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私と大野彰先生の作品の出会い

皆さんは大野彰さんという作家をご存知でしょうか?

山本久美子さんというと分かる方もいるかもしれません。

ジャンプSQ.という漫画雑誌で何回か読切や連載作品『あだしもの』という漫画を描かれた方です。

2016年の1月からペンネームが山本久美子さんから大野彰さんに変わりました


私はこの大野彰先生の描かれる作風、絵柄がとても大好きで一番の推し作家なのです。

大野彰先生のこれまでの発表作品はこのとおりです↓

大野彰先生発表作品

■化物道

そもそも私が大野彰先生の作品を知ったきっかけというのはよくある間違いから始まりました。

今もそうですが、私はテニスの王子様という漫画がとても大好きで漫画雑誌を買いました。

テニスの王子様が表紙のジャンプ.SQⅡを。

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ジャンプSQ.ⅡはジャンプSQ.の増刊号です。

週刊少年ジャンプと間違えてジャンプSQ.を親が買ってしまったのとほぼ同じパターンですね。

買ったからにはちゃんと読みます。

その中にあった読切『化物道』作者:山本久美子が私の中で強く印象に残りました。物語は妖怪の道に迷い込んだ少女が妖怪達とその道を案内する案内屋とのお話です。

少女は案内屋から『助けが要るときはは声に出せ』という言葉を投げかけられます。その言葉が当時の私に強く響きました。今思えば誰も助けてくれないと思っていた主人公の少女に自分を重ねていたからこそ、その言葉や作風に強く惹きこまれたんだと分かります。

この『化物道』はジャンプSQ. Comic Selection Vol.2という漫画家新人の読切集に収録されています。大野彰先生はこれを京都精華大学の3回生で描いたそうなので驚きです…。

ちなみに『地獄楽』を連載している賀来ゆうじ先生は同じ漫画賞の回で大野彰先生と佳作を受賞しデビューしその時の読切も収録されています。そちらも素晴らしい読切なので是非読んでみてください。


■魔物は歌わない

それから約半年後、ジャンプSQ.本誌で『魔物は歌わない』を掲載しました。おそらく大野彰先生の読切作品で最も知名度高い作品です。

前回の読切作品は妖怪が出てきましたがこの作品では出てくるのは魔物です。

故郷を滅ぼされ話すことができなくなった妹と妹を憎み魔物と契約した姉の話。

この頃から漫画内でデフォルメを使っていてすごく好きです。大野彰先生の魅力の一つに普段の絵柄とデフォルメの絵のバランスや使い方がうまいところがあると思います。これは実際に漫画を読んでみないと伝わらないですが、デフォルメの絵がとてもかわいいのです…。みんな読んで…。

時期的に考えると大野彰先生が京都精華大学の4回生の時に描いた作品ですね。

この作品はジャンプフェスタ2011で限定配布されたコミックに収録されているのみで当時の雑誌を手に入れるくらいしか読む手立てがありません…。

ジャンプSQ.編集部…電子書籍限定でもいいので過去の読切作品を配信または短編集を出しません…?

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■鼠屋敷の夜話

これは簡単に言うと『あだしもの』の読切版と言っていい作品です。

ですが大きく違うのが『あだしもの』では灰塚孝くんが主人公だったのに対し、こちらは女の子が主人公で灰塚孝くんはその友達になっています。

『あだしもの』では灰塚孝くんは猪突猛進、いい意味でも悪い意味でもまっすぐで単純で鈍感です。

読切の灰塚くんは詳しくは語りませんが自分の気持ちを隠し、強くてかっこいいのです…。

たまに連載作品の単行本やファンブックにはその読切作品が掲載されていることがありますが、残念ながら『鼠屋敷の夜話』は何も掲載されていません…。

『あだしもの』を読んで気に入った方にはぜひ読んでもらいたいです!

■あだしもの

『あだしもの』は本当に大好きで、妖怪がいる世界観で人間や妖怪たちの悩みや問題を解決していくお話。その作風や世界観やキャラクターがとても大好きです…。大野彰先生はデビュー当時から妖怪ものを描きたいという意欲を感じられたのでその妖怪の妖しさと作風の優しさがうまく合っていて、心穏やかになれる作品です…。

1~3巻はジャンプSQ.本誌、4巻はジャンプSQ.19に移籍し連載されました。

キャラクターにおいては、特に2巻ラストに登場する雨之宮瑞穂というキャラクターが本当に大好きです。

見た目のかわいさはもちろん一人称がボク(ボクッ娘)、病弱なのに元気そうで無理をしてすぐ吐血してしまう所、後輩に強面の不良っぽい見た目の子が先輩には強く出れない感じとかも全てにおいて大好きです…。

『あだしもの』について語ろうとすると全15話を1話ずつ語っていきたいくらいになっちゃうのでまだいつかどこかで放出したいと思います。

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『あだしもの』に関する大野彰先生のツイート

雨之宮瑞穂先輩の表紙大好きなのでポスターにして飾りたい…。

めちゃくちゃ嬉しくて泣いた年賀状イラスト…。全体像見たい…。

卯ノ花のお守り、灰塚孝くんが過去を見るためにに使ったカラクリ道具、小町綾女さんの花…どれも『あだしもの』の話に出てきた道具を各キャラが持ってるのが細かくてすごく好きです…。もしもこの色紙を生で見られたら見たいです…。

私の最大の推し、雨之宮瑞穂先輩と卯ノ花です。

この二人は作中で一度も会話をしていないのです。

あえてなのかこの二人がみつあみを編んでもらっている。瑞穂先輩は卯ノ花をどんなあだ名で呼んでいるのか、仲いいのかなとか色々想像できます…。

イメージカラーも寒色と暖色で対比しているようで、色使いも大好きです…。大好き…。

2020年には今度は灰塚孝くんと小町綾女さんの年賀状イラストが見られました…。見た時に本当に涙が出ました…。大野彰先生は連載終了して時が経っても『あだしもの』という作品を大事に想っていることが感じられて、この作品が好きで本当に良かったと思います…。 

もし、これから購入する方はできれば電子書籍を買ってほしいです。電子書籍なら発売から日が経っても作者の収入になりますので。ただ、電子書籍にはカバー裏は収録されていないので注意してください。


ここまで読んでくれてありがとうございました。

他の読切作品についてはまたいつか書き綴りたいと思います。

大野彰先生をフォローしたりツイートを拡散してもらえると私は大変嬉しいです!


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