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労働衛生コンサルタント『労働衛生関係法令』の筆記試験対策

1.はじめに


労働衛生コンサルタントの筆記試験は
1)労働衛生一般(択一式) 30問
2)労働衛生関係法令(択一式)15問
3)健康管理or労働衛生工学(記述式)
の3つになりますが、医師免許があれば1)労働衛生一般と3)健康管理の受験免除となります。
難易度的には1)<2)<<<<3)だと思いますので敢えて1)労働衛生一般を受験し、正解率を上げる作戦もありますが、私は2)労働衛生関係法令のみを選択いたしました。


さて、勉強をする前に抑えておきたいのが労働衛生コンサルタントとは何ぞな?です。これを念頭に置いておくと口述の対策もやりやすくなります。
厚労省のページから抜粋いたしますと、

『労働衛生コンサルタントは、厚生労働大臣が認めた労働安全・労働衛生のスペシャリストとして、労働者の安全衛生水準の向上のため、事業場の診断・指導を行う国家資格(士業)です。』

『安全衛生水準の向上』ということは、すなわち労働者の健康障害が起こらないよう労災や労災事故を防ぐことです。そのためには①労働衛生管理体制を知る。②労働衛生に関わる法律を知る。③有害物などを取り除き労災を防ぐ方法を知る。
もちろん法順守+αが必要なのですが、まずは法律を知らなければ話になりません。①、②は主に筆記試験で、③が口述試験の軸になります。

そのあたりを念頭において最初のお勧めはこちらのnote

無料とは思えないクオリティです。私も基本的にこのnoteを参考に勉強をすすめました。

お金に余裕のある方はpho先生のnoteを購入するのも良いと思います。

あ、こっちのnote(産業医は労コン取って意味があるのかという闇)は終わった後に読む方がいいと思います。


2.購入した書籍

 ★全体をつかむ本
『職場の健康が見える 産業保健の基礎と健康経営』
 産業医をメインにされている先生には不要と思われますが、経験がない、少ない方にお勧めの1冊。私もこれから始めました。まずはこれ!という意見を複数目にしたため早速Amazonに注文…しようと思ったところ身内が編集に関わったため発行時にプレゼントされたことを思い出しました。
「とりあえず医局の共同本棚に突っ込んでおいた」本をサルベージ。イラストが多く読みやすいです。細かいところは後で覚えればいいので、まずはざっくり読みましょう。口述対策にも辞書的に使えます。

★まとめ兼問題集
『わかるわかる!第一種衛生管理者試験(改訂2版)』
 衛生管理者試験のテキストです。Shin先生のnoteを読み購入。びっくり鈍器のような厚さ。テキスト+章末問題です。1章読んで問題を解くの繰り返し。問題数が多く、細かい問題も多いのでそこらへんは適当に飛ばしたり後でやりました。一番長い時間を費やした本です。

★口述対策に必要!
『労働衛生のしおり』
 労働衛生のバイブルです。産業医やってるなら買っとけやという突っ込みもあるでしょうが、手元に令和5年度版がなかったので購入。中災防の通販で買えます。825円と良心的なお値段ですが、送料かかるならと「一緒に受ける友達2人分と2024年版安全衛生手帳(仕事猫・濃緑)これまた3人分を買ってプレゼント&仕事猫のポスターやらなんやら」買い込んだらお会計が7000円を超えました。どうして…。(加部先生の講義を申し込めばテキストと一緒に送られてきますので11月末でも構わない方は待つのもありです。)筆記対策にはあまり使いませんでしたが、口述対策には必須です。

★まとめに良かった本
『まずはこれ!!労働衛生コンサルタント筆記試験問題対策問題集 2023年度試験対応』
 試験10日前に購入した本です。kindleではなく紙の書籍で購入しました。
ある程度知識がついていたせいかもしれませんが、まとめに使って知識が整理できた感があります。労働衛生コンサルタント試験の過去問が章ごとの問題に入っているのも良かったです。巻末のトピックスは口述対策にも使えました。私が購入したのは2023年版ですが、記事を書く時点で2024年版が出ていたのでそちらのリンクをはります。

