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1.ワルザザード/サハラマラソン2013

今朝は5時起き。
9時のチャーター便でモロッコはワルザザードへ飛ぶ。6時にはロビーに集合という事でさっさと身支度を済ませる。ロビーには既に日本人選手がわらわらと集まって来ている。朝食はクロワッサンとオレンジジュース。期待していなかっただけに嬉しい。チャーターしたバスでオルリー空港に向かう。こんなに何度もパリに来ているのに、オルリーを使うのは初めてかも。

チャーター機のチェックインカウンターに向かうと、MDSのバックパック背負った人達やいかにもサハラマラソンに出るといういで立ちの人達が続々集結していた。フランス人選手が大半のようだ。いよいよ、サハラマラソンが始まるんだなという実感がここでじわじわと湧いて来た。

と、荷物を預けた後に一抹の不安がよぎる。
ストックと寝袋をバックパックの外に装着したままにしちゃった。東京からパリまではバックパックは大きなビニール袋に入れられたので良かったのだけど、このフライトはそのままぽーんってコンベアの上に乗っかって行っちゃったよ!これで、ストックと寝袋が途中で外れちゃった日には…特に寝袋!!自業自得とはいえ、不安材料を自分で作ってしまっちゃった…。


パリからワルザザードまでのフライトは約3時間。
パリ上空を抜けると田園風景が広がり、その後ピレネー山脈が見え、そして地中海を越えてついに初めてのアフリカ大陸の上空へ!ワルザザードが近くなると、まさにスターウォーズの世界のような殺伐とした渓谷や砂漠なんかが見えてくる。すごい、すごい景色だ!

ということで、ワルザザードに到着。

パリとはうって変わって、真っ青な空、しかも空が広い、広いんです。
ちょっと暑いかも?と思ったら、風があったので気温的にはちょうどいい感じだった。

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このフライトしか到着しておらず、しかも全員がサハラマラソン関係者なので入国審査は意外とサクサク終わっちゃうかなと思ったら、そうは問屋が下ろさなかった。機内で入国カードを配ってくれてりゃ良かったのに、なぜか入国審査のところで記入する羽目に。しかも、役人さんは丁寧に審査してくださるので、時間がかかること。待っている間に、後ろに並んでいたフランス人軍団と少し話をすろ。どうやら、TVクルーの人達みたいで一人は大きなビデオカメラを持参してた。フランス語話せるの?と少し驚かれたが、大した事しゃべってないんだよな…。

入国審査が無事に終わり、ターンテーブルに荷物を引き取りに行く。私の心配は杞憂に終わり、バックパックにちゃんと寝袋とストックが装着されていた。つか、ストックの方はもう少しで抜けそうな状態になっていた。危なかったー!が、これで一安心。

外に待っているバスに乗り込もうと税関のチェックを抜けると、フランス人のおっさんが「お元気ですかー!」なんて話しかけて握手してくるではないか。とりあえず適当に挨拶したけれども、バスに乗ってから気がついた。

あれ、主催者のパトリックじゃない??
わざわざ一人一人を歓迎してくれてたんだ!!!
うぉーー!!気がつくのが一歩遅かったーー!!!

さて、ここからビバーク(野営)まで貸し切りバスで移動する。5時間程の旅。バスは後ろの席を陣取るが、ちょっと狭い感じ。フランス人で異様にテンションが高いヤツがいて、マスクをしていた日本人選手に何か絡んでいた。よく聞き取れなかったのだがアトミックがどうちゃらというのが耳に入って、こやつもしかして原発がらみのブラックジョーク言ってないだろうな?と睨みつけるが、本人はまったく気がついてない。

バスから見える景色が新鮮で窓に張り付くようにして外を見ていたが、次第に飽きて来た。今朝早起きしたということと、後、くねくね山道を行くものだから車酔いしそうになって、ひたすら寝てた。バスの中でロードブックが配られたが、じっくり読む余裕すらない。とりあえず、今回は何キロなのかだけ計算するが、250kmはないということがわかった。

途中でバスは止まり、昼ご飯休憩。
水とランチパックが配られる。せっかくだから外でピクニック気分で食べようとするが、これまた風がすごくて、しかも砂まじりでとてもではないがゆっくり食べるという感じではない。何とか食事を済ませて、バスに戻るが、一部の人たちはバスの中で食事してた。そうだ、、わざわざ外に出て食べなくてもよかったんだ…orz

昼休憩が終わると再びバスはビバークに向かって出発する。
とにかく車酔いを忘れるためにひたすら睡眠なのだが、テンションがやたら高いフランス人2名が車内で大声で騒いでいる。あまりにも煩すぎてまじで殺意が芽生えそうになった。

途中、バスの中がどよめいたので目を開けてみると、外がすごい砂嵐になっていてまったく周囲が見えない状況になっていた。こ、これ、レース中に起きたらまじやばいと思う程に視界ゼロ。

バスが休憩でとまったかと思うと、すぐに出発して、また止まった。そして、車内からどよめきと歓声が上がった。というのも、数キロ先にビバークが見えたのだ。が、舗装された道ではないので、ここでバスを降りて軍用トラックに乗り換えてビバークに移動。

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こんな感じでぎゅうぎゅう詰められて行く。

トラックで5、6分程でビバークに到着。
日本人選手に割り当てられたテントに向かう。ここは適当に分かれていいようで、日本人女性は5人固まって96番のテントに落ち着いた。テントの定員は7名なので、あと2名は日本人以外のアジア系の選手になる。誰が来るのかわからないまま、日本人女性選手だけ固まって夕食に向かう。レースが始まるまでは大会が食事を支給してくれる。ちなみに食事はこんな感じ。

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今晩のメインはチキンのクスクス。お肉が柔らかくて美味しい。

夕食から戻ってくるとテントに2人いた。
なんと、ブルネイ出身の男性2名。で、1人が王子様みたいな爽やか系ハンサム(以後、彼はうちらの間で「王子」と呼ばれるようになるw)もう1人はぽっちゃりとしたフレンドリーそうな人。挨拶した限りでは2人とも紳士的でいい人そう。


さ、明日は、メディカル&テクニカルチェックですよ。

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