建築家は、いつ自分だけのテーマに出会うのか

先日、府中市武術館で行われているアート展「池内晶子 あるいは、地のちからをあつめて」を見に行きました。

現代アートのインスタレーション作品を大きなスペースに数点展示するダイナミックなものでして、非常に素晴らしかったです。

ぼくは、池内さんの作品の予備知識なしに行ったのですが、「絹糸」を作品の材料として用い一貫した作品を作り続けているようです。

大きな展示室には、その絹糸を編み上げた繊細な構築物を壁から吊りあたかも宙に浮いているように見せた上で、地面近くに数万本の絹糸の破片を丁寧に配置するという繊細かつダイナミックな作品、、、。 慎重に見ながらも圧倒されるという経験でした。

その他にも、糸を用いたドローイングや小さなインスタレーション作品も同時に展示してあり、こちらも非常に美しく、魅了されました(こちらは写真を取れたので添付します)。

この作品群を見ていて、ふと思ったのは、

池内さんというアーティストは、いつこの絹糸というマテリアルに出会い、それを自身の生涯の作品のテーマにしたのだろう?

ということでした。

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ぼくは、建築メディアを生業としてて、建築作品のみならず、建築家の人生や生き方にも興味を持って、日々活動しているのですが、先の池内さんと同じように、建築家にも「これが自分のテーマだ!」というものに出会う瞬間があるのではないかと思っています。

それが建築人生の中で見つかることで、生涯をかけて掘り下げていくテーマになり、それに向き合うことで原動力も貰うことができる、、、、。そんなものが、それぞれの建築家や設計者の人生にはあるのではないかと思っているんです。

自分を振り返っても、大学院生だった2003年に出会ったネットの存在は大きくて、そこからネットという切り口で建築に向き合うというという人生が決まっていったようにも思います。

そういうことも最近考えていました。

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この自分なりのテーマをみつけるということに関し、一例があるので書き綴ってみたいと思います。

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