アートアクアリウム銀座ーアートな金魚ちゃんー
アートアクアリウムのHPを見た瞬間、赤、青、緑.....と鮮やかにライトアップされた中に金魚がゆらゆら揺れながら泳いでる姿にドキドキして、胸の奥から揺さぶれるような感覚を覚えたの。
小さな頃から金魚が好き。鮮やかな色、可愛くて愛嬌がある表情をしながらも、尻尾をフリフリ揺らしながら優雅に泳ぐ姿に見とれていた。
大好きな金魚が、すぐ近くで芸術的に展示されているなんて。すぐに見たくなって、鑑定の合間に見に行ったの。
アートアクアリウムは銀座のデパートの中にある。エレベーター近くのフロアガイドを眺めてると、アートアクアリウムの案内ポスターを見つけたの。
『優美に舞い続ける艶やかな金魚と無限を感じる空間の美しさ』
『生命が宿る美術館で変わりゆく姿を五感で感じる』
『現代の喧騒をも忘れてしまうような幻想がここにはある
『喧騒忘れて、幻想へ』
ドラマティックで感情を揺さぶられるような言葉と可愛く展示されている金魚の写真に目が釘つけ。ポスターを眺めてるだけで、どんどん期待が高まっていく。
エレベーターとエスカレーターを乗り継いで、アクアリウムへ到着。一歩踏み入れた途端に一気に幻想的な世界観に引き込まれていく。
背が高い円形型の水槽には上から下まで小ぶりな金魚が数十匹優雅に泳いでいた。一方背が低くて覗き込むようにしてみるように展示してる長方形の水槽では、大ぶりの金魚が数匹のんびりと泳いでいた。
まるで滝のように水が流れ落ちてる仕掛けがある水槽には、色鮮やかな金魚が数十匹泳いでいた。
展示品の最後は、色鮮やかな花と金魚の美しいコラボレーション。クライマックスにふさわしい作品で、満足感でいっぱい。
館内はライティングが色鮮やかで、青、赤、緑、白.....など、一定の時間で色が変化していく。
もうまるで金魚がジュエリーのように、丁寧に美しく、可愛く展示されている。吸い込まれるように、時間を忘れてただただ見つめてしまう。
少し金魚の歴史を調べると、どうやら中国から輸入されて江戸時代頃に観賞用として流行していたらしい。
だからかな........金魚を眺めていると
「もっともっと見つめて。優雅な泳ぎを見ていてね」
私にそんな風に話しかけてるような幻聴が聞こえてくる。
金魚をじっと眺めていると、優雅に踊る踊り子のように見えてくる。
私の踊り子のイメージ.......それは豪華な衣装に身を包み、動きは変幻自在。ゆったりとしたリズムで身をくねらせたり、速いテンポの動きを軽やかに魅せたりする美しい女性。
さらにそれだけでなく、アクロバティックな技を見せてくれて、私たち観客を驚かせたり、喜ばせてくれるの。
色鮮やかな鱗に身を包み、水槽を優雅に泳ぎ回る金魚は踊り子そのもの。
色鮮やかに変化するライト、薄暗い空間、音楽、さまざまな形の水槽.......それらが融合して金魚という美しい踊り子を本来の魅力的な美しさを引き出している。
例え言葉が通じないとわかっていても、この感動を伝えたいな。だから私、金魚に向かって語りかけたの。
「金魚ちゃんは、生まれながらの踊り子ね」
言葉、通じたのかな.......ゆらゆら揺れて泳いでる金魚と、一瞬目があったような気がした。