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塩だれのたこ焼き 南アのコクのあるシュナン・ブラン

軽井沢での一泊二日の夏休みはあっという間に終わり帰途に。
自宅で夕食を準備する元気は残っておらず、乗り換えの際、駅構内でたこ焼きも食べられる居酒屋風のお店に入った。大釜屋は創業以来たこ一筋を看板に、たこ焼き、たこ釜めしが売りだ。ソースと塩だれのたこ焼き、枝豆、串揚げを注文した。

お酒はまず生ビールを。動き回って疲れた身体に麦の栄養が染みる(気がする)。ワインとの相性を考えるのも楽しいが、無心にたこ焼きをほおばり、ビールを喉に流し込むのも快感だ。ウンチクなしに本能が喜ぶ。しかしながら食事の中盤に差し掛かると麦酒に小麦使用のたこ焼きの、麦・麦コンビネーションは胃が疲れてくる。さてビールの次、ワインは置いてなかったのでハイボールに。ハイボールもたこ焼きとの相性は抜群だ。
たこ一筋のお店のたこ焼きを食べると、ついワインに合わせたい衝動を抑えられなくなってしまった。持ち帰りでソースと塩だれのたこ焼きを頼む。

自宅にてたこ焼き第二ラウンド。塩だれには南ア パール地区のシュナンブランを。

ブラハム シュナン・ブラン, 2,178円
Brahm’s, Chenin Blanc, Paarl, South Africa, 2019, 14%

香りには花梨、マルメロ、黄色いメロン、黄色い花、やや明瞭に樽、酵母香、魅力的で心掴まれる香り。
ジューシーな果実味、中庸ながら的確な酸味、じんわりと旨味やコクが広がる充実のフィニッシュ。

たこ焼きのもっちりした生地、タコと鰹節の重なり合う旨味、塩だれのほどよい塩味に、ワインのコクのある果実味、酵母のニュアンスやパンの香りが心地よく繋がる。
相性: ★★★☆☆

続いてソースにはイタリア エミリア・ロマーニャのランブルスコを。

メディチ・エルメーテ コンチェルト ランブルスコ レッジアーノ セッコ, 2,178円
Medici Ermete, Concerto, Reggiano, Lambrusco, D.O.C., Italy, 11.5%

非常に濃い色調、鮮やかな赤紫色の泡が見ていて楽しい。
香りにはフレッシュな山葡萄、ブラックチェリー、アメリカンチェリー、プラム、微かにブドウの果皮や茎のほんのりとヴェジェタルなタッチ。
ジューシーなブドウの風味、力強い酸味と泡の刺激が楽しい、果実味をたっぷりと感じるがしっかりとドライな口当たり、しっとりと舌に残るタンニンも心地よい。

濃厚な甘辛ソースを吸った生地にもしっかりと負けないタコの旨味。さすがたこ一筋のお店。たこ焼きの中のたこが素晴らしい存在感。たこ焼きの余韻にワインをひと口。泡の刺激と快活な果実味がソースと心地よく重なるが、生地の小麦感、たこが合わさった風味にはいまひとつ、調和に欠けるような気がする。相性は悪くはないのだが。
相性: ★★★☆☆

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