ベテラン現役教師が本気で考えた、「いい親になる」ための心構え
私は日々、授業や保護者懇談をしていると、つくづく、「教師と親は、似ているなぁ」と思います。
考えてみれば、「どの時間帯に」「何人の」子どもに接するか、という微々たる違いはありますが、「成長する子どものサポートをする」、という社会における肝心の役割は同じですからね。
では、私が今まで何十年と学び、実践してきた「いい教師になるには」という方法は、ほぼそのまま「いい親になるには」に置き換えられるということです。
そこで、私が「いい教師」になるために、効果的だったことはなんだろうか…と改めて考えると、その一つは「素直になること」だな、と思い至りました。
たとえば、教師は、「研修授業」といって、自分の授業を他の先生に見てもらい、アドバイスをもらったり、参観で保護者の方から、授業への意見をいただく機会があります。
では、そこで自分のところに届いた意見(たとえば「指示がよくわからないところがある」)を、どうするか…?
A先生「ハァ、指示がよくわからない? そんなの集中して聞いてないのが悪いんだろ! 俺はハッキリ言っている! 万一分からないなら、質問すりゃいいわけだし…何言ってんだか」
B先生「そうか…自分ではハッキリ言っていたつもりなんだけど…分からないのかぁ。じゃあ、どうすればいいかな? (本を読む) …なるほど、僕はダラダラ指示が長かったのかもしれないな。次は、より簡潔に指示を出してみよう」
……さて、どちらが3年後に「いい教師」になっていそうか……聞くまでもなく、明らかにB先生ですね。
だって、A先生は、せっかく届いた意見に対しても素直に受け取らず、生徒のせいにしています。これではA先生は「ずっと同じ指示の仕方のまま」で、教師歴を重ねても、成長がなさそうです。
一方、B先生は、届いた意見を素直に受け取り、「ハッキリ言っている、というのは自分の思い込みだったのかも。何か、自分側に変えられる部分があるのかも。」と、自分のほうを顧みています。だからこそ、「よりよい教師に成長していきそうな感じ」がありますよね。
もちろん、親には「研修授業」や「参観」の機会はありません。
だけど、たとえば、お子さん本人や、旦那さん・ご自身の両親、担任などから…さらに、教育熱心な方であれば、本やSNS等からの情報も含め、「自分の子育てに対する意見」が「ゼロ」という方も、逆にいないと思います。
ただ、そこで得た意見に対して、あなたは今まで、どう向き合ってこられましたか?
「こっちの事情を何も知らないくせに、都合のいい時だけ口出して! 何言ってんだか」
「確かにそういう意見もあるかもしれないけど…でも、やっぱり違うでしょ」
と、いつの間にやら、A先生と似たような姿勢になり、現状を硬直化させていませんか?
そこから、「親としての自分」の思い込みに気づいたり、行動を変えてみる機会に繋げられていますか?
ただ、もちろん、中には「子育てに対する意見」には、的外れなものや、むしろ「素直に聞かないほうがいいもの」もあります。
…難しいところなのですが、「意見を素直に聞くのは大事」である一方で、「どの意見を素直に聞くのか」の選別も大事なのです。何でもかんでも素直に聞き、その通りにしていては、身が持ちませんからね。
特に不登校の保護者さんは、学校との関わりが薄くなってしまう人も多く、「自分の子育てに対して、意見がもらえない…」という状況にも陥りやすいです。
私はぜひ、そういった方の助けになりたいと思い、教師業の傍ら、SNSやLINE講座を運営しています。
「確かに、ここ最近自分の子どもとの関わり方が硬直化しているかも…」
「自分の子育てってどうなの? 夫はこう言っているけど、素直に聞くべき意見?」
…そんな迷いや不安のある方は、ぜひコメントお寄せください。
可能な限り、個別にお返事したいと思っています。
また、私の運営しているLINEでは、主に不登校や五月雨登校でお悩みの親御さんに向けて、保護者が知るべき情報や考え方を発信しています!
読んだ親御さんからのお声🗣️
👱🏻♀️「日々の参考になった」
👩🏻🦰「まさに!ということが多く、的確。意識が変わった。」
👩🏻🦱「確かに…と、物事を客観的に捉えられた」
……ぜひこちらからどうぞ。もちろん、全て無料読めます。
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