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辛味の効いたエビチリ スペイン ルエダの土着品種白ワイン

週末、スーパーで購入したエビチリにロワール ヴーヴレのスパークリングワインを合わせたが、期待通りの相性を見せてくれた。

辛味の効いたエビチリ

引き続きワインを飲みながらセラーを見るとスペイン ルエダ地区の白ワインが目に止まる。他のワインとの相性はどうかなと好奇心が湧く。この白ワインはヴェルデホという土着品種を用いたものだ。世界中でシャルドネ、カベルネ・ソーヴィニョンといった品種が植えられ、特定の国際品種が世界中の葡萄畑を席巻してきた。消費者としても、フランスのシャルドネ、アメリカのシャルドネ、チリのシャルドネ、とシャルドネと覚えれば各国の品種を飲み比べ出来るのは楽しい。一方で、品種の画一化が進むと避けられないのはマイナーな土着品種の消滅だ。この画一化の動きは主だったワイン産地に進行したが、一方でここ最近、素晴らしい地場品種が注目を集め始めている。
このスペインの白ワインも、土着のヴェルデホという品種を用いたものだ。ルエダはマドリードから北西、ポルトガル国境に向かうあたりに位置する。人口千数百名ほどの小さな村で造られるワインを、自転車を走らせたら立ち寄れる酒屋さんで1,300円程で買えるという世の物流の素晴らしさ、何よりこのワインを日本に持ち込もうとした情熱に感謝したい。

ボデガス カステロ デ メディナ ヴェルデホ

ボデガス カステロ デ メディナ ヴェルデホ 2019年, 約1,300円
Castelo de Medina, Verdejo, Rueda, Spain, 2019, 13.5%
グレープフルーツの香り強め、洋梨、白桃もほんのり柑橘を包むように香る、柑橘果皮のビターなフレーバー、ほんのりとハーバルや刈った草のような爽やかなタッチも。
滑らかな口当たりで、中盤から余韻にかけてビターなタッチ、酸味はやや穏やか、鼻腔をハーブや青いトマトのニュアンスが抜ける興味深いワイン。

辛味の効いたエビチリの余韻が口内に残る中、ワインをひと口。

エビチリとボデガス カステロ デ メディナ ヴェルデホ

エビチリの甘辛ソースに、ほんのりビターな果実味が心地よく寄り添い、エビの甲殻類特有の旨味にワインの柑橘とビターなニュアンスのバランスが魅力的な相性。スペインの小さな村の土着品種を用いたワインに、日本で中華料理(エビチリは和風中華料理?)を合わせる。なんとも特異で楽しい組み合わせだ。
相性: ★★★☆☆

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