フィルムカメラなんていらない。

フィルムカメラなんていらない。
少なくとも、俺はね。

もちろん、フィルムカメラの良さもわかってるつもり。
温かみや味のある仕上がりはデジタルにはない魅力やし、失敗しやすく1本のフィルムで撮れる枚数が限られている分1枚1枚丁寧に撮影しないといけないけど、その分自分のこだわりの1枚が残せる。

現代を撮っているのに、昔にタイムスリップしたような発色が出せるのも素晴らしい。デジタルなんて味気ない。
わざわざフィルムを業者に頼んで現像しないとどうなってるかわからないというドキドキ感も、フィルムの魅力。もちろん、クラシカルなボディも。

それはわかる。
でも、、

俺やっぱフィルムカメラはいらないなぁ。

一番の理由は、すぐに撮った結果が知りたいから。フィルムはあとで現像してから初めて内容がわかる。どうなってんのか現像するまでわかんない不安は持ちたくない。これ、ハンデでかいよ。

あと、モデルさんとか撮影場所だとか、その瞬間でしか実現できない状況なのに、あとで失敗したってなったらやり直しが普通は利かない。失敗したからもっかい、なんて言えない。デジタルなら、撮ってすぐ確認して失敗したって思ったら、その場で撮りなおせばいいから楽。
もちろん、フィルムも撮り慣れたら失敗なんて早々ないことやけど。

それに、フィルムとか現像、プリント代に金がかかる。デジカメはフォトブックでも作んない限りこういうランニングコストは通常かかんないので、圧倒的に割安。その費用が惜しくないってやつがいたら、たぶんフィルムメーカーに魂を売ってるとしか思えない。

今は、フィルム風に加工できるツールも充実しているし、仕上がり見ても正直プロでもフィルムで撮ったのかどうか見分けがつきにくい。だって、フィルムもデジタルで読み込ませた時点で、色信号をフィルム風にパクれるからね。
俺は作品として出した結果がいいものであればいいって考えだから、カメラがどうとかそこまで強いこだわりはない。

ゆえに、フィルムカメラはいらない。
でも、フィルムカメラを使うのはオススメしない代わりに止めもしないし、それを使うことに価値を感じるならええんちゃう？って思う。

フィルムに愛を感じるなら、その限界を突き詰めるのも悪くない選択だ。

@rem6_photo