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はじめまして~~~本の話(1)

note・なにから書けばいいのだろうか?

ブログはかれこれ15年以上書いている。
もちろん取るに足らない話が多い。

そこで気分一新で、他のステージに立って見ようと思った。

趣味といえば、読書や音楽鑑賞、ウォーキング。ぱっとしたものがない上に、どれも偏りがち。
それでは好きな本の話にしますか。

note・読書感想文。

いきなりだが、最近のテレビドラマでは、警察か病院が舞台のものが多い。テレビの評論家が言っていたが、これらの場所は登場人物の人生が描きやすいらしい。
もうひとつが漫画原作もの。既に絵コンテになっているから想像力が少なくてもドラマにしやすいのだろう(意地悪な言い方ですみません)。

私が好きな日本人作家の本はドラマ化されることはほとんどない。つまりメジャーでは無いのかと拗ねる。
東野圭吾のガリレオシリーズを読んだら、その後に福山雅治主演のドラマと映画になったが、これは例外か。村上春樹も読むが好きな作品は短編ばかり。もちろんその延長線上の長編も読んだが、やはり短編が良い。ちなみに村上春樹は短編をベースに長編小説を作ることが多いようだ。

今回の本は黒猫シリーズ。森晶麿の作品。既刊は7冊ある。主人公の女性は美学部の大学院生で、その名前は明かされず、まわりからは「付き人」と呼ばれる。同級生の黒猫という20代前半でなんと教授の付き人という役目だからだ。黒猫ももちろんあだ名である。この付き人がワトスン役で、黒猫が周囲の人達に起きた謎を美学的に推理をしていく連作短編集である。ただし殺人事件は起きないのでご注意ください。

黒猫といえば、エドガー・アラン・ポーを連想される方も多いでしょう。その通りこの作品のベースには必ずポーの作品が関連してくる。したがってポーを読みたいがまだ読まれてない方は、作品中にネタバレがあるので要注意です。

この黒猫シリーズの第1作「黒猫の遊歩あるいは美学講義」は第1回アガサ・クリスティ賞を受賞しているので、名前を思い出した方もいらっしゃるかも。

気に入ったところは、日頃触れることの少ない美学という学問をかじれること。そして若い教授の論理的な謎解き。ポー研究者の主人公の女性が学生から学者への成長過程(まだ研究者の端くれですが)。その他クセのある登場人物の描写も楽しいです。そして主人公の恋愛もあります。
ストーリーの軸である謎も身近に感じるようなものばかり(なんか現実にありそうだという設定)。それでも謎は繊細で奥行き感があります。

もし時間が余ったら、読んでください。
早川文庫刊で、電子書籍にもなっているから外出しなくてもすぐ買えます。ではまた。

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