「前傾姿勢はつらいよ」~背もたれに背中は付けて見てほしいという話について~
はじめに
私がプロレス会場に足を運ぶ中で、「場内アナウンスされていないけれど、どうしてもこれだけはアナウンスしてほしい」という内容がある。
「座席では、背もたれに背中を付けて観戦してください」
前でも、斜め前でも、何列か前にいても、背もたれを背中に付けていない姿勢の人がいると、本当に視界が塞がれてしまう。
経験上、その人の座高だとか体型による部分はあるのかもしれないけれど、そういう場合に限って、「背もたれを背中を付けられるのに、付けていない」人の方が殆どだった。
特に段差のない平場ではなく、段差があって見やすいひな壇でやられてしまうと、視界は本当に詰む。
前傾姿勢が一番厄介なのは、「前が見えないから自分も…!」と前傾になると、必然的に後ろも見えなくなってしまう点にある。
私の場合、ミラーレスカメラで写真を撮っている事で余計に気になってしまうのかもしれないけれど、スマホカメラ等で撮っても視界はこうなる。
かろうじてミラーレスカメラで前の頭を躱そうとしても、下半分には頭の影が出来てしまう。
後ろに迷惑をかけないよう、目線より上の位置にカメラを掲げないポジションでやっても、結果はこうなる。
何より一番キツいのは、見やすい席を購入していたとしても、前傾姿勢で観戦する観客が前にいる事は、当日まで分からないという所だ。
でも、プロレス団体の方で、前傾姿勢に対して言及した事例は少ない。
私が把握している所で初めて見たのは、プロレスリングBASARAが2022年1月にTwitterで言及した時だった。
東京女子プロレスやDDTプロレスリングも、TOKYO DOME CITY HALL大会前にアナウンスした事例はあるものの、バルコニー席の角度やリング位置の関係上、同会場の大会でしかアナウンスはしていない。
前傾姿勢の人がいても出来ない席交換
こういう前傾姿勢の人がいた場合、どうしても試合が見えなくなって、試合に集中できなくなってしまうものだ。
かと言って、直接注意するのは気が引ける。
一度、どうしても前が見えなかったので、その旨を伝える為に勇気を振り絞って、前の人の肩を叩いて知らせようとしたがある。
他の人が同様に直接指摘した場合は聞き入れてる人もいたけれど、こういう失敗に終わることもある…。
先日、観戦した先で同様のシチュエーションに出くわしたので、今度は会場にいるスタッフに声をかけて、解決して貰うことにした。
幸い、後ろには空席があったので、後ろでも席を交換した貰えれば解決に向かうだろう。
そう考えた私は、試合の合間にスタッフのところまで席交換出来ないか確認してみた。
スタッフさんは優しく丁寧に、こう回答してくれた。
この日は空席に移動することで、その後は視界を遮る魔の手から逃れられたのだが、「全席完売で満員の興行だったら、どうなるのだろう?」、「席種によっては購入していたグレードを下げた位置になってしまうのではないか」という疑問点が残ったのである。
まとめ
前傾姿勢は、後ろの人の視界を塞ぐ。
今回、この記事を書こうと思ったのは、この一点を一人でも多くの方に知られてほしいという思いからだ。
とはいえ、そうした状況に出くわして、会場スタッフに改善を求めても、(会場にもよるのかもしれないが)根本的な解決に至らない事例を経験してしまった以上、改めて団体側から、場内アナウンスでこの旨を知らせてほしいと願わずにはいられない。
ただ、背もたれに背中を付けてほしいし、(今回触れていないけれど)帽子も鍔を前にして被ったりするのは避けてほしいなあ、と。
意外と、それだけで視界は変わる。優しい世界を目指したいです…。
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