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沖縄こどもの国値上げするってよ

 某大型テーマパークが新エリアオープンでざわつく昨今、長年大人500円の入園料でやっていた動物園「沖縄こどもの国」がついに値上げを発表。沖縄市の市議会定例会で利用料金の改定が可決したという情報のみで、沖縄県民からすると新エリアよりも内容が気になることろではないでしょうか。
 兎にも角にも値上げをする前に、あらためて施設へ赴き500円のありがたみをかみしめてきました。



沖縄で初の動物園

 1960年代、米軍統治下の沖縄は子どもの非行が社会問題化。「『教育』と『楽しい学び』の広場を提供する」という趣旨で、動物園の建設計画が決定。1970年に沖縄の本土復帰記念事業の一つとして『こどもの夢を育み、健康を増進し、情操と知識を豊かにする』施設としてオープン。

 開園当時はタヌキ3頭のみでしたが、水鳥とフラミンゴの池や爬虫類園、海洋博から譲渡された資材を使ってのりもの広場が完成するなど、少しずつ規模を広げて成長していったそうです。
(公式HPより一部引用)


入園について

入園料は大人500円(2024年6月まで)
 現在の入園料は大人500円、16〜18歳(高校生)200円、15歳以下は無料。同施設内にある「ワンダーミュージアム」は別料金となっています。

入園前の注意
 動物たちのストレスとなるようなものや、他の利用者に迷惑になるようなものなどは持ち込み不可となっています。持っていく際に気になるものは事前に問い合わせをしておきましょう。

・ペット(園内での預かり不可)
・持ち込みのエサ
・虫取り網
・自転車、キックボードなど(手押棒付きの三輪車などはOK)


3か所の入園ゲートの特徴

 出入り出来るゲートは3箇所あり、道路沿いにある「メインゲート」、メインゲートから入り駐車場を左に行って下る「東ゲート」、そこから更に下った場所にある「東第2ゲート」があります。

メインゲート
 メインゲートは入ってすぐに別料金の施設「ワンダーミュージアム」にアクセスできるほか、売店、パーラー、ベビーケアセンターなどがあります。正面の階段を下るとすぐに「水とみどりの広場」があり、そこを目指す方にはおすすめの入り口。
 ベビーカーを利用する場合は、ワンダーミュージアム経由でエレベーターだけ利用する形で広場へ降りることができます。が、エレベーターは1基しかないので混雑時はだいぶ待ちます。

東ゲート
 東ゲートは「ライオンフィールド」や「ハンターの潜む秘境(爬虫類)」が近く、すぐに池まで行ける場所にあります。ベビーカーを使って広場を目指したい場合は、池の橋を渡るだけなので一番アクセスが早い場所となっています。

【東第2ゲート】
 動物のエリアが一番近いのは東第2ゲート。入園10秒でゾウが見られます。その奥にキリンなど人気の動物が並んでいるので、動物だけ見に行きたい場合は東第2ゲートがおすすめ。大きなベビーケアセンターもあるので帰り際も安心です。


 今回は池が近い「東ゲート」から入園しました。併設されている売店も大きいので個人的にお気に入り。

大きな屋根がカッコイイ!スロープやベンチもあり広々としています。

おすすめは朝イチ
 朝の動物達は、夜にいた寝室(宿舎)から、日中過ごす展示場へ出てきたばかりで、展開場内をチェックするため歩き回っていて活動的。もう一つは朝イチは空いているので、好きな動物がのんびり見られます。それはもう柵に肘ついてぼーっと。動き回る動物を見るならぜひ朝イチがオススメ。
※GW期間は例外で、開園前から恐ろしいほど長蛇の列ができます。

充実した施設

 ベビーケアルームが数箇所あり、乳児連れでもお世話をしながら園内を回ることができるようになっています。

東第2ゲートから50mほど。ゾウ舎の真正面。
窓からゾウさんが見えます。

沖縄ならではの看板が見どころ
 ちゃんとした説明書きかと思いきや、ゆるい内容だったりする看板がまた素敵。しまひーじゃー(山羊)の看板に「ウチナーソウルフードアニマル」と書いてありました。当たってるんだけどもなんとも言えない表現。笑っていいのか、悪いのか。

さーるぬ、やーにんじゅ。(詳細はぜひ現地にて)

乗り物や遊べるエリアも充実
 子どもを確実に足止めするメリーゴーランド(200円)や電動ミニカー(1回100円)などの乗り物がある「ライドパーク」エリアや、池のほとりにある「水とみどりの広場」は、広場があるピクニックスペースとなっています。ブランコも設置されていて、魚にエサやりをしたり、水鳥を眺めながら遊べます。また土・日曜日、祝日は釣り堀も開催。(※釣竿はレンタル。持ち込みは禁止です。)

 水とみどりの広場は新設のトイレや自販機も設置してあってもう至れり尽くせり。なんといっても嬉しいのは大きな屋根とベンチスペースが確保されているのです。もう一度言います。大きな屋根とベンチがあるんですよ!保護者にも優しい…!(感涙)
ちなみに後日行くとブランコは撤去されていましたが、代わりに水が張られ噴水が上がる水遊びスペースになっていました。簡易ではありますが子ども用のお着替えテントも設置されていて至れり尽くせり。
 園内にはパーラーやキッチンカーもあるので軽食問題もカバーしていて、親の心わしづかみ状態。これで動物も見られるだなんてすごくない?

最高すぎん?
1回100円の電動ミニカーはコース2週ほど回れます(車体による)

高台にあるので景色も綺麗
 一番高い場所にある「琉球弧(りゅうきゅうこ)」辺りは、遠くの景色まで一望できる絶景スポット。動物たちに気を取られて素通りしがちですが、休憩するのに良い場所です。

下に見える屋根は乗り物コーナー。

入園料の値上げについて

 今までは大人500円、中高生200円、4歳〜小学生100円でしたが、値上げ後は大人1,000円、中学生(15歳)まで無料となるそう。※未発表。
 正直、大人料金の値上げっぷりにビックリする方も多いと思うのですが、4歳から15歳まで無料ということを含めると値上げを応援したい!

 ゾウは大きさにもよりますが、エサ代は1頭で1日約6,000円、1年で約290万円必要で、現在は2頭いるため倍額の580万円。(※おおよその数字です)
 現在沖縄こどもの国では150種1,000個体の動物が飼育されていて(公式HPより)、それぞれにエサ代や飼育するための道具代、体調を崩したときに治療する薬代も必要です。ほかにも広大な施設の維持管理をするため、たくさんの方が働きサービスを提供しています。

みんなで動物園を応援しよう

 当時アメリカだった沖縄の子ども達のために「『教育』と『楽しい学び』の広場を提供する」という当時の大人が紡いだ想いが、経営悪化からの閉園時代や、一部の世代は知っているであろう遊園地「沖縄アイランドパーク」時代、コロナ禍を乗り越えて、現在の子どもに繋がっていることを思うととてもムネアツ。
 現在も沖縄こどもの国では特別イベントや観察会、ライブ配信などさまざまな企画を行ない、子ども達に教育と楽しい学びを提供しています。
 沖縄はもちろん、県外・国外から来るたくさんの子ども達のために、みんなで足を運んで応援して欲しいと思います。

高低差も運動になりました。ゼェゼェ。

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