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じんわりと揚がったフィッシュ&チップス ボルドー モンペラ・ブラン

神保町のBeer Dining & Cafe Terrace ALE (ビア ダイニング アンド カフェ エール) にて、同僚との夕食の続き。
生牡蠣などの前菜で小腹を満たし、メインに進む。BBQポークスペアリブなどとともに、フィッシュ&チップスを注文。

ワインは引き続き、シャトー・モンペラの白ワインを飲み進める。モンペラは、フランス・ボルドー、ドルドーニュ川とガロンヌ川の間に挟まれた中州のような位置、川の間を意味するアントル・ドゥー・メール地区にある。さらに細かく見るとアントル・ドゥー・メール地区の中でもガロンヌ川の東側、カディヤック・コート・ド・ボルドーのエリアに位置する。

シャトー・モンペラ ボルドー フランス

1864年のガイドブックにも記載されているほど古い歴史のあるシャトーで、粘土石灰質中心の斜面に約100haの広大な畑を有する。1998年に現在のオーナーであるデスパーニュ家の所有となるが、もともとデスパーニュ家はアントル・ドゥー・メールの地で250年、代々ワイン造りを続けてきた一家だ。日本では2000頃までは無名だったが、ワイン漫画 神の雫で取り上げられてからは広く知られることになる。ただそれから約20年が経過した今でも、このようにふらっと立ち寄ったカフェ・バーでもモンペラを楽しめるのは、その品質への確かな人気の証左だ。漫画に載ったワインに飛びつく日本人はミーハーかもしれないが、一度食いついたらなかなか離さないのだろう。私もモンペラのクオリティ、そして卸売り価格2,000円台の素晴らしいコストパフォーマンスには常々感服している。

シャトー・モンペラ ボルドー フランス, 5,500円 (レストラン価格)
Chateau Mont-Perat, Bordeaux, France, 2019
果実味には一定の厚みがありつつジューシーな果実味、柑橘を思わせるしなやかな酸味、やや明瞭な樽香は豊かな果実味にバランス、余韻はやや長め。完成度の高さ、洗練度は文句なし。間違いなく万人が好む味わいだ。

鮮やかなブルーのお皿はさながら海のような彩りで、フィッシュもチップスも活き活きとして見える (写真手前のチップスはサツマイモ) 。

フィッシュ&チップス

しっとりふわっとした仕上がり。中身はタラか。揚がりすぎず魚肉本来の風味が衣の下からジンワリと伝わってくる。レモンを絞ると衣と魚の脂に柑橘のアクセントが加わり口内が楽しくにぎわう。

フィッシュ&チップスとシャトー・モンペラ ボルドー フランス

フィッシュ&チップスの余韻にワインをひと口。揚げられて旨味の凝縮したタラ、衣のこうばしさに、ワインの力強くも快活な果実味、おおらかに効いた樽のトーンが同調。衣のこうばしさと白ワインの樽のニュアンスは間違いのない組み合わせだ。モンペラ・ブランは生牡蠣にも揚げた魚にも素晴らしい相性を見せてれた。
相性: ★★★★☆

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