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ローリング・ストーン編(1-100)

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ローリング・ストーン誌の「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」で取り上げられている作品たちを扱った記事のまとめです。
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2024年4月の記事一覧

Beatles『Rubber Soul』(1965)

アルバム情報アーティスト: Beatles リリース日: 1965/12/3 レーベル: Parlophone(UK) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は35位でした。 メンバーの感想The End End  これ以前のビートルズの作品たちを企画で聴いてきたけれど、正直に言って"昔のアルバム"であることを意識して受容する必要があった。でもこのアルバムはそうした認識を持つ必要がないほど、アレンジも演奏もプロダクションも洗練されていた。初めて『風

B.B. King『Live at the Regal』(1965)

アルバム情報アーティスト: B.B.King リリース日: 1965(月日不明) レーベル: ABC-Paramount(US) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は299位でした。 メンバーの感想The End End  エレクトリック・ピアノのようにコードを奏でて、管楽器のように高らかに、そして繊細に歌い上げていて……ホロウボディのギター、歪ませ方、右手のタッチ、そのすべてがこの出音に貢献していて素晴らしい。映像を観なくても、顔で弾いている

Rolling Stones『Aftermath』(1966)

アルバム情報アーティスト: Rolling Stones リリース日: 1966/4/15 レーベル: Decca(UK) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は330位でした。 メンバーの感想The End End  やっぱりブルーハーツってかなりコレなんだ!というムードが全体に漂ってはいるのだけど、その中にポスト・パンク的な冷たさも併存しているのがすごく面白かった。"パンク"が確立される前からもうこの雰囲気って備わってたんだ……って。  そし

Beach Boys『Pet Sounds』(1966)

アルバム情報アーティスト: Beach Boys リリース日: 1966/5/16 レーベル: Capitol(US) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は2位でした。 メンバーの感想The End End  素晴らしい瞬間はいくつもあり、他にはない魔法がかかったような音像は魅力的だったのだけど、一聴して正体を掴むことはできなかった。  ステレオ版で聴き直したらより細部が見えて何かわかるかも、と思い再生してみたのだけど、何故だか最初に聴いた時感

Bob Dylan『Blonde on Blonde』(1966)

アルバム情報アーティスト: Bob Dylan リリース日: 1966/5/16 レーベル: Columbia(US) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は38位でした。 メンバーの感想The End End  ここまでくると、ブルーズとフォークの境界線ってどこにあるのかわからなくなるな。少なくとも歌の構造、半ば普通に話しているようなメロディと吐き捨てるようなやるせなさを湛えた歌唱においては、このふたつはこのアルバムにおいて完璧に溶け合っている

Beatles『Revolver』(1966)

アルバム情報アーティスト: Beatles リリース日: 1966/8/5 レーベル: Parlophone(UK) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は11位でした。 メンバーの感想The End End  「Taxman」のベース、めっちゃ細野だ……!"ポール・マッカートニーのベースプレイは別格だった"と発言していたのを見たことがあるけれど、それがすごく腑に落ちた瞬間だった。  多くの瞬間でボーカルがセンターではなく"左右から"鳴っていて、

Nina Simone『Wild is the Wind』(1966)

アルバム情報アーティスト: Nina Simone リリース日: 1966/9/16 レーベル: Philips(UK/NEZ) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は212位でした。 メンバーの感想The End End  素晴らしく抑制の効いたエモーション!大好きです。男声っぽさも女声っぽさも併せ持つ/使い分けることができる歌声も凄まじすぎる。  アレンジは比較的アメリカン・ポップスの伝統に依拠したものが多いと思うのだけど、小さな空間を想起さ

Otis Redding『Complete & Unbelievable: The Otis Redding Dictionary of Soul』(1966)

アルバム情報アーティスト: Otis Redding リリース日: 1966/10/15 レーベル: Volt(US) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は448位でした。 メンバーの感想The End End  カッコいい!!感情が素朴に誇張されていて心地良い。食材が元々持っている味をより引き出すために使われる少量のうまみ調味料みたいな、そういう類の嬉しさだ。  ザコシのように"誇張されていること"それ自体を楽しむ楽しみ方はあるけれど、感情

Smokey Robinson and the Miracles『Going to a Go-Go』(1966)

アルバム情報アーティスト: Smokey Robinson and the Miracles リリース日: 1966/11/1 レーベル: Motown(US) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は412位でした。 メンバーの感想The End End  ドラムの音色だけで、自分が朧げに抱いていたモータウンへのイメージとかなり異なる姿で驚いた。タンバリンやクラッシュシンバルがやかましいほど元気に鳴っていて、太鼓類もかなり歪んでいる。過大入力によ

Doors『The Doors』(1967)

アルバム情報アーティスト: Doors リリース日: 1967/1/4 レーベル: Elektra(US) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は86位でした。 メンバーの感想The End End  これまで漠然と抱いていた"昔のロック"像にかなりピタリと合っている作品だと感じた。ロックンロールと、ディランやバーズのロックンロールとフォークを接合せんとした試みと、ビートルズやビーチ・ボーイズの偉大な冒険の成果とが、全てこのアルバムに表れている。