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【保存版】選手や指導者に知ってほしい!!テニス・ソフトテニスに必要なトレーニング理論①

noteを御覧頂きありがとうございます。
テニス・ソフトテニス専門トレーナーとして兵庫県西宮市を拠点に全国で活動する
ReMake代表のこもりん@TennisATkomorin)です。

今回はテニス・ソフトテニス選手がトレーニングを行う上で事前に知ってほしい
理論についてシリーズ化し丁寧に解説していきます。


本noteを読んで頂くことで、身体に対する意識トレーニングに対するイメージがポジティブなものに変わるのではないでしょうか…?
また講習会時に何時もお伝えしている内容を抜粋しているため、講習会の復習用にも是非ご活用下さい。


私の詳細はTwitterInstagramホームページを見て頂ければいいのですが、お忙しい方のために纏めるとこんな感じです。

▶アスレティックトレーナー7年目(累計30000名以上のクライアントを指導)
▶整形外科に5年勤務し、整形疾患(ケガ)に対するリハビリを指導
▶テニス・ソフトテニスに限定し全カテゴリー(小-大学生・実業団・プロ)の選手を対象にチーム・個人契約をし指導にあたる
▶指導者専門家対象にトレーニング技術を全国で教えている
▶SNSを活用し、テニス・ソフトテニスに必要なトレーニングの知識を配信
▶パーソナルトレーニングジムPilates & Conditioning Lab ReMakeを開業し
経営者としても活動
▶テニス・ソフトテニスで活躍する選手が「痛みやケガなくテニスが出来るよう」に講習会やオンライン上で学べるプラットフォームを作っている etc…

※2021年5月現在

ざっくりこんな感じです。


※本noteは随時更新バージョンアップを行います。

【更新履歴】
●2020年1月 初版リリース 


***購読者の方々の声***

それでは早速テニス・ソフトテニス選手に知ってほしいトレーニング理論について解説していきます。

パフォーマンスピラミッド

皆さんはパフォーマンスピラミッドという言葉を聞いた事があるでしょうか?
トレーニング初心者の方やトレーニングの必要性を感じていない方に、この理論をお伝えして頂けると、ほぼ8-9割近くの選手がトレーニングの必要性を感じて実践して頂けるのではないでしょうか。

パフォーマンスピラミッドは簡単に言えば人間に必要な身体の要素を段階別に分けた簡易的な図と言えるでしょう。

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上記図(パフォーマンスピラミッド)を御覧ください。
先ずSkill競技技術)が一番想像しやすいかと思いますが、Skillは特定の競技に必要とされる専門スキルに属し、テニスで言えばボールの精度(コントロール力)や競技に必要な間合い(タイミング)、リズム感などが当てはまります。

皆さんが普段から行っている1本打ちや3本打ち、4コースボレー、ゲーム形式、練習試合などは全て試合で勝つため、結果を出すための技術トレーニングと言い変えることができるでしょう。

皆さんは試合で勝つために競技練習を行っていますよね。
しかし競技練習だけ行っても中々技術が向上しない方もいますよね。
※人や環境によっては競技技術だけで向上するケースもありますが…

これは何故かというと、Skillの下には3つの身体の土台が存在し、これら土台がしっかりしていなければSkillの要素が大きくならないため頭打ちしてしまうのです。

ここで必要なこと、それはSkill以下の土台をしっかり整備し広げることが、Skillを上達させる上で大切だということです。それでは以下の要素を簡単に説明していきます。

①Power

①Power(パワー)=Force(筋力)×Speed(速度)

パワーの定義は「仕事率:単位時間あたりの仕事」ですが、簡単に言うと、大きな仕事を素早く実施する能力と言い換えることが出来ます。

これらパワーが欠けてしまうと力強いボールコート内での素早いフットワーク力を獲得することは恐らく難しいでしょう。

なのでトップアスリートはウエイトトレーニングを行っているのです。
下記動画はデッドリフトと呼ばれる下半身のウエイトトレーニングになります。


パワーを高めるためには筋力+筋の収縮速度を高めることが必要だと言われています。

またパワーの要素は筋力やスピードだけでなく持久力など体力テストで計測可能な能力と考えて頂けると理解しやすいかもしれませんね。

②Pattern

②Pattern(コーディネーション/連動性/巧みさ)

しかしパワー(筋力や筋の収縮速度)を高めただけでは最高のパフォーマンスは発揮できません。

それは何故かというと、これらパワーを適切に下半身から体幹、体幹から上半身、そしてラケットへ上手く力を伝達させなければ、下半身で生んだエネルギーが無駄になってしまうからです。

