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【Vol.3】近場で恋する優男にご用心

優しい男性は魅力的だ。誰だって優しく接してもらいたい。身近なあの人に優しくされたら好きになる可能性もなくはない。反対に男性なら俺のこと好き?と勘違いする人もいるだろう。でも、優しい男性たちの中には危険な一面を持ち合わせた人たちがいる。

ハリウッド俳優、超有名音楽プロデューサー、若手人気俳優。才能と好感度を意のままにしていた優しそうな雰囲気のあの男性達は、同じ映画やドラマで共演した女優や、自分が楽曲提供をした歌手と恋をして、結婚した。しかし数年が経つと、また別の共演者の女優や歌手と恋をし、離婚して、すぐに再婚したりする。そう、そのサイクルから逃れられない男たちなのだ。確かに人は人生の中で巡り会えた人と恋をして、ゆくゆくはその人と結婚する可能性があるだろう。しかし中には、ごく身近な己のテリトリーの中だけで女を乗り換えていく男たちが確実に存在する。

”相手を乗り換える”と表現される男たちはいかにも悪者で、腹黒く、冷酷さを感じる。しかし驚くべきことに彼らの共通点は、”優しい男”であるということなのだ。周りに気を遣い、友人に恵まれ、彼を敵だと思う人はいないだろう。その一方でなぜか彼らは悪びれもなく、また近場で恋をし、本気になって再婚したりする。自分の一番近くで優しかった男は、かつての自分と同じ境遇だった別の女性にこの上なく優しい愛情を傾ける。妻としてこんな屈辱的なことがあるだろうか。

彼らは決して一時の浮気をしている訳ではない。ただ単に愛する人が変わっただけなのだ。永遠の愛を誓い覚悟を決めた妻の気持ちとは裏腹に、純粋な刃で優男が牙をむく。ならばそんな男に引っかからなければいいと思うだろう。でも無理だ。女性は優しい男が好きなのだ。それは抗いようのない事実。でも分かって欲しい、この優男は必ず同じことを繰り返し、悪びれもなく別の相手を妻にする。結局、次に選ばれた女性もやがてかつての妻と同じ屈辱感を味わうことになるのだ。

過去に、優しい男の魅力に虜になった。彼は周りに好かれ愛される、優しい男だった。私はこれでもかというくらい夢中になった。彼が喜ぶなら何でも望み通りにしてあげたかった。結婚を意識しそうな数年が経った頃、彼は何の前触れもなくあっさりと別れを告げた。昨日まで優しかった彼は、君とはもう付き合えないと冷たく言い放ち、腕の中からするりといなくなった。呆然とただ現実を受け止めようとする私を横目に、その後ほどなくして私の同僚と食事に出かけたらしい。交際を始めたかどうかは不明だが、あんなにも一瞬にして2人の関係を消去できるような心情は、他に当てがあるがゆえ身軽に立ち去れるのだろう。

優しい男。それはなんとも魅力的で、甘く、抗えようのない魅惑の香りがする。しかしその一方で、その男はみんなに嫌われたくない、誰からも好かれたいという思いに捕らわれる、精神的に脆弱な男なのかもしれない。優男に出会って恋をしそうな時は、相手の過去の恋愛を紐解き、自分がそのライン上の女になり得るか否かを見極めて欲しい。

めくるめく魅惑の優男に、みなさまご用心…!


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