#6 ヨシュア記

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レジュメ

※「※」や「⇒」で書いてる記述は、このNoteを書いてる者のメモです。他はレジュメのコピペです。

1.はじめに

(1)モーセの五書が終わった。
①五書は本来ひとつの書として書かれた。
②申命記は、新しい世代に対する律法の解説書である。
③申命記の最後で、モーセからヨシュアにリーダーシップが移行した。

(2)ヨシュア記は、歴史書の最初の書である。
①ユダヤ人の区分によれば、「前期預言者」の最初の書である。
②出エジプト記は、イスラエルの民をエジプトから導き出す物語である。
③ヨシュア記は、イスラエルの民を約束の地に導き入れる物語である。

※神学的論法という映画のような感じになる。

(3)著者は、ヨシュアである。
①タルムード(ユダヤ教の解説書的なやつ)によれば、最後の5節以外すべてヨシュアが書いたとされる。
*最後の5節は、大祭司エレアザルの息子ピネハスが書いた。
②この書には、生き生きとした歴史的記述が満ちている。
*目撃者の筆によるものであろう。
*「私」「私たち」という言葉が出て来る。
*ヨシュアが著者であるという説は、十分信じられる。

(4)ヨシュアの経歴10のポイント
①出エジプトの時、およそ40歳であった。
②モーセは彼の名をホセアからヨシュアに変えた(民13:16)。
*ホセアは「救い」、ヨシュアは「【主】は救い」という意味。
③エフライム族(民13:8)
④モーセの従者(ヨシ1:1)
⑤最初の戦い(アマレクとの戦い)の指揮を取った(出17章)。
⑥モーセから霊的訓練を受けた。
「【主】は、人が自分の友と語るように、顔と顔とを合わせてモーセに語られた。モーセが宿営に帰ると、彼の従者でヌンの子ヨシュアという若者が幕屋を離れないでいた」(出33:11)
⑦モーセとともにシナイ山に上った(出32:17)。
⑧12人のスパイの内、彼とカレブだけがよい報告をした(民14:6~10)。
⑨モーセの後継者となったのは、およそ80歳の時である。
⑩110歳でその生涯を終えた(ヨシ24:29)。

2.アウトライン

(1)カナンの地への侵入(1:1~5:12)
(2)カナンの地の征服(5:13~12:24)
(3)カナンの地の分割(13~21章)
(4)まとめ(22~24章)

3.結論

(1)イエスの型
(2)クリスチャン生活の型
ヨシュア記を通して、勝利あるクリスチャン生活の秘訣について考える。

※戦略を学ぶ本。

Ⅰ.カナンの地への侵入( 1:1 ~ 5:12 )

1.ヨシュアの任命(1章)

(1)人は死ぬが、神の計画は成就に向かって進む。
①モーセは、生まれつきのリーダーである。
②ヨシュアは、平凡な人である。
③彼は、軍事的才能ではなく、霊的資質のゆえにモーセの後継者となった。

(2)神からヨシュアへのことば
①約束の地は、アブラハム契約のゆえにイスラエルの民に与えている。
②「わたしは、モーセとともにいたように、あなたとともにいよう」
③それゆえ、すべての律法を守り行え。

(3)民は、ヨシュアに従うことを約束した。

2.スパイの派遣(2章)

(1)エリコを偵察するために、2人のスパイが派遣された。
①ラビ的伝承によれば、カレブとピネハスがそれである。
②神の約束と人間の責務のバランスがここに見える。

(2)ラハブ(女性の娼婦)が2人のスパイをかくまった。
①ラハブは、イスラエルの神を真の神として恐れ、信じた。
②ラハブは、エリコの町が陥落することを信仰によって確信した。
③その時、自分の家族が助けられることを願った。

(3)2人のスパイは、ラハブとその家族を救うことを誓った。
①赤いひもを窓に結びつけるように命じた。
②このラハブは、キリストの系図に名を連ねる4人の女性のひとりとなった(サルモンの妻)。

