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【白骨】


 小さい頃から鳥瞰図などが好きで、山に登り始めた頃から、いろいろな山の地図を眺めては、いつか行こうと思っていた。「山渓」の登山地図はなんども見ていた。

 そんな中、ある場所が印象に残っていたのだが、

 海外へ行ってから25年後、日本に帰ってきて、再び日本の山へ登ろうかと思い、「山渓」

の登山地図を見ていたら、あの地名が載っていないのである。

 それが「白骨」。

 確か、昔憧れだった「雲の平」の近くだったと思っていたのだが、人に聞くと

「白骨温泉」の間違いでは? と、笑われる。

 雲の平の地図をなんどもなんども眺めていたので、確かに「白骨」と記されていた。

 でも、2018年版山と高原地図の槍ヶ岳穂高岳や剣立山の地図にも載っていない。

 年配の人なら知っている人もいるかもしれないだろうが。


 で、その白骨を探しに行ってみた! ただ本命は雲の平。


 新穂高温泉から登り始めて、で1泊。次の日は朝から歩き始めて 2日目は双六小屋に泊まる。そこで聞いてみた。

 すると、小屋の人は古くて10年勤務。知らないという。白骨といって少々お化けのような話なので三又小屋で聞いてみれば、ということ。

 次の日は三俣蓮華経由で三俣小屋へ。

 で、三又小屋で聞いてみると、山小屋のオネェちゃんたちが面白がって探してくれて、もしかしたらと、ある本を出してくれた。

伊藤正一氏の「黒部の山賊」

 本に付いている地図を見ると、水晶岳の少し北側。温泉沢の頭という分岐近くらしい。

 今回の経路からは外れているが、確かに「白骨」はあったらしい。そして戦後一時期の間道標として知られていたらしい。


 こうなったら、神田の古本屋で昭和50年代の地図を探すか、山渓に問い合わせるかもしれない。山渓の地図にあるなら、国土地理院の地図にも記載があるかも。


 誰か、持っていないだろうか? 40年前と縮尺も違うかもしれないけど、

道標として槍穂高、劔立山あたりの地図に記載されているはずである。


 ただ、雲の平山荘でこの本を読んでみると、面白い!

 伊藤正一氏は、戦後三又小屋や雲の平山荘を建てた人で飛騨山脈では有名な人。「白骨」の由来を知りたい方はぜひ読んでみてください


 下山後、山と溪谷社から文庫本で再版されるらしいのでぜひ買ってじっくり読んでみようと思う。


 またいつか、次は水晶岳に登って、白骨の場所に臨場しなければならない。

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