サイコロジー・オブ・マネー――一生お金に困らない「富」のマインドセット モーガン・ハウセル (著) [読書感想文]
2年くらい前にKindleで購入し、積読状態になっていた本書を飛行機移動の合間にようやく読了。
本のサブタイトルにあるように「一生お金に困らない富のマインドセット」ということで、お金との付き合い方について書かれており、いくつかこれはと思った部分を備忘録としてnoteにメモしておくことにした。
特定の成功例や失敗例を見て、ああしよう、これはやめておこうと手本にするのは危険で、大体表に出てくるのは極端な例だから、凡人の自分が取り入れるには慎重に考える必要があると、特に「運」は真似できない。
足ることを知らないと、既に十分にお金持ちなのに、もっと儲けようとしたポンジスキームのマドフやロングターム・キャピタル・マネジメント社みたいなことになるよ、と。
動き続けるゴールポストを止めよ
これほど重要なスキルはないと本書で述べている。
ウォーレン・バフェットの資産のほとんどは60代半以降に増えたもので、バフェットの成功は3/4世紀に渡って類まれな投資家であり続けたこと、市場に居続けたことで、福利の力が加わったものだと。
裕福になることができても、裕福であり続けることが難しい。足ることを知らず、リバレッジをかけて更に投資し、破産するということもある。
そこで以下の3点に留意する必要があると本書で述べている。
1. 大きなリターンを得ることよりも、経済的に破綻しないことを目指す
2.あらゆる計画でもっとも重要なのは、計画通りに進まない可能性を踏まえて計画すること。
3.未来に楽観的であれ
6章テールイベントの絶大な力で、説明されていることは、ソロスのこの一言に尽きると思う。
いや、ほんとこれですよ。
これは頭を縦に、ブンブン首がもげるほどに振りましたわ。朝目覚めた時「ああ、今日はあれとこれをやらなければ、、」と会社員時代の煩わしいことを考えずに済んだ時に自由を感じたなあ。
そうそう、会社員時代の仕事は嫌いではなかったが、むしろ好きな方だったが、でもやはり自分でコントロールできない部分も多々あり、その時にストレスを感じていたし。
おっと、Die With Zeroと同じことを言ってますね。
貯蓄が柔軟性を生む。
柔軟性があれば、キャリアでも投資でも、良い機会を待てるようになると、ほんとその通りだと実感している。
投資における「安全域(誤りの余地)」の考え方。
本書で紹介してきたお金についてより良い判断をするための普遍的な教訓
・物事がうまくいっているときには慎重に、うまくいかないときには寛容に
・エゴを減らせば、豊かになれる
・「夜、安心して眠れること」を優先してお金の管理をすべし
・投資で結果を出すための最大の秘訣は、時間軸を長くすること
・うまく行かないことがあっても問題ないと考える。半分は間違っていても資産は増やせる。
・自分の時間をコントロールするためにお金を貯め、使う
・他人に富を見せびらかさず、誠実に人と接しよう
・貯金をする。ただ貯金をする。貯めるのに特別な理由は必要ない
・成功のために必要な代償を見極め、それを支払う準備をする
・「誤りの余地」を何より大切にする
・極端な経済的判断は避ける
・リスクを好きになること。リスクは、時間の経過とともに利益を生む
・自分がしているゲームを明確にする
・多様な意見を認める
と、お金に関する普遍的な真理について、もうちょっと詳しく知りたい、読んでみたいと思った方は本屋さんで手に取ってみてください。
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