3.ヨルダン渡河(3~4章)

(1)イスラエルの民は、ヨルダン川を渡った。
①契約の箱が先頭を進んだ。
②契約の箱をかつぐ祭司たちの足が川に入った時に、水がせき止められた。

(2)これは、紅海が2つに割れたのと同じ種類の奇跡である。
①紅海の奇跡では、民は【主】がモーセを任命されたことを知った。
②ヨルダン川の奇跡では、【主】がヨシュアを任命されたことが証明された。
③民は、モーセを恐れたように、ヨシュアを恐れた。

(3)ギルガル(渡った先の対岸)に記念の石が立てられた。
①ヨルダン川から取って来た12の石が立てられた。
②ヨルダン川の渇いた土の上を渡ったことを記念するためである。

4.イスラエルの民の聖別(5:1~12)

(1)イスラエルの民に割礼を施した。
①出エジプトの世代は割礼を受けていたが、彼らは荒野で死んだ。
②荒野で誕生した世代は、だれも割礼を受けていなかった。
③土地の約束は、アブラハム契約の条項のひとつである。
④割礼は、アブラハム契約のしるしである。

(2)過越のいけにえを捧げた。
①これは、エジプトを出てから3度目の過越の祭りである。

(3)その翌日、彼らはその地の産物を食べた。
①マナの降ることが止んだ。
②これは、彼らが約束の地に入ったことを証明している。

Ⅱ.カナンの地の征服( 5:13 ~ 12:24 )

1.はじめに:【主】の軍の将(5:13~15)

「さて、ヨシュアがエリコの近くにいたとき、彼が目を上げて見ると、見よ、ひとりの人が抜き身の剣を手に持って、彼の前方に立っていた。ヨシュアはその人のところへ行って、言った。『あなたは、私たちの味方ですか。それとも私たちの敵なのですか。』
すると彼は言った。『いや、わたしは【主】の軍の将として、今、来たのだ。』そこで、ヨシュアは顔を地につけて伏し拝み、彼に言った。『わが主は、何をそのしもべに告げられるのですか。』すると、【主】の軍の将はヨシュアに言った。『あなたの足のはきものを脱げ。あなたの立っている場所は聖なる所である。』そこで、ヨシュアはそのようにした」 (ヨシ5:13~15)
(1)戦いを前にしたヨシュアの苦悩
①エリコの城壁を前に、戦略を考えている。

(2)ある人物との出会い
①抜き身の剣を手に持って、彼の前方に立っている。
②ヨシュアは、「味方か敵か」と問うた。
*味方なら、イスラエル人である。
*敵なら、すぐに戦う用意がある。
③「いや、わたしは【主】の軍の将として、今、来たのだ」との回答があった。

(3)この人物が神であるとの認識
①「わが主は、何をそのしもべに告げられるのですか」
*ヨシュアは、アブラハムやモーセと同じように子なる神に出会った。
*この人物は、受肉前のイエス・キリストである。
②「あなたの足のはきものを脱げ。あなたの立っている場所は聖なる所である」
*この人物は、罪に汚れたカナンの地のその部分を聖なる所とした。

(4)この体験がもたらした祝福
①ヨシュアは、この戦いはイスラエル人とカナン人の戦争だと思っていた。
*実際は、この戦いは「主の戦い」であった。
②神は、この戦いを天から眺めていると思っていた。
*実際は、神がこの戦いの先頭に立っておられた。
③この経験は、ヨシュアに力と確信と平安を与えた。
*これは、すべてのリーダーが通過しなければならない経験である。

2.中央部の征服(6~8章)

(1)エリコの征服(6章)
①兵士―角笛を持つ7人の祭司たち―契約の箱―兵士―その他の民
②最初の6日間は町の回りを1度、7日目は7度回る。
③祭司たちは角笛を長く吹き鳴らす。
④それを聞いた民は、大声で鬨の声上げる。
⑤すると城壁が崩れた。

