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読書回(本を読む理由とは)

どんな時に本を読みますか?

1.必要にせまられて、専門書を読む
2.好きな作家を読む
3.暇つぶしのため
4.現実逃避のため
5.文字中毒のため

理由はひとつとは限らない。
でも5番に当てはまる人も多いと思う。
私も通勤中や休日に5番の理由で、2番を選んで読むことが多い。

YouTube、Netflix、TIK TOK等のネット動画全盛期に読書とは古風な感じがする。
それにテレビもそろそろ場所を譲るのかなと思う。

読書の媒体は紙の書籍以外に電子書籍や朗読を聞くタイプもある。しかしどれも動画は通常付かない。

ドラマ化やアニメ化されると、俳優や声優がイメージと違うという声が上がったりする。
読書した時に自分なりのイメージを頭の中に作っているためである。
この主人公はあの俳優でヒロインはあの女優だなと想像する。

宮部みゆきさんの『地下街の雨』という短編集がある。
表題作が好きだが、どの作品も甲乙付け難い、傑作選と言える作品集である。
文庫本のあとがきがこれまた楽しい。

女優の室井滋さんが「あとがき」を書かれているのだが、読み進めるうちに〈女優の目〉で見てしまう自分に気づく。
そして映像化した場合の主人公やロケ地に想像を膨らませていく。
全てを読み終えて、自分(室井滋さん)が主演の映画が完成している。
これだけでも想像力が凄いですよね。

このあとがきにはまだ続きがある。
読後の半年後に室井滋さんは宮部みゆきさんと対談することになる。
その時の宮部みゆきさんの印象は室井滋さんの想像していた大女流作家の先生とは違ったのです。
そして意気投合し対談は盛り上がる。
話しをしてみると、そのとき感じたのが、どの作品も宮部みゆきさんが主人公だと。
「私じゃあなくって、宮部さん自身だなあ、とだんだん思うようになった」と書かれています。

そう!人それぞれ違うイメージが作れるのが読書だと思う。
読書では登場人物、風景、建物、気候等を〈室井滋さんのように〉自由に映像化してどうぞお楽しみください。

今回は読書感想文ではなかったかな。

発売日1998/10/20
文庫316ページ
ISBN-104087488640
ISBN-13978-4087488647

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