさを感じられるのが、砂糖など甘味の入らない和食。このところの1番のお気に入りは、塩むすびに焼き海苔を巻いて、梅干しと一緒に食べながら、濃くて熱い緑茶を飲むこと。塩とご飯の組み合わせは最強だ。海苔も美味しく感じるのだが、かつて感じていた「海苔最強‼️」という大好物感は少し薄れている。味噌汁も以前は必須だったが、今は味噌汁より緑茶がいい。何となく思うのだが、アミノ酸の旨味も重く感じることがある気がする。アミノ酸のアルブミンが足りないのだったら、アミノ酸は美味しく感じてもいいんじゃないかと思うが、そんな単純なものでもないんだろうなあ。

こうやって、今の味覚の状態でも美味しく感じるものを作るとしたら、どんなメニューが可能だろうか。塩むすび、海苔、梅干しだけでは野菜不足で、ビタミンミネラルが足りない。


【がんと甘味の突出する味覚障害の私が美味しく食べられるおかずは?】
以前、がん細胞はブドウ糖がお好きということで、砂糖や甘味を完全に絶っていた時期があったが、その頃作っていた甘味のない和食がいいか。

例えば、ごぼうと蓮根のきんぴらは味醂も酒も入れず、バルサミコ酢とお醤油と鷹の爪のみで炒め煮にした。

ラーメンやうどんは結構美味しく食べられるので、そこに具をいっぱい入れたもの。
特にちゃんぽんのようなものはいいかもしれない。

前から書いているように、揚げ物の入らない海苔弁当。焼き魚、茄子やピーマンの醤油煮、オクラのおかか和え。納豆は不味く感じるものとそうでもないものがあって、以前に比べて、手が伸びなくなっている。免疫力アップには最強と言われるが、なぜあまり食べる気がしないのか?

味噌汁にしてもそうだが、身体というのは必ずしもその時に必要なものを欲するわけではないのだろうか?それとも、今は味噌や納豆など、大豆製品は私の身体に必須のものではないのだろうか?わからない。

食べたいものを食べるのが身体にも良いというが、かつて、焼き肉をバンバン食べていたことが身体に良い影響を与えたとも思えない。食べた後の胃もたれストレスは、がんの発症にも影響しているだろう。しかし、もしかしたらであるが、私が焼肉を食べたいと思い、嬉しそうに食べに行き、そこで調子に乗って食べすぎず、胃もたれする前に腹八分目なり、九分目で止めて、その後のストレスも小さかったならば、また、深夜の変な時間に食べるというようなことをせず、早めの時間に食事していたならば、私が食べたいと思った焼肉は私の身体にストレスを与えることもなく、血となり肉となってくれたのだろうか。

何を食べるかだけではなく、いつ食べるか、どのように食べるかも含めてが食事であり、栄養分析だけしてもダメなのかもしれない。身体の仕組みというのはそのくらい複雑に違いないから。

再び、今の私が美味しく食べられるメニューについてだが、栄養の部分のついてだけ言えば、これは明らかに昔ながらの和食の甘味を抑えたものである。それは、がん患者に対して勧められる「まごわやさしい」食材を使ったものであり、本当に身体がそれらを他のものに比べて美味しく感じさせているとしたら凄いことである。

ただ、私は今、身体が動きづらく、なるべく簡単に調理できるものがよい。とすると、これからの季節はやはり野菜とキノコいっぱいの鍋物だろうか。シンプルなソップのちゃんこ鍋とか。

ここ1、2ヶ月はなぜか、スパゲッティが食べたくて、きのこ、ベーコン、アンチョビ、キャベツ、トマト、ほうれん草、生クリーム、アーモンドミルクなど、この辺の材料を色々に組み合わせ、食べていた。塩むすびに緑茶ほどの清々しさはないが、通常の三分の一くらいの量までは結構美味しく食べられた。ということは、こういうものはこれまでより少量を食べよということなのだろうか。

これまでの癖で、ついつい普通の分量を作ってしまっていたが、これからは身体の声を聞き、なんか美味しく無くなってきたぞと感じた時点が、今の私の適量なのだと意識しながら、食事をしていきたいと思う。

そしたら、味覚障害も元のがんも良くなってくれると嬉しい。おいしい食事にもストレスはある。なるべくそうしたストレスのない、これまでの習慣に流されない食生活をしたい。

ここでは私自身の味覚障害について考え、私は甘味と分量を減らせという身体の警告なのだろうかという考えに行き着いたが、結局は、誰しも自分の身体の声に耳を澄ませということなんだろう。違和感を感じる味や食べ物、腹一杯の手前はどこか、今の自分は本当にお腹が減っているのか、習慣と惰性で食べていないか、、、。食に対する自分の感覚に、これまで以上に敏感になり、それに従って食事してみるようにすべきなのかもしれない。
そうしたら、食以外でも、自分の身体の変化に敏感になり、病気にも強くなるかもしれない。

※タイトル写真は自作の海苔弁当。おかずの下に海苔を敷いています。鮭カマ塩焼、オクラおかか和え、ピーマンの醤油煮、小松菜とつるむらさきのお浸し、梅干し。いつもこんなのが作れたらいいが、最近は身体の動きがさらに制限された感じがあり、こんなに色々作れませんわ。これから寒くなりますし、何とか作り置きを駆使してこういう健康食を食べたいです。


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