(2)アイでの敗北(7章)
①「聖絶」(ヘレム)
*神のために完全に分離するという意味
*罪や汚れがある場合は、それが裁きのための分離となる。
②カナン征服戦争は、カナン人を裁くための「聖戦」である。
*「聖戦」とは政治的概念ではなく、宗教的概念である。
*イスラエルの民は、裁きをもたらす神の器として用いられた。
③しかし、アカンは聖絶のもののいくつかを取った。
④そのため、アイの戦いで負けた。
⑤アカンとその家族は処刑された。

(3)アイでの勝利(8章)

3.南部征服(9~10章)

(1)ギブオン人との同盟(9章)
①ギブオン人は、遠方から来たと偽り、イスラエル人と盟約を結んだ。
②それが偽りだと判明しても、イスラエル人は言葉の重みを守った。

(2)5人の王たちとの戦い(10章)
①エルサレムの王アドニ・ツェデクが南部の4人の王たちに呼びかけ、ギブ
オンを攻めた。
②ヨシュアは、ギルガルからギブオンに急行し、敵を打ち破った。
③太陽と月がまる1日動かなかったのは、この時である。
④「主がこの日のように人の訴えを聞き届けられたことは、後にも先にもなかった。主はイスラエルのために戦われたのである」(10:14)

4.北部征服(11章)

(1)北部連合軍に対する勝利

5.戦いの総括(11:6~12:24)

(1)征服した領地の範囲
(2)征服した王たちの名前

Ⅲ.カナンの地の分割( 13 ~ 21 章)

1.2部族とマナセの半部族(13章)

2.カレブ(14章)

3.9部族とマナセの半部族(15:1~19:48)

4.ヨシュア、レビ族(19:49~21:45)

(1)ヨシュアは、エフライムの山地にあるティムナ・セラフを得た。
①彼は、最後にそれを得た。
②つつましい村である。

(2)レビ族には、48の村が与えられた。
①その内の6つは逃れの町である。

Ⅳ.まとめ( 22 ~ 24 章)

結論

1 .イエスの型

( 1 )モーセは、律法の代表である。
①モーセは、彼が犯した罪のゆえに約束の地に入れなかった。
②彼は、イスラエルの民を約束の地に導き入れることはできなかった。
③これは、律法による救いは不可能であることを示している。

( 2 )ヨシュアは、イエスの型である。
①ヨシュアは「イェシュア」と同じ名前である。
②「【主】は救い」という意味である。
③ヨシュアは、イスラエルの民を約束の地に導き入れた。
④これは、信仰と恵みによって人は救われることを示している。

( 3 )ヨシュアは、ごく普通の人がリーダーになれることを示している。
①神にとっては、彼は用いやすい器であった。
②忠実さこそ、彼の特徴である。
③彼は、アブラハム契約の内容を熟知していた。
④人間の側の不真実にもかかわらず、神の約束は成就することを知っていた。

2 .クリスチャン生活の型

( 1 )約束の地は天国の型ではなく、クリスチャン生活の型である。
①神は、アブラハム契約によってこの地をイスラエルの民に与えた。
*これは、無条件契約である。
*約束の地の所有権は、イスラエルの民に属するものである。
②しかし、イスラエルの民は戦いによってこれを征服する必要があった。
*約束の地の占有は、条件付きであった。

( 2 )クリスチャンには、すでに祝福が保証されている。
「私たちの主イエス・キリストの父なる神がほめたたえられますように。神はキリストにあって、天にあるすべての霊的祝福をもって私たちを祝福してくださいました」(エペ 1 : 3 )

( 3 )しかし、その祝福を体験するための地上的戦いがある。
「あなたがたのうちに良い働きを始められた方は、キリスト・イエスの日(再臨の日)が来るまでにそれを完成させてくださることを私は堅く信じているのです」(ピリ 1 : 6 )


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