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私とイチと将棋10

2019年11月〜12月(イチ5歳1ヶ月)頃の話です。
この頃、棋力の向上が緩やかになり、強くなっているのかいまいち実感が持てない時期に突入していました。


5歳になり以前より集中していられる時間は長くなったように思う。ただ、この頃は私との対局で、私が5連勝するなど、イチが強くなっているのか、よくわからない時期だった。

練習内容は相変わらず3〜5手の詰将棋を繰り返していた。難しい問題を用意して、解けなくて嫌になってしまうよりはテンポよく解ける問題をたくさんこなしたほうが良いと思っていた。

一応、3手詰めを逆さまで解いてみたり、工夫はしていた。しかし、今思えばこれはとりあえずやっているだけで、やったということに対する(私の)自己満足に過ぎなかったのではないかと思う。

よく詰将棋に関しては、嫌にならないように、わからなかったら答えを見てもよい、とか、短手数の問題をたくさん解くことがよい、と言った話を聞く。

私はこの話はよくわかる。何故なら詰将棋があまり好きではないからだ。

ただ、元々、詰将棋が苦にならないタイプの人はどうだろうか?考えることが好きなら、少し難易度が高い問題をじっくり考えさせるのも棋力向上には有効なのではないだろうか。

この時からみて後々のことになるが、イチは将棋教室の先生から、少し難易度が高い問題をだしてもらい、それを長い時は2〜3日考えていたりする。答えは聞かず、何とかして自力で解こうとする。私なら苦行に思えることだが、イチは問題を出してもらうのを楽しみにしている。
そして、それを始めた頃からひとつ殻を破ったように思う。

筋力トレーニングに例えるなら、少ない負荷で回数をこなすのは、ある程度筋力がある人の現状維持や準備運動にはいいかもしれないが、筋力を向上させたいなら、ある程度の負荷が必要なのと同じかもしれない。


話を2019年12月に戻す。
イチは強くなっているのか、よくわからない中ではあったが、色々と試行錯誤を繰り返しており、12月後半頃から、ゴキゲン中飛車を多用するようになっていた。

この戦法は、この時期のイチにとってはドル箱戦法で、将棋教室では子ども相手に攻め倒して勝っていた。

将棋教室で行われたクリスマス大会でも、クラスが3つに分かれているうちの、真ん中のクラスで優勝することができた。

2018年のクリスマスに祖母からボードゲームセットをもらったことをキッカケに始めた将棋だったが、ちょうど一年が経過した。


つづく


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