そこで必要になってくる要素がPatternになるのです。

Patternとは別名コーディネーションや連動性、巧みさと表現することが出来ます。要は自分の思った通りに身体を動かせるか?ということになります。

例えば下記動画のように、一見同じ動作を行っている様に見えても全く動作は異なりますよね。正しい動作は左側で基本的に股関節を曲げる動作になります。
※どちらも右側がデッドリフトの代償(NG)動作パターンになります。

上記動画であれば右側の方がひざが先に伸び切ってしまう。

上記動画であれば下降フェーズの際にひざが過剰に曲がってしまう。など

適切に無駄なく身体を正しく動かす事ができる人って少ないんですよね。
これは生活が豊かになりすぎた代償だと私は思っています…

▶和式トイレが洋式トイレになることで、股関節を深く曲げることが少なくなった…
▶移動手段が徒歩から、自転車、車になることで下半身の筋力が昔に比べ衰えてきた…
▶ラケットの性能が高まり腕の力だけでボールが飛ぶ様になった…など

ですので勿論、筋力やパワーを鍛えることは大切なのですが、Patternを鍛えなければ、パワーの要素は宝の持ち腐れになってしまうのです。

鍛える方法としては、とにかく沢山遊ぶこと(他の競技も行うこと)。
これが最もPatternを鍛える上で大切な要素だと。
個人的には体操とサッカー競技はテニス選手に必要なPattern要素が詰まっているかと思います。

③Position

③Position(可動性&安定性/呼吸/姿勢)

それでは最後にPositionについて。

Positionとは可動性や安定性、呼吸、姿勢に関与すると言われています。
何言ってるの?日本語?〇〇語?と思った方もおられるかもしれませんが


可動性とは「意図する位置に身体部位を操作する能力」という意味があります。

※よく柔軟性とごちゃまぜにしてしまう可能性もあるのですが、柔軟性とは「関節からある範囲まで動く距離」のことを指します。

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柔軟性が100あったとしても、=可動性100にはならないのです。
何故かというと、可動性の定義が意図する位置に身体部位を操作する能力という定義があるからです。

上記画像の方が持つ適切な可動域(自身でコントロール可能な動き)は80で有るにも関わらず、無理やりストレッチを行うと本来であれば人間の持っている伸張反射(筋肉が伸びすぎて危ないですよ!!という危険信号)が生じ、抑制されるにも関わらず、過度に80以上も伸ばしてしまうオーバーストレッチになってしまい、筋肉を痛めてしまうかもしれません。

とにかく自分で意識的に身体を操ることが出来なければ、バレリーナのようにいくら身体が柔らかくても駄目だということです。

次に安定性とは「望まない動作を防ぐ能力」という意味があります。

一見、安定性=体幹トレーニング(ストレングス)と思われるかもしれませんが、ここでは身体を固める、というよりも動きのある中でタイミングよく力を発揮するという方が安定性といえるのではないでしょうか。

例えるなら

タイミング=ブレーキを素早く踏むこと
ストレングス=車輪をロックする力

安定性は微調整された制御であって、力ではないということです。
※瓦割りなんてのも、いくら身体がムキムキな人でも力任せに行っても割れないということです。

そういう意味でも私はプランクよりも下記動画のようなエクササイズを好みます。


これら可動性安定性などの要素を適切に獲得すれば、俗に言う良い姿勢であったり、正しい呼吸が獲得できるということ。

そして適切な土台(Position)があれば、その上に乗る土台(PatternやPower、Skill)も適切に拡大し機能する=競技パフォーマンスが向上するということに繋がります。

改善する方法としてはストレッチやモビリティエクササイズ、スタビリティトレーニングが適切ではないかと思います。
※難しいことを言われても困ると思った場合は、是非トレーナーを雇って下さい。
我々は技術以下の要素を高めるためのスペシャリストなので!

パフォーマンスピラミッドの崩壊

競技技術だけ磨き続けると、パフォーマンスピラミッドに必要なこれら要素が崩れてしまいます。

このブロックが崩れてしまう瞬間こそ、ケガをした瞬間と言えるでしょう。

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ですのでパフォーマンスピラミッドは競技能力を高めるだけでなくケガの発症を防ぐ上でも大切な理論になるかと思います。

是非トレーニングを始める前に選手にトレーニングの重要性意識付けのために上記内容をお話して頂けると幸いです。


それでは、以上で終わります。

これからも貴方に有益な情報が届くように、頑張ってこのnoteの質を高めていきますので、今後とも宜しくお願い致します。
また本noteが良いと思われた方は是非SNSにて投稿掲載(リツイート)して頂けると幸いです。

ご質問等があればお気軽にTwitterのDM(@TennisATkomorin)へお問い合わせください。


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