見出し画像

鴨川散歩で見つけた小さな幸せ


一眼レフを購入して4年。
2年半前、京都に住み始め、地元にいた頃よりたくさんカメラに触れるようになった。
日常的に使い始めたのはここ数か月の話。

今日も鴨川で写真を撮っていたら、とても素敵な出会いがあった。


平日の昼間


平日でもまだまだ人の多い河原町で用事を済ませ、いつものように鴨川の河川敷を歩いて帰る。

今日は晴れていて気温もちょうど良く、風も涼しくて気持ちよかった。

河原町は人ばかりで密状態なのに、河川敷はのんびりとしていて、つい鼻歌を歌ったりもした。


斜めにカメラをぶらさげながら少し歩き続けると、川を挟んだ向こう側に男女の姿。少し遠いかなと思いながらカメラを構えてみる。やっぱり遠かった。8秒ほどで2枚だけ撮って、また歩き続ける。

しばらくすると、最近見つけたお気に入りスポットに到着。いつもなら大体人がいるが、今日は誰もいなかったので石段に座って休憩することにした。


完全に気を抜いてぼーっとしていると、後ろから幸せそうなカップルが手を繋いで階段を降りてくる。私は邪魔をしないようにスマホをいじり始めた。

・・・。

なぜかカップルが私の目の前で立ち止まり、様子をうかがっている。

「こんにちは~。」

目が合ったからとりあえず挨拶をしておく。知っている顔ではない。道に迷ったのかな。私は話しかけられるとすぐに迷子設定にするみたい。


「あの、さっき向こうの方で写真撮ってませんでしたか?なんか撮られてる感じがしたので…。」

……撮ってた。結構距離はあったから顔までは見えなかったけど。

「写真撮ってました!いい雰囲気だったので…。勝手にすみません…。」

撮った写真を消してほしいと言われると思い、まず謝った。

「やっぱり!私たちの写真見たいなと思って、川の反対側から走ってきたんです!もし良ければ写真見せていただけませんか?」


予想外の返答に一瞬固まった。
撮ってたのはたった数秒なのに気づいてたの?そして走ってきた???
初めての状況に戸惑いながらも、まだまだ練習中で中途半端な写真を見せる。

「素敵な写真!実は私たち、ふたりの写真をまだ持っていなくて、この写真いただけたりしませんか…?」

きらきらした目で私を見るふたり。笑顔がとても素敵だ。

「もちろんです!すぐスマホに取り込むのでちょっと待っててください!」

写真を取り込んでいる間軽くお話をして盛り上がり、写真を渡したあと、楽しい時間を過ごしてくださいね、と、お別れをした。



出会いって素敵


今日みたいな経験は初めてだった。

撮っていた私たちの写真を見たい、と走って私を探しにきたふたり。私自身決して上手いとは言えない写真を素敵だと、欲しいと言ってくれた。


ただ、嬉しい気持ちと同時にもっと上手く撮れていたらと、自分の納得がいかない写真を渡すことに悔しさも感じた。


自分の撮った写真が、誰かにとって一つの小さな大切なものになることってこんな幸せで、私にとってもきっと今日の出会いがなければ、その写真は何でもない日に撮った何でもない写真のままだったはず。素敵な出会いに感謝。



写真について考えてみた


一眼レフを持ち始めてから4年間、何のために写真を撮っているのかと聞かれるといつもうまく答えられない。

今はスマホで一眼レフのような写真が撮れる時代になっているし、何万、何十万もする重たいカメラを買わなくてもスマホ一台で何でもできる。


それでもファインダーを覗いてシャッターを押すあの感覚が好きで、旅に行くときはいつも一眼を使う。ピントが合ってないのになぜか愛着のある写真もたくさんある。

私にとって、スマホで撮る写真は記録でしかないのかもしれない。対して、一眼で撮る写真には一枚一枚に感情がある気がしている。今はね。



人の記憶は、どれだけ印象に残った出来事でも時間が経つごとに忘れていく。

写真を撮るときに感じる五感のうち、見るときに残るのは視覚だけ。嗅覚、味覚、聴覚、触覚は感じられない。
視覚でさえも、自分の目で見た景色とは違うものであると思う。

だからこそ、写真を見たときに五感を感じられる、その場に自分がいるような写真を撮れるようになれたらいいな。





今日(9/14)の出来事を忘れたくなくてnoteを書き始めたけど、日記のような小説のような感じになってなんか少し恥ずかしい(笑)

書き出すと色々考えて上手くまとまらなかったけど、これ以上見返すと投稿しなさそうだから今回はこんな感じで締める!
もっと文章上手く書けるようになりたいー!





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?