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サッチモのホット5&7が本当に最高

Louis Armstrong 『Hot Five & Seven』

CD版 Louis Armstrong 『hot 5 & hot 7』
1925年から1930年のHot Five、Hot Seven、およびその他のグループの録音!
4枚組ですが千円台で買えると思います♪

ジャズ評論家の油井正一さんが「サッチモのすごさというのは、1週間くらいずっとサッチモをどっぷりと聴いているとわかるようになる」といってみえたそうです。

私も実は偶然ですがこの4枚組CDを一週間程聴きこんでルイアームストロングの魅力にガツーンとやられたのです。そういうパッと聴きではハマらなくても、しばらくの時間、大名盤を聴き込んでみるのって案外大事なことかもな、と思います。

サブスク時代はパッと聴きが多くなりがちかも知れませんが、人生のたった一週間位でその後の音楽の楽しみ方が何倍にも何十倍にもなるかも知れませんよ〜、と口の上手いセールスマンみたいですが、本当のことなんですよ、ここだけの話、笑。是非一度試してみて下さい。

さてその約一週間のことを思い出しながら振り返ってみます。モダンジャズ以降のジャズからジャズ好きになった私はアーリージャズはどうかな?と恐る恐る上のCDを買って聴いてみました。でもすぐにはそこまで良さが分かりません。でもなんとなく一週間位は聴き続けてみようと思い、まずはサッチモのトランペット(コルネット)だけに集中して聴いてみる事にしました。

すると徐々に彼の演奏の魅力に惹かれていきました。音色、メロディ、リズム、確かに全てがいいな。聴いていると何か高揚するものがあるなー、これはハッピーパワーだ!とある時完全にハマったのです。

そして段々と好きな曲ができ、4枚組から自分的に特にキャッチーなメロディを持った曲をピックアップしてアルバム一枚分位にして繰り返し聴き続けました。

すると次にトロンボーンのゆったりとした魅力に気付き、その次はクラリネットも…と、この時期の演奏全体が好きになっていったのでした。

さて、長くなりましたが以下は随分前に私が書いていたブログの文章です。よかったらコーヒーでも飲みながら読んでみて下さい。

初期のLP:ジャケも好き

アドリブソロをメインにした最も初期の録音といわれる歴史的名盤ですが(だからこそモダン以降のジャズファンもとっつきやすいと思います)、そんな理屈は抜きにしても一生手元に置きたい愛聴盤です。

とにかくこの時期のルイのコルネットとトランペットは格別です。力強い音色、キレ味、そして溢れ出るメロディー。聴いているととても楽しく元気な気持ちになります。

そしてそのメロディーには時折、祝祭的な響きを感じます。ジャズのルーツの一つが、元々、死者を弔い、生命を祝うパレードのための音楽だったことを説得力を持って教えてくれます。

しかしこの完成度なのに堅苦しくないのはなぜだろう?この「ゆるさ」「おおらかさ」もトラディショナルジャズの魅力の一つだなぁと思います。

私が「west end blues」や「dear old southland」などを聴きながら思い浮かぶ情景は、湖の畔の簡素な家のテラスで、黒人の夫婦が一日の終わりに一杯のコーヒーを静かに飲む姿です。昼間の労働はキツかったが、なんとか今日一日を無事に終われた安堵と疲労。子供達は無邪気にまだ家の周りで遊んでいる。世の不条理もまだ知らず、キラキラした目を輝かせて、笑ったり泣いたりしている…。

ブルースをたっぷりと含みながら、けして暗くはならないルイの音楽を聴きながら、私も一日の終わりに自分のためにコーヒーを淹れたいと思います☕️

〈オススメの曲〉
元気をもらえる溢れ出るメロディー「who's sit」「you madam love you」「strutting with the somebabecue」「once in a while」 

祝祭的パレードを想う
「muskrat ramble」「willie the weeper」「twelfth street rag」

完璧なのにリラックスしたブルース「west end blues」

故郷を想う
「dear old southland」

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