★辞書的に少し使った本
『衛生管理 第一種用 下 (中央労働災害防止協会)第13版』
 shin先生のページでお勧めされていたので購入。法律の条文を探して読むのに使いましたが、なくても大丈夫かとおもいます。こちらも中災防のHPで買えます。ほぼ毎年新版が出ているので、新しいものを買ってください。
 (自分も著作があるため大きい声で言えませんが、衛生管理者の試験は毎月数回あるため、新版がメルカリで安価に買えるとこがあります。上下セットでお安く買ってしまいました^^;メルかるときは発行年月日に気をつけて下さい。表紙に版数が書いてないのよね。)


★買ったけど活用できなかった本
 まとめノート代わりに使えると評判で購入。時間がなくあまり活用できずでした。(まとめノート代わりに、前述のまずはこれ!!を使いました)2019年と発行年が古めなので、そろそろ12版が出ると思います。そのためかAmazonは高値になっておりますので買うなら新版を待ちましょう。

口述試験対策としてさらに書籍を買い足したのですが、それはまた別のnoteでお話いたします。

3.活用したサイト

労働衛生コンサルタントの柳川行雄先生が運営されている「実務家のための労働安全衛生のサイト」は筆記から口述試験までずっとお世話になりました。筆記試験に関しては過去10年分の問題と解答、解説が載っています。過去問は買わずこちらのサイトの過去問で勉強いたしました。

4.勉強方法

筆記試験は令和5年10月17日火曜日でした。8月中頃からだらだらと「職場の健康が見える」を読み始め、8月下旬から「わかるわかる!第一種衛生管理者試験」を解き始めました。途中「わかるわかる」が紛失し買い直そうか迷っていたら花瓶敷きになっていたのを発見…。9月16日、17日、18日の3日間大阪で産業医更新のための20単位をまとめて取る講習会を受けたのですがこれが良かった!モチベアップと復習になりました。「わかるわかる」を2周してから柳川先生のサイトで過去問10年分をはじめたのが9月10日頃。初見で7-11問/15問(合格ライン9問)程度でした。一緒に受けた同僚は職場の健康が見える→過去問コースで最初は2-3問しか解けず絶望したそうです。

産業医講習期間、夜中に大阪城を観に行きました。

 そこから追い込みかけて…と思ったら10月1日に東京で嚥下内視鏡の講習会があったり、筆記試験2日前には、内科地方会の発表がありスライド作りなどなどでバタバタ。最後のあがきとして学会発表後の日曜日午後に同僚を呼び出しスーパーマーケットのフードコート(スーパーで買ったもの持ち込み可)にみかんを持ち込みひたすらみかんを食べながら『まずはこれ!!労働衛生コンサルタント筆記試験問題対策問題集』と過去問を解きました。

5.試験当日

 会場の中部から安全衛生技術センターはアクセスが悪いため悩んでいたところ、同僚Aのご両親が車を出してくださり便乗した上にお昼ご飯までご馳走になりました。軽くはま寿司を食べて12時5分くらいに会場着。

安全衛生技術試験協会ホームページより

 駐車場はありますが混んでいたので2限目から受ける場合は注意が必要かもしれません。ここでうっかり他人の席に座ってしまい、隣席の人を動揺させてしまいました。「いやー、午前中男性だったのがいきなり女性になってて斬新な替え玉受験かとビビりまくってましたwww」だって。
 正しい席に着いた後、Xの相互フォロワーさんにクッキーを渡してからいざ本番。60分で15問の択一式ですが、最後まで行きついたら35分経過、見直しと分からなかった問題をじっくり考えたら50分経ち残り10分でした。途中退室も可能でしたが最後まで残りました。電卓持ち込み可とあったので持ち込みましたが必要な問題はなかったです。おそらく労働衛生工学用だと思います。あとお茶の持参可で試験中も水分補給オッケーでした。さすが労働衛生❤️

…口述編へ続